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【ワンピース】モーガン編(第4話 海軍大佐 “斧手のモーガン”)が面白い理由

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4/18に投げ銭下さったTATSUKIさん、ありがとうございます!!

モーガン編は話数も少ないので、ひとまず1話ずつ感想をまとめていこうと思います。

今回は第4話「海軍大佐 “斧手のモーガン”」が面白い理由。

「ルフィらしさ」が気持ちいい

ルフィのさっぱりした性格や、自分勝手でわがままだけど憎めない部分など、「ルフィらしさ」がわかりやすく描かれています。

知るか!! 何やっててもクズはクズだ!!

ヘルメッポを殴り飛ばしたルフィが、コビーに「ルフィさん!! こらえて下さい!! 仮にも相手は海軍です」と止められた際に放ったセリフ。

「知るか!! 何やっててもクズはクズだ!!」

今振り返ると、ルフィが「クズ」という言葉を使うことに若干の違和感もありますが、この程度の(現実世界にも存在しうるレベルの)小物悪党に対しては、俗っぽい言葉を使うほうがむしろリアリティがあるのかもしれません。

たとえばクロコダイルやエネルを「クズ」なんて言葉で罵倒しても、(そんな言葉で済ませられるような悪人ではないため)むしろ悪役としての格を下げるような印象になってしまいます。(エッグヘッドでルッチに対して「嫌いアイツ」なんてバカなセリフを発した奴がいましたが、そのせいでルッチは敵としての格や威厳を失い、俗世間を生きるただの小物にしか見えなくなってしまいました。こうした言葉選び一つで、キャラの印象は大きく変わってしまいます)

ワンピースでは、この先どんどん敵キャラが凶悪化していき、「クズ」程度のセリフで表せるレベルの悪役ではなくなっていくため、この言葉は使われなくなっていき、だから今振り返ると「ルフィが使わないそうな言葉」に感じたのかもしれません。

さて、ルフィを止めるコビーのセリフが「仮にも相手は海軍です」となっているのも触れておきたいポイントです。「仮にも」が入ることで、「ルフィが怒る気持ちもわかるし自分もこんな海軍見ていられないけど、『海軍』を殴ってしまうと大変なことになるから『こらえて下さい』とお願いしている」ニュアンスになります。

もし「ルフィさんやめてください!! 相手は海軍の偉い人です!!」のようのセリフだと、(海兵志望のコビーは)海軍の味方をしているような印象にさえなってしまう。「仮にも」1つで、コビーの内心を丁寧に表現できています。

お前がかかってこいよ

ヘルメッポお得意の伝家の宝刀

「おれは海軍大佐モーガンの御曹司だぞ!!! 親父に言いつけてやる!!!!」

涙を浮かべてこのセリフを叫ばせることで「小物感」や「七光り」っぷりを描きつつ、その言葉にビビる民衆を挿し込むことで、(ヘルメッポ自体は小物だけど)何かヤバいことになりそうだと受け取ることができます。

それに対し「お前がかかってこいよ」と真正面からケンカを売るルフィ。ヘルメッポの脅しなどまるで気にかけておらず、目の前のクズを黙らせることしか見ていません。

「親父に殺されちまえ!!」「バーカ!!」と子供のような負け犬の遠吠えを叫んで(海兵達に抱えられながら)去っていくヘルメッポ。その言葉をルフィは全く聞いていないことを、ヘルメッポのセリフの間に「あんな奴これ以上殴る価値もねェ」と挟むことで表現しているのがまたシュールで、最後までヘルメッポの小物感がしっかり表現されていて笑えるシーンです。

この「一般市民にとってはヤバそうな雰囲気」だけど「ルフィはまるで気にしていない」という描き方がちょうどよく、ギャグっぽさを入れつつも、ちゃんと真剣な表情を描いているため、緊張感を失わずに読み進めることができます。要するにギャグとシリアスのバランスが取れています。

リカに笑顔で手を振るルフィ

これを見て「すごいのねお兄ちゃん 私 胸がすっとしちゃった!」と称賛するリカと、「そうか? じゃあもっと殴っときゃよかったな!」と返すルフィ。

しかしリカの母親は「あの人と口を聞いちゃだめ! 仲間だと思われたらリカも殺されちゃうのよ!!」とリカを連れ戻します。親として当然の対応ですが、子供ながら自分の目できちんと「人」を見ているリカは、「だってママ あの人はいい人よ! ゾロって人だって…」と庇おうとします。

しかし「バカなこと言わないの!! まさか磔場へは行ってないでしょうね!?」と強く注意されてしまい、「う…うん行ってないよ…!!」と嘘をついて収めます。

この辺りの「一般市民」のセリフや描き方にリアリティがあっていい。

リカの「う…うん行ってないよ…!!」というセリフには、「行った」と言ってしまうと怒られ、心配させてしまうことがわかるから、葛藤しながら嘘をついたことが伝わってきます。

ルフィ達を庇いきれず、嘘をついて距離を置くことを受け入れたリカは、最後に申し訳なさそうな顔でルフィの方を見つめながら家に入っていきます。

この表情がまぁ可愛いこと。この小さな女の子が「庇いきれなくてごめんなさい」「(自己保身のために)嘘をついてごめんなさい」といった表情でルフィを見つめるところに、その純粋さと健気さが現れています。

それに対して(そんなリカの後ろめたさなどまったく気にせず)笑顔で手を振るルフィ笑

この無言で口を開けた笑顔のまま静止している絵がすごくシュールで好きなんですよね笑

後ろでコビーが戸惑いと不安の表情を見せているのがまたいい対比になっています。(今だとこのコビーの顔なんて雑な潰れ絵にして描いてくれないんだろうな…)

その時はその時だ!おれゾロにあってくる

「やっぱりただじゃ済みそうにありませんよ!! 例の大佐が怒って下手すれば海軍が動く恐れも…」と慌てるコビーに対し、

「その時はその時だ!おれゾロにあってくる」

とあっけらかんとした表情で返すルフィ。しゃべりながらすでにゾロの方に向かっています笑

前回の「ああそうする!! メシ食おう」と同様に、コビーの懸念を(否定はしないけど)一切気にせず、自分がやるべきことをそのまますぐに行動に移すところがルフィらしい。

おれはルフィ! 縄解いてやるから仲間になってくれ!!

またゾロの元へやって来たルフィは、「また来たのか 海賊の勧誘なら断ったハズだぜ…!!」と先手を打たれるものの、お構いなしに「おれはルフィ! 縄解いてやるから仲間になってくれ!!」とお願いします笑

この真っすぐさが気持ちよく、断られることを恐れない(というかその可能性さえ気にしていないような)マインドに当時憧れたものです。

また、そういえばルフィはゾロに名乗ってさえいなかったことにここで気づかされます。仲間に誘う前にきちんと名乗ることで、ゾロの人間性を認め、仲間にしたいと思っていることが伝わり、「名乗る=相手を信頼したことの表れ」というルフィの価値観が読み取れるところがいいですね。

それに対し「話聞いてんのかてめェ!!」と読者の思ったことをそのままツッコんでくれるゾロ。ここでは半ば呆れながら返してることがその表情から伝わってきます。

「おれにはやりてェ事があると言っただろう 誰が好んで海賊なんて外道になるか」

「別にいいじゃんか お前元々悪い賞金稼ぎって言われてんだから」

このルフィのセリフだけは説得の切り口として若干「らしくなさ」や「物足りなさ」を感じるのですが、まぁつなぎのセリフではあるので許容範囲でしょう。

「知るかっ! おれはお前を仲間にするって決めた!

その後のゾロの

「世間でどう言われてるかは知らんが おれは おれの信念に後悔するような事は何一つやっちゃいねェ!これからもそうだ」

というセリフが素晴らしく、無駄のない端的なセリフ回しによって、その意志の強さ(ゾロの強い信念)が感じられます。

「だから海賊にもならねェ!!」

とはっきり断るゾロの言葉を「……」と黙って聞きながらも、出てきた言葉が、

「知るかっ! おれはお前を仲間にするって決めた!」

なのが最高です笑

ゾロのセリフを読みながら「ここまではっきりと断られて、ルフィはどうやって説得するのだろう、ゾロはどうすれば仲間の勧誘を受け入れてくれるのだろう…」と考えていた矢先に、出てきたのがこのあまりにも身勝手な言い分だったのでもう笑うしかありません笑

このルフィの身勝手なのに憎めない感じ(身勝手さが清々しく鬱陶しさを感じないところ)が羨ましく、このスタンスで生きられたら楽しいだろうなと当時思っていました(まぁこれを現実で真似するとただウザがられ、相手にされずに終わるだけなのですが…笑)

「勝手な事言ってんじゃねェ!!」

というゾロのツッコミも気持ちよく、表情もギャグ調でかわいいので、ゾロのリアクションも含めて大好きなシーンの一つです。

おれから刀を返してほしけりゃ 仲間になれ

ここのシーンも最高です笑

「お前刀使えるんだってな!」

「!………フン…ああ何かに体をくくりつけられてなきゃ一応な」

「刀は?」

「取られたよバカ息子に 命の次に大切なおれの宝だ…!!」

「へー 宝物か そりゃ一大事だな!!」

まずこの会話の無駄のなさ。言葉少なく、シンプルなのにわかりやすいためテンポよく進んでいきます。それは両者のコミュニケーションにおいて必要な情報を押さえた上で、不要な情報は削ぎ落とし、その言い回しも最小文字数になるまで磨き上げられているからです。

要するにセリフに無駄がなく洗練されているため、言葉は少ないのにわかりやすく、流れるように読み進められる。

今のワンピースは、なぜか無駄な情報は入れまくる一方、必要な情報ばかり省いて文字数を減らそうとするため、ハイコンテクスト過ぎて意味が読み取れないセリフだらけになっています。「それじゃ普通会話成立しないだろう」と思うくらい不自然なセリフの応酬しか見られなくなってしまいました。

たとえばワノ国でカイドウ撃破後に、お玉のきびだんごを食べたギフターズを見てウソップが放ったセリフ「そういやあいつらどの立場になるんだ?」とそれに対するお玉の回答「おらの術は同じ月が出たら解けるでやんす」など、もはや会話にすらなっておらず、読者の為の「説明」でしかありません(しかもその説明すらわかりづらいというシマツ)。

さて、ゾロにとって刀は宝であることを聞き出したルフィは次の提案をします。

「よし! あのバカ息子からおれが刀を奪ってやる!!」「そしておれから刀を返してほしけりゃ仲間になれ」(はっはっは)

「たち悪ィぞてめェ!!」

ここのやりとりが大好きで、何度見ても笑えます笑

相手の弱みにつけ込む卑怯なやり口ながら、そこに何の罪悪感も後ろめたさもなく、真正面から足元を見た交渉をしてくるので、清々しさのほうが勝ってしまい、嫌悪感がありません。

それを「たち悪ィ」と表現するのも絶妙です。

上記で私が感じた「ルフィはどうやってゾロを説得するのだろう…」という疑問に対して、最高の形で納得させられる答えを返してくれました。

「よし! 行ってくる!!」と(ゾロの同意を得ることなく笑)すぐに行動に移すルフィの前向きさとその行動力は、やはり見ていて気持ちがいい。

それに対するゾロの「基地にのり込むつもりかよ バカかあいつは…!!」というセリフも、ただルフィのバカげた行動に驚き、呆れている様子となっているのがいい。

というのも、こんな足を元を見た交渉をされたら、「フザケンナあの野郎…刀持ってきたっておれは仲間にゃならねェぞ」のようにルフィの思惑を否定するセリフや、自分は同意してないんだから仮に刀を奪い返してきたとしても約束を守る義理はない・ルフィを殺して奪い取ればいい、のようにルフィを出し抜くセリフを吐いてもおかしくないからです。

しかしゾロはそんなことは考えておらず、ただルフィに振り回されながら成り行きを見守るしかない状況です。それについて愚痴をこぼしたりけなしたりすることなく、ルフィの自由な行動に驚き呆れる様子を見せるだけなので、ゾロの裏表のないさっぱりした性格が感じられます。

モーガン大佐の「イカれ具合」

懐は問題じゃねェ 要はおれへの敬服度だ

自分は「大佐」だから偉いのに近ごろ町民どもの“貢ぎ”(納金)が少ないと言うモーガン。

部下の海兵は「町民達の懐にも限界がある」と説明しますが、「懐は問題じゃねェ 要はおれへの敬服度だ!!」と言ってのけます。

つまり「敬服度が高ければ、自分の懐がいかに苦しかろうと、それを犠牲にしてでも貢ぐはずであり、それがなされない(貢ぎが少ない)ということは、自分への敬服度が足りていないということだ」「大佐は町民よりも“偉い”のだから、懐事情に関わらず、もっと自分への敬服度を(貢ぎという形で)示すべきだ」と言っているわけです。

横暴で無茶苦茶な言い分ながら、一応の筋が通っているのが面白い。言ってることは狂ってるし極端だけど、「確かに」と思わせる説得力があります。

こうした敵側の主義や論理に一定の説得力があることは、(人間同士の)バトル漫画において非常に重要なポイントかと思います。

敵側の主張に一切論理がないと「ただの頭の悪い奴」にしか見えなくなってしまい、敵キャラとしての魅力が薄れてしまうからです。「イカれてるけど頭はいい」ことは魅力的な敵キャラの条件と言えるでしょう。

実際、「前半の海」の敵達はみんな「イカれてるけど頭はいい」連中ばかりでした。クリークしかり、アーロンしかり、クロコダイル、エネル、ルッチと挙げればキリがありません。フォクシーでさえギャグキャラだしバカだけど頭は悪くなかったし、格下に見られがちなモリアも言ってることに筋は通っていました。

だからみんな敵キャラとしての魅力があり、バトルシーンを楽しむことができた。

お互いに自分なりの主義や信念があり、そこに説得力を感じがれるだけの論理があるからこそ、読者はその戦いを楽しめるわけです。

前半の海でルフィの前に立ちはだかった敵達は、その言い分にそいつなりの論理があって、「なるほど見方を変えればその言い分も正しいと言えるな」と思えるから面白かった。

そして、その主義の表現や言い回しに知性が感じられ、要するにセリフにセンスがあったので、敵キャラながら説得力があって魅力的に見えたわけです。

それが今や「五老星」ですらただのバカにしか見えなくなってしまった。「誰から死ぬ…? 辛い順に教えてくれ…我々『世界政府』に盾突いた事を悔やみ死んで欲しいからだ」なんて、読み上げるのも恥ずかしいレベルで意味のわからない(論理のない)主張です。

そうお前が 殴る価値もねェウスラバカ息子だったからよ!!!

親の「偉さ」を利用して威張り散らす「七光り」というベタな設定を使いつつも、オチは裏をかいてきちんと外してくるのが初期の頃の尾田先生の特徴です。

普通「七光り」キャラを登場させたら、親も息子を寵愛していて、自慢の息子に手を出されたことに激怒する展開が常套ですが、モーガン親子は逆でした。

「親にも殴られた事がない」というのは、親から寵愛されていたからではなく、「殴る価値もねェウスラバカ息子だったから」という笑

ここで初めて親父に殴られ、「ほがア!!??」と吹き飛ぶヘルメッポ。これまでヘイトをためていただけに、頼みの綱の親父から一発殴られたことでスカッとした読者は多いでしょう笑

このパターンのオチは(少なくとも当時の私は)見た事がなかったので、きちんと予想を裏切られました。

ベタや王道のテーマや設定を描くことで物語に入り込みやすく(理解しやすく)しつつも、オチやクライマックスでは裏をかくことで、独自性が生まれ、読者は予想外の展開を楽しむことができます。

ちゃんと殺して来たんだろうな

その後、モーガンはリカが磔場に侵入したことに触れ「ちゃんと殺して来たんだろうな」とヘルメッポを追及します。

ヘルメッポは塀の外に投げ捨てただけでしたが、モーガンは自分に逆らうものや規律を破るものは、女子供であろうと全て「反逆者」として容赦なく「殺す」ことまでを正義としているイカれ具合でした。

これに対しヘルメッポは面喰らい、

「は? いや…だって殺すって…ありゃまだホントガキだしよ…自分で何したかなんて…」

とリカのことをフォローします。

さっきまでヘルメッポをただのクズだと思っていたのに、このシーンで普通の感覚の持ち主であることがわかり、いい奴(あるいは可哀想な奴)に見えてしまうのですから不思議なものです。前話で「大人なら死刑」になっていたところ、塀の外へ投げ捨てるだけで済ませたのがいかに優しい対応だったか。

モーガンはヘルメッポの言い分を無視して(おそらく話す価値もないウスラバカ息子だと見限って)海軍中尉に命じます。

この後の中尉とのやりとりも最高です。

────

おい お前 町へ行って殺して来い」

「そ…そんな 大佐! 相手はまだ幼い少女です!! …….!! たとえ大佐の命令でも私には…!!」

(このセリフの途中にある「………!!」によって、この海兵はモーガンに真っ向から反旗を翻しているわけではなく(その覚悟まではまだなく)、モーガンを恐れ、ためらいながらも意見している最中であることが伝わって来ます)

「できねェってのか? お前は海軍中尉だろう? 中尉は大佐より偉くねェよな……ん?」

「は…はい」

「だったら貴様はおれにたてつく権利はない!! おれが殺れと言ったら殺れ!!」

「……で!! できません…!!!」

(ここの「……」の間が、自分の正義を貫く覚悟を決めるまでの間として読み取ることができます。果たしてその間で、この海兵は何を思ったのか。「幼い少女」の顔が浮かんだのか、自分の正義を貫くことでこの後下される罰を想像したのか…)

「てめェも反逆者だ!!!」

ザクッ!!

「うわああああ」

────

この様子を見て、「…!! なにもそこまで…!!」と海兵に同情する(あるいは親父のイカれ具合に驚異する)ヘルメッポ。

このセリフから、ヘルメッポは普段の親父の様子(その仕事ぶりやイカれ具合)を目の前で見てきていなかった(にもかかわらず親父の「偉さ」を利用して好き放題やってきた)事がわかります。

こんなイカれた親父だと知っていたら、親父の権威を振りかざして町民達をいじめたり好き勝手やったりしなかったかもしれませんね。

いいか…世の中称号が全てだ!!!

モーガンは善悪の判断を階級や称号に基づく「偉い・偉くない」で判断しており、それを絶対の価値基準としている事がわかります。

この「“偉い”ことへの執着」という一点だけを際立たせることで、キャラの個性をわかりやすく特徴づけているところにも初期のワンピースらしさが感じられます。

ヘルメッポの「親の七光りのバカ息子」という個性は「親父に言うぞ」を口癖にすることで際立たせ、モーガンの権力への固執という個性は、「おれは偉い」というセリフや「偉さ」ばかり口にさせることで際立たせている。

モーガンはキャラデザも魅力的ながら、この個性の出し方や際立たせ方がうまく、彼の言動の全てが一貫してその個性を表すものになっている(その個性を表す以外の言動が一つもない)ので、キャラを立たせて、強く印象付けることに成功しています。

ギャグとシリアスのバランス

ご…ごめんなさい

そんなイカれた正義感と残虐性を持つモーガン(とそれに怯える海兵達)を描いた後に、ルフィがゴムゴムのロケットで現れ、モーガンの銅像を真っ二つに破壊するシーンが描かれます笑

このシーンが最高で、さっきまであれほど殺伐としていた現場の空気がルフィの登場によって一変します。

効果音が「バカッ!!」なのも、(銅像なんか掲げて権威を誇ろうとするモーガンをバカにした)作者からのメタツッコミにも見えるため、なおさらこのコマがシュールで笑えてしまう。

凍りつく現場。

その空気を察して、

「ご…ごめんなさい」

と平謝りするルフィ笑

すぐに謝る素直さも、この平謝りで済むと思ってる能天気さも面白い笑

「あいつを捕まえろ おれが殺す!!!!」

さっきまであまりの信じられない状況にアホづらぶら下げてショックを受け放心状態だったモーガンが、一気に最高潮のボルテージで激怒していることがよく伝わる表情とセリフです。「あいつを捕まえろ おれが殺す!!!!」と一息で言わせているところにも、怒りと興奮が冷めやらぬ様子であることが見てとれます。

そんな状況でも、全く意に介さず(キレ散らかすモーガンにビビる事なく)自分の目的を達成しようとするルフィ。

「お前探してたんだよ!!」とヘルメッポを捕まえて本館に侵入します。

コビーの成長と逞しさ

あれだけゾロのことを恐れていたコビーも、ゾロの人となりを知り、海軍の方が間違っていると考えて、ゾロの拘束を解くために一人磔場に侵入します。

「おい いいのか! おれに手を貸せば てめェが殺されるぞ」と(自分が空腹で死にそうな状況なのに)コビーのことを気遣うゾロ。前話ではゾロのことを恐れ、怯えていて、縄を解くことを止めていたコビーが、自らその縄を解きにきた勇気に、その成長と逞しさを感じさせてくれます。

軍艦を素手で殴り続けてたら自分でも気づかぬ内に四皇の一味の拳を砕けるくらいのパワーアップをしていたという「成長」より、よっぽど感情移入のできる成長でしょう。

「あなたに捕まる理由はない筈です!!! ぼくはこんな海軍見てられない!! ぼくはきっと正しい海兵になるんです!! ルフィさんが海賊王になるように!!」

「何? か…海賊王だと…!? 意味わかって言ってんのか」

「えへへへ…ぼくも驚きましたけど だけど本気なんです 彼はそういう人です!!」

このシーンのコビーとゾロの会話が大好きで、ルフィについて第三者がその人柄を語り伝えることで、ゾロが少しずつルフィへの見方や評価を変えていくのがいいんですよね。

私はこの辺りからコビーのことが好きになっていきました。

どんな不細工でダサくてドン臭く見えるキャラでも、いつの間にかカッコよく見えてきたり、魅力的に見えるようになったりするところがワンピースの凄さです。初登場時は「ダサっ!!!」と思ったキャラでも、その後全員もれなく評価が好転するので、私は「前半の海」に登場するキャラはもれなく好きで、「嫌い」という感情を抱いたキャラは一人もいません。

それが「新世界編」では全く生かされておらず、2年後から途端に嫌いなキャラばかり増えるようになりました。特にワノ国編は酷く、最初は好き(ないし普通)だったキャラさえもどんどん嫌いになっていき、最終的には登場するだけで吐き気を催すレベルで嫌悪感を抱くキャラまで生まれるシマツでした。(錦えもん、モモの助、日和など)

さて、反逆者となったコビーは海軍に見つかり、屋上から不意の狙撃を受けます。

銃を撃ってきた方を向いて、恐ろしいほど険しく血走った目で睨みつけるゾロ。

一方のルフィはヘルメッポを引き釣り回しながらゾロの刀を探しているシーンで、第4話終了です。

まとめ

ゾロがカッコよく睨みつける1コマで終わらせずに、ルフィサイドのゆるいギャグシーンをラストの1コマにしたのは、いろんな意図があるかと思います。

たとえば、

  • ゾロのコマに余計なセリフ(雑音)を入れずに済むように、最後の1コマは(セリフを入れやすい)ルフィサイドにした。
  • ラスト1コマをルフィサイドで終わらせることで、ルフィが主人公の漫画であることをブレさせない。
  • 緊張と緩和を混ぜることで、シリアスな「引き」にし過ぎない。

など。

個人的には1、2個目の理由が大きいのではと思います。

ゾロのコマで第4話を終わらせる場合、何かしらセリフを言わせないと締まらないため、「無言で睨みつけるコマ」にはできなくなる可能性があります。(編集者のアオリで補足する方法もありますが、これはコミックスには収録されないため、やはりセリフを入れる必要が出てくるでしょう)

でも「てめェら…」とかとか「許さねェ…」みたいな安易な言葉(雑音)を入れてしまうと、このシーンの迫力や余韻が削がれてしまうため、無言で睨みつけるだけのコマにすべきなのは明らかです。

しかしそれで第4話を締めてしまうと「ゾロvsモーガン」のような構図の引きとなってしまい、次週へのつなぎとしてわかりづらく、主人公がルフィであることに多少なりブレが生じます。

(連載初期は特に)あくまでルフィ視点で物語が進んでいくこと、ルフィが物語の中心でいることからブラさないことが重要なので、最後のコマはルフィ側にシーンを変えて締めたのではないかと想像します。

実際、第5話はラストコマの続きとしてルフィサイドからスタートします。

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私の中で「ワンピース」は「史上最も好きな漫画」であり、まだ「前半の海」での評価の貯金が残っているからです。

ワンピースが大好きだったからこそ、この先改善されることを(いつまでも)期待して読み続けてしまっているわけです。その期待や熱量がゼロになったら読まなくなると思います。

実際「エッグヘッド編」以降、つまらなさが許容量を超えてきており、熱量は急速に冷めてきています。コミックスも104巻からついに購入をやめました。

ジャンプは購読して読み続けていますが、これもお金の無駄だと感じるようになったら卒業するかもしれません。

余計なお世話としか言いようがありません。

自分の人生の時間の使い方は自分で決めます。

あなたこそ、見ず知らずの他人の人生に意見するような無駄な行為に時間を使うのはやめたほうがいいのではないでしょうか?

他人の人生に口を出す前に、どうぞ自分の人生の心配をしてください。

論理が破綻しており、全く筋違いな言い分です。

プロの作家が商業作品として世に販売している時点で、それを購入した側が評価したり、感想を述べたりするのは当然に許された権利です。

私は読者(消費者)であって、漫画家ではありません。漫画を描きたいわけではなく、面白い漫画を読みたいからお金を払って購入している立場であり、購入した作品の内容に不満があるから、批判的な感想を述べているわけです。

あなたはお金を払って観に行った映画が酷い仕上がりでも、「自分に映画は作れないから文句は言えない」と考えて口をつぐむタイプですか?

購入したゲームがクソゲーでも、「自分では作れないから文句を言う資格はない」と考えるタイプですか?

お金を払って観に行った音楽ライブで、アーティストが音を外したり声が出てなかったり歌詞を間違えまくったりして全く感動できないパフォーマンスを披露しても、「自分のほうが歌が下手だから批判すべきじゃない」と思うのでしょうか?

飲食店でマズい料理を出されても、「自分で作れないんだから(店を開いてないんだから)文句を言う権利はない」とか、「文句を言えるように、まずは自分で作れるようになろう(店を出せるようになろう)」と思うのでしょうか?

市場に商品として投下されている時点で、それを購入した消費者からの評価は避けられません。作り手はそれを分かった上で、自らの意志で作り手側(買い手から評価される立場)を選んでいるのです。

一方の消費者は、自分ではできないからこそお金を払って人に任せているのであり、そこで期待したクオリティに達していなかった場合に、低評価を下したり、批判したりするのは当然に許された権利です。

「購入した商品について批判するためには、自分がその商品以上のクオリティのものを作れなければならない(文句を言うなら自分で作れ)」なんてあまりにも本末転倒で筋違いな暴論です。

頭の悪い人だとバレてしまうので、金輪際そうしたコメントはしない方がいいですよ。

尚、私がこのブログで批判しているのは、基本的に尾田先生(漫画家)ではなく、担当編集者です。編集者視点で、「なぜこの部分を直さないのか」「なぜこの内容でOKを出してしまうのか」という批判をしているのです。

その意味でも「文句言うなら、自分で描いてみては?」という主張は的外れですが、もし「文句言うならお前が編集者をしてみろ」と言われ、実際に依頼をしていただけるのであれば、私は喜んでお受けします。

そして、私が編集者になった後のワンピースがつまらなければ、当然批判も受けとめます。

その覚悟を持って(編集者を)批判していることをご理解いただければと思います。

心配しています。

このブログでは、基本的に尾田先生ではなく、担当編集者を批判するスタンスをとっており、尾田先生の健康や多忙を心配するコメントを過去に何度もしています。

なんなら長期休載に入ることや、連載ペースを落とすことを推奨している立場であり、そうした対応をせずに原作以外の仕事を次から次へと振りまくって尾田先生に負担をかけ、作品の劣化を放置し続ける編集者を批判しているのです。

なぜなら、1人の人間が週刊連載で何十年も面白い作品を(世間とのズレを生む事なく)描き続けることなど、そもそも不可能だからです。肉体的に困難なのはもちろん、作者1人の感覚で何百万人という読者の感覚とズレることなく、質の高い作品を描き続けることなどできるはずがないのです。

そのズレを正すのが編集者の役割であり、作品の質を維持するためには編集者の客観的視点が不可欠だというのに、全く機能していないことが露骨に作品に出てしまっており、にもかかわらず原作以外の大量の仕事を振って尾田先生からネームや作画の時間を奪い続け、作品の劣化に歯止めがきかない状況を進行させているため、その点を指摘して批判をしているわけです。

尾田先生の健康面の心配はしていますし、「作品への批判」と「健康面への心配」は両立するものです。

思いません。

「少年漫画」だから大人の観賞に耐え得るクオリティになっていなくて当然(あるいはそれでも問題ない)という考え方は、「少年」の読解力や感性を「(自称)大人」の勝手な思い込みと偏見で侮り、間接的に「少年漫画」を見下していることと変わりません。レッテルに囚われた思考停止人間の典型です。

少年を侮り、少年漫画を見下し、少年漫画のファンとして感想を述べ合う大人達を「異常」だと言ってのける人間のほうが、よっぽど異常だと私は思います。

読者アンケートの順位は相対的なものなので、「1位のままだからワンピースは劣化していない」という論理は成り立ちません。

ワンピースがどれだけつまらなくなっても、他の作品が抱えているファン数がワンピースよりも少なければ、ワンピースは永遠に1位のままです。「アンケート回答するファンの数=作品の絶対的な面白さ」ではありません。

ワンピースは「前半の海」で蓄積した熱狂的ファンがあまりにも多いので、ジャンプのアンケート回答においては、今度もほとんど1位をとり続けるでしょう。

私の中で「信者」の定義は、「何を描かれても無条件に絶賛し、全て肯定的に解釈して作者を持ち上げる読者」を指しています。

そのため「つまらない部分やおかしいと思う部分は多少あれど、普通に面白いし楽しめている」とか、「前半の海よりも面白さが失われたとは思うけど、新世界編も総じて楽しめている」といった読者は、私の言う「信者」には含まれません。


作者にとって有害かどうかは作者が決めることですので、本人に聞いてみてください。

ただ「つまらない」「くだらない」「ゴミ」「読む価値がない」「お金の無駄」「オワコン」「資源の無駄」といった捨て台詞で、作品を貶めるだけの(ほとんど誹謗中傷でしかない)批判は「有害」だと思いますが、きちんと作品を読み込んだ上で、「なぜつまらないのか」「何が問題なのか」を考え、「どうすれば改善されるのか」まで提示した上で行う「論理的な批判」は、(作者個人は求めていないにせよ)私は「有害」とは思いません。

というより、そうした批判を行う権利は誰にでもあるので、それが有害かどうか議論すること自体がナンセンスです。

それこそ「嫌なら読まなければいい」のです。

煽り体制が低いのは事実ですが、勘違いコメントや難癖コメントを放置すると、それを見た方に誤解を与えたり、場が荒れたりしやすく、早々に対処しておく必要があるため、説明なり反論なりをしています。

えてしてそういうコメントをする人ほど、放置するとそれを「肯定」と見做して、さらに誤解を強めて暴走しやすい傾向にあるからです。

たとえば「煽りコメントにだけ返信してねェw 効いてる効いてるww」とか「図星だから反論できねェんだw」とか「何も言い返せないから逃げやがったww 悔しかったら反論してみろやww」のような言い分です。(そうなると対処にさらに時間がかかるので、早めに処理しています)

また、私への直接的な質問系のコメントやうれしいお言葉にも、できるだけ早めに答えるようにしています。

記事への感想や建設的なコメントについては、読者さん同士でコメントやリアクションをしていただけているので、慌てて私がコメントせずにおまかせしている部分もあります。私がコメントするとそこでやりとりが終わってしまい、読者さん同士の会話が生まれづらくなったりもするので。

色々状況を観察しながら、よいコメント欄になるよう運営していきたいと思っています。

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42 Comments
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匿名
匿名
1 ヶ月 前

エニエスロビー編で一味がメリーと別れた後、一味がメリーについて語り合ったり感傷に浸ったりするのかと思いきや、何もなく2日経って当時読んでいて「え、これで終わりなの?」とあっさり終わって疑問に思っていましたが、これについてはどう思いますか?

匿名
匿名
5 ヶ月 前

最初からレビューしてどこから「つまらない理由」が出はじめるのか楽しみ

匿名
匿名
6 ヶ月 前

もはやワンピース と関係ないんですけど、なべおつさんの好きなマンガで確かドラゴンボールを挙げてたと思うんですが、なべおつさんのドラゴンボール(原作42巻)の各編の総評とか読んでみたいなぁ〜と思いました。
ドラゴンボールもかなりファンによって、「フリーザ編以降は駄作」とか、「ブウ編含めて最高」とか評価が分かれる作品なので、同じドラゴンボールファンとして、どんな風に読んでたのか知ってみたいです^_^

ワノ国前半だけは擁護できない……
ワノ国前半だけは擁護できない……
6 ヶ月 前

「取られたよバカ息子に 命の次に大切なおれの宝だ…!!」
ワノ国でゾロが刀一本のために命を粗末にするなって言っていたのがちょっと違和感

匿名
匿名
6 ヶ月 前

読み返してて気になったんですが、なんでモーガンって今までヘルメッポ殴って来なかったのに急にあそこでブン殴ったんでしょう
「殴る価値がねェヤツ」が「親父ではなく自分が偉い」と勘違いしたからってことなんでしょうか?幼児だろうと死刑、直接逆らったら斧でたたっ斬って、弱音を吐いた弱卒たちは全員に自害を強いるようなモーガンの狂いっぷりからして、「自分の息子だけど殴る価値のねェヤツ」がそこまで目障りになったらもうそのまま斧で処刑しそうだなぁ……と思いましたww

匿名
匿名
6 ヶ月 前

この頃のルフィって「死ぬ」「殺す」を割りと躊躇なく使ってたイメージで、今はそうでもないって気がしてたのですが、よくよく読むと今でもそういうワードは使ってはいるんですよね
ただ、この頃のルフィのこういう言葉には重さというか、温度の違いみたいなのがあったように思います
アルビダ編の「悔いなく生きるために行動して、その結果で死ぬんなら構わない」の考えの元、相手も同じ海賊である以上は当然そういう決意だろうと自然と考えてるというか。この次の次のウソップ編で顕著に出ますが、『海賊』というもの一つとっても、ルフィの中に哲学みたいなのは絶対にあったと思います。詳しく説明されないだけで。
そういうところも当時のジャンプ主人公としては異質で、間違いなく魅力の一つであったと思うんですよね

匿名
匿名
6 ヶ月 前

こうして初期のワンピースを振り返るとそれこそ一字一句に至るレベルで完璧じゃん100点どころか120点200点レベルにあるとすら思える

どこまでの話を組み立て連載会議にもっていったかはわからないがふつーにかんがえれば10話くらいとその後のプロットは作っていくだろう
そういうとこでいくと100話くらいまでのおおまかな仲間5人はこうやって集める実はナミには…とかまで決まってたと思われる
しかし鳥嶋さんのいうには連載会議で連載するしないで2時間も揉めたという
邪推だと思うけど尾田さんのデザインとかキャラ作りはいいけど構成に難があるという話があることを考えると
難がある構成を担当が修正した
編集が修正したからいいけどいつまで編集が同じかわからないとするとこの先やっていけるのか?みたいな懸念があったのではないだろうか

匿名
匿名
6 ヶ月 前

細かい事ですが、この頃は麦わら帽子もちゃんと麦わら帽子の形とサイズ感してますよね。
今のずんぐりむっくりもっこりした明らかに顔と頭とのバランスがおかしな麦わら帽子と見比べると安心感さえあります。

作品と主人公のトレードマークすら適当に描いてるのか、それとも真剣に描いてこれなのか。
どちらにせよ残念です。

匿名さ
匿名さ
6 ヶ月 前

今回も素晴らしい記事
記事とは関係ないけど、皆が読むのやめたタイミングよかったら教えてくれ
俺はギア5を偶然見た時 それまでつまらなくなったと感じながらも惰性で見てたけど、あれでトドメをさされた

匿名さん
匿名さん
6 ヶ月 前

前回の記事読んでからワンピース読み直したけどやっぱり東の海編の完成度はすごいわ、
バギー編最後の町民と町長とルフィたちのやり取りが本当に好きなんだけど
・町長を本気で心配してる町民
・助けてもらったけど素直になれない町長
・喋れないけどルフィたちを助けるシュシュ
・恩着せがましさなくあっさり旅立つルフィ(すまん、恩に着る!→気にすんな、楽にいこう!のやり取り)
・怒りながらも実は満足そうなナミ
1話のなかでこれだけの内容が収まっていて何回読んでもホロリとしていまう
その後たまたまドレスローザの最後のルフィを逃がすシーン見たけど本当に酷すぎて目眩がした
国民全員がアホ面して「麦わら許せねぇ〜w(嘘だよ、本当は逃がすためだよ〜!)」とか読者バカにしてるとしか思えない
藤虎の「ここまで人を惹き付けるアンタの顔が見てみたい」とか意味不明なageセリフ
あんな子供騙しな書き方で読者が喜ぶと思ってんのかな

匿名
匿名
6 ヶ月 前

懐かしいなぁ〜
好き嫌い分かれるけど、僕ワンピース初期のギャグ好きだったんですよね。子供の頃読んだからかなって思って読み返すとちゃんと面白いんです。
ルフィのキャラ描写も初期は破天荒なんだけど、どこと無く知性があって、読めば読むほど好きになっていくキャラだったな。

匿名
匿名
6 ヶ月 前

尾田もここまで計算して描いてたわけじゃないと思うけど、この頃は尾田自身物語に入り込んでいたからこうした自然な言動を描けたんだと思うな。
今はキャラも多いし場面転換も多いから数コマ毎にリセットされて物理的に物語やキャラに入り込めないんだと思う

ETA
ETA
6 ヶ月 前

素晴らしい記事。いっそなべおつさんにはこの勢いで頂上戦争まで全話レビューしてもらいたいくらいです笑
コビーの視点がリアクション芸人なんかではなく、ちゃんと「読者」なんですよね。
だからこそ読者もコビーに共感できるし、コビーの夢も応援したくなるんだと思います。

>エッグヘッドでルッチに対して「嫌いアイツ」なんてバカなセリフを発した奴がいましたが
ついに名前すら呼んでもらえなくなったナミさん😅
もしシャボンディ諸島や魚人島でアーロンの名前を聞くたびにナミが「ゴミだけど〜!!」「クズだけど〜!!」「人間のクズ!!」とか言ってきたらめっちゃ冷めますよね。

匿名
匿名
6 ヶ月 前

やっぱセリフがちゃんとしてるだけで全然違うよなー

匿名
匿名
6 ヶ月 前

名もなきモブ海兵にも作者がしっかり感情移入して表情や台詞を考えてるのが伝わってくる。
展開知ってるのに今読んでもワクワクするし面白いなぁ

苺大福
苺大福
6 ヶ月 前

大いに共感できますが、特に、

>すぐに謝る素直さも、この平謝りで済むと思ってる能天気さも面白い
>「前半の海」に登場するキャラはもれなく好きで、「嫌い」という感情を抱いたキャラは一人もいません

ここは、まさに、私にとってもワンピースが好きだった理由ですね。

※ほんの少しばかりですが、投げ銭をしてみました。投げ銭自体、初めてにつき、却って失礼かもしれませんが、ご容赦ください。対価を払っても読みたいと思ったWeb記事は初めてだったので、その気持ちだと思ってください。

匿名
匿名
6 ヶ月 前

なべおつさんはほんと気持ちの言語化が上手くて見てて楽しいです!

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