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【ワンピース】第1話「ROMANCE DAWN-冒険の夜明け-」が「完璧な1話」である理由

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「新世界編がつまらなくなった理由」ばかり書いていると、ただワンピースに文句を言いたいだけのアンチに見られがちですが、このブログ立ち上げ当初から明言している通り、私にとってワンピースは「史上最も好きな漫画」であり、何よりも熱く語れる作品です。

だからこそ「新世界編」以降の劣化具合に耐えられず、少しでも面白かった頃のワンピースに戻って欲しい一心でブログ更新をしてきました。

まぁ正直自分でもパソコンでこのブログのトップページを見たときに「異常だな笑」と思ってしまいましたが、それだけの熱量の持てる作品だった、とご理解いただければと思います。

そんなわけで、私がいかにワンピースが好きだったのか、ワンピースのどこが面白くて、なぜ好きになったのかが伝わるよう、「前半の海」のエピソードについて「面白かった理由」を語っていこうと思います。そうすることで「新世界編」以降いかにその魅力が失われてしまったのかも浮き彫りになるはずです。

まずは第1話について。

「週刊少年ジャンプ」における「新連載第1話」としては、文句なく「完璧な1話」といえるでしょう。

ツッコミどころや粗探しをしようと思っても、これ以上修正を加える場所が浮かばないくらい、何度も修正を重ねて無駄を削ぎ落とし、丁寧に作り込まれた1話だと感じます。

といっても、「連載第1話」として「完璧な1話」というだけで、この1話単体が「最高に面白い」とまでは思っていません。ワンピースの面白さを象徴する要素は、これから描かれていくものだからです。(以前公開した総括記事では、第1話は「普通に面白い」という評価にしています)

完璧な1話だと言える理由は、大きく分けると以下の通りです。

  • 主人公の夢が明確かつシンプルでわかりやすい。
  • その夢を抱くことになった理由に説得力があって共感できる。
  • その夢を叶えることにロマンがあり、読者に「叶えた先を見てみたい」と思わせる力がある。
  • セリフに無駄がなくテンポがよい上、キレも深みもある。
  • 主要キャラはもちろん、敵キャラや脇役キャラにも個性があって魅力的。
  • 見せ場のシーンの演出はもちろん、そこに至るまでの構成が計算し尽くされていて無駄がない。
  • 「超人能力(特殊能力)」「技(名)」という王道バトル漫画のツボを押さえている。

総じて言えるのは、物語(バトル漫画、冒険漫画)のプロローグとして必要な要素が全て詰まっている上、魅力的なキャラクター達によって「先を読んでみたい」と思わせる力があるということです。

以下、詳しく語っていきます。

この「面白い理由」シリーズの記事は、「新世界編」以降があまりにも酷すぎるため、それと比較した目線で見ていることから、大したことない点も過剰に持ち上げ、大げさに評価してしまっている部分があるかもしれません。

当時はそこまで考えて読んでなかったり、そこまで評価するポイントになってなかったりする点も含まれますので、当時の熱量や感想に、大人になった今読んだ際の視点が加わったものである記事であることをあらかじめご了承ください。

第1話が「完璧な1話」である理由

導入が完璧

まず1ページ目の導入が完璧です。

富・名声・力
かつてこの世の全てを手に入れた男
“海賊王”ゴールド・ロジャー

彼の死に際に放った一言は
全世界の人々を海へ駆り立てた。

おれの財宝か?
欲しけりゃくれてやるぜ…
探してみろ
この世の全てをそこに置いてきた

世は大海賊時代を迎える─

何度読んでも文句のつけようがないレベルで素晴らしい。

「富・名声・力」という端的な言葉で「この世の全て」を表すセンス。

「この世の全てを手に入れた男」「死に際に放った一言」「全世界の人々を海へ駆り立てた」という少年心をくすぐるフレーズの連続。

「この世の全て」を「そこに置いてきた」というワクワク感に、その宝を「欲しけりゃくれやる」と言い切る「海賊王」の器のデカさと潔さ。

自分の宝を身内に遺すわけでも分け与えるわけでも使い切るわけでもなく、「欲しけりゃくれてやる」と言ってのける様が痛快で気持ちがいい。

そして、この言葉をきっかけに「世は大海賊時代を迎える─」という壮大な物語の導入につなげるうまさ。

冒頭から一言一句無駄のない、センスの塊のようなセリフ回しで心を鷲掴みにされます。

海賊の「財宝」と言えば「金貨や宝石が詰まった宝箱」というステレオタイプを、「この世の全て」というシンプルな表現で塗り替えたことで、“海賊王”ゴールド・ロジャーは一体どんな宝を「そこ」に置いてきたのか、「この世の全て」と言えるほどの「財宝」とは一体どんなものなのか、「そこ」とは一体どこを指しているのか、読者はさまざまな想像を掻き立てられることになります。

ちなみに、アニメだと少し修正が入って以下のようになるのですが、個人的にはアニメ版のほうがより好きです。

富・名声・力
この世のすべてを手に入れた男
海賊王・ゴールドロジャー。

彼の死に際に放った一言は
人々を海に駆り立てた。

おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやる。
探せ!!! この世の全てをそこに置いてきた

男達はグランドラインを目指し夢を追いつづける

世はまさに大海賊時代!!!

声に出して読んだ時はこちらの方がリズムがよいし、力を込めやすいので、オープニングへのつながり(盛り上がり)として完璧で、この変更を加えた担当者も素晴らしい仕事をされたなと思います。

ルフィの夢が明確でわかりやすい

ルフィの夢は「海賊王」になること、というのがシンプルでわかりやすく、「王」を目指すというのも少年漫画の王道なので、主人公の冒険の目的としてすんなりと入ってきます。

「海賊王」とは何か。それは冒頭で「この世の全てを手に入れた男」と説明されています。

この先ルフィは、どのような冒険を経て「この世の全て」を手に入れて海賊王になるのか、どのような形でシャンクス達と再会し、麦わら帽子を返すのか。

誰もがこの先の物語に期待してしまうでしょう。

加えて、

「まずは仲間集めだ 10人はほしいなァ!!」「そして海賊旗!!」というセリフによって冒険の過程を具体化し、この先の展開を想像させているのもポイントです。

「海賊王になる」という長期の目標だけではなく、そこに至るまでのイベント(短期&中期の目標)を第1話で示すことで、読者は今後のルフィの冒険をイメージしやすくなります。

それが「仲間集め」というRPG要素や、海賊旗を作る(掲げる)という工作要素とどちらも少年心をくすぐるものですから、「これから10人も仲間が増えるのか…!!」「どんな仲間が加わっていくのだろう…!!」「どんな海賊団になるのだろう…!!」とワクワクしてしまいます。

第1話で最終目標を示すだけでなく、短期・中期の(ワクワクする)目標も示して先の展開をイメージさせることは、読者に「先を読みたい」と思わせる上でとても重要なポイントだと思います。

夢を抱くまでの経緯・動機に共感できる

ルフィがその夢を持つに至った理由も説得力のある形で描かれており、読者が共感できるものになっていることも重要です。

端的に言えば「憧れの海賊であるシャンクス達のようになりたいから(越えたいから)」ですが、この動機に読者が共感するには、いかにシャンクスの海賊団を魅力的に描き、読者にも「憧れ」を感じさせるかが重要です。

そこは、以下の3つの要素によってしっかりと描かれています。

  • 楽しそうな海賊団
  • 魅力的な船員達
  • 魅力的な船長

「海賊」は犯罪者のはずなのに、みんな陽気で快活で、その生き方が実に楽しそう。ルフィがそう感じるのはもちろん、読者にもそう見えなければなりません。

このシーンを見たら、昼間からお酒を飲んでバカ騒をして、海賊って楽しそうでいいなぁと思いますし、「海は広いし大きいし!! いろんな島を冒険するんだ」「何より自由っ!!」という補足によって、航海や冒険の楽しさも伝わってきます。

ちなみに、ここがルフィの海賊への憧れを抱くに至った「原体験」なので、(すでに多くの方が考察していますが)ルフィの「夢の果て」には「宴」「自由」あたりのキーワードが関わってくる可能性は高そうです。

またモブ船員達もルフィの味方で、ルフィを航海に連れていくことをシャンクスに勧めてくれたり、副船長のベン・ベックマンも冷たそうな見た目をしていながらルフィに優しかったりして、他の船員達も魅力的です。

この後、山賊に暴行を受けるルフィを助けるシーンでは、シャンクスではなくベックマンが応戦し、一人で制圧してしまうわけですが、これによってベックマンの「強さ」「かっこよさ」を伝えられるのはもちろん、あれだけ粋がっていた山賊達を1人で制圧できるベックマンよりも、船長のシャンクスはさらに強いことがわかるので、シャンクスの魅力も同時に高まる構成になっています。

ここで山賊をシャンクスが全員やつける展開にしてしまうと、(ベックマンの見せ場がなくなることで)「魅力的な船員達」の部分の説得力が少なからず損なわれますし、シャンクスの戦闘シーンを先に描いてしまうことで、クライマックスの見せ場のインパクトも薄れてしまいます。シャンクスの強さを披露するのが最後のワンシーンだけだからこそ、あのシーンが際立つわけです。

そのため、脇役であるベックマンが「おれがやろう 十分だ…」と申し出て一人で山賊を制圧するのは、よくあるベタな展開に見えて、第1話を「完璧」なものにするためにはとても重要なポイントかと思います。

シャンクス一人が魅力的なだけでは、ルフィが「自分の“海賊団”を持つ(“仲間”を探す)」という発想には至らないし、「海賊」である必要もありません。

「ルフィは何で“海賊”になりたいのか?」という点に説得力がないと、「別に“海賊”じゃなくても、“シャンクスのようなカッコいい男”になるでいいじゃん」となってしまい、ルフィの夢に共感できなくなり、この先の冒険への興味や期待が薄れてしまいます。

だからやはり、シャンクス1人ではなく「赤髪海賊団」全体にルフィが憧れる過程に、読者が共感・納得できるように描く必要があるのです。

上記の3つの要素のどれが欠けても「ルフィの夢」に対する読者の共感は損なわれていたはずで、それを第1話で無理なくすべて描ききっていることを考えると、やはり第1話は無駄のない完璧な構成・展開であると言えるでしょう。

新世界編がつまらない理由を書いていると、よく「ただの難癖だ、イチャモンだ、揚げ足取りだ」と言われますが、全く同じ目線でこの第1話を読んでも、(何なら強引に難癖やイチャモン、揚げ足取りをしようと思いながら読んでも)何一つ削れる要素や変更を加えるべき箇所が見つからないのです。

それくらい細部まで丁寧に考え抜かれ、描かれた完成度の高い1話だと思います。

そして、そうした目線でワンピースを楽しんできたからこそ、同じ漫画とは思えないレベルでその魅力が失われた新世界編が残念でならないのです。

脇役&モブキャラがみんな魅力的

赤髪海賊団の面々だけでなく、フーシャ村に住む人々含め、登場する全てのキャラクターが説得力を持って描かれており、今のモブとは比べ物にならないほど、きちんと「物語の中を生きている一人の人間」として描かれています。

それはそれぞれの性格や人間性、関係性が読み取れるくらいリアリティのあるセリフで、自然かつ無駄のない会話を丁寧に描いてくれているからです。

次のシーンのモブキャラ同士の短いやりとりでさえ、彼らの性格やルフィとの関係性が見えてくる意味のある会話になっています。

大人達は山賊にビビりつつも、ルフィを助けようとする意思があることがわかるので、ルフィが村のトラブルメーカーで厄介者として煙たがられていたり、悪魔の実を食べたことで(ゴム人間になったことで)村人から気味悪がられ、除け者にされたりしているわけではないことがわかります。(生意気な悪ガキや特殊能力を持つ主人公は村では嫌われ者、というのはよくある定番パターンですが、ルフィはそうではないことがわかります)

また、「このケンカはルフィの方から仕掛けたらしい」「何だってあんな奴らに逆らうんだ」といったセリフから、山賊側が理不尽に暴力を振るっているわけではないことや、だから山賊を「悪者」として倒しにかかることが正しいのかもわからず、傍観して成り行きを見守らざるを得ないこと、しかしそれを理由(言い訳)に助けに行かない自分達を正当化している弱さや情けなさに対する葛藤があることなどが読み取れます。

モブキャラ達が単なる作者の都合でその場にいる「思考力皆無の説明要員」や「記号的リアクション要員」ではなく、きちんと一人の人間として作中の世界を生きていて、自分の言葉でセリフを口にしていることがよくわかるでしょう。

この2コマの自然な会話を通して、

  • 村人はみんなルフィを助けたいと思っている(見捨てたり自業自得だと見放したりはしていない)が、勇気が出ずに動けずにいる。
  • ルフィから喧嘩を売ったようなので、山賊が一方的に悪いとも言い切れない状況である。
  • ルフィがなぜ山賊に逆らうのかはみんなわかっていない。

といった「今の状況」を読者に伝えてくれています。

これぞモブの役割です。

もし今の尾田先生のノリでこのシーンを描いたら、(頭を抱えて💦を出しながら)おいおいおい!! ルフィのヤツ何やってんだ!!?」「やめろォォォ!!! これ以上山賊を怒らせるなァ〜〜!! 誰かルフィを止めてくれェ〜〜〜〜!!!」のような、誰が言っても変わらないような中身のないカラっぽのセリフになるのではないでしょうか。

新世界編以降は、みんながみんなこのうるさいだけのギャグノリリアクションばかりしているから、キャラクターが心ある一人の人間として見えなくなってしまいました。モブだけならまだしも、麦わらの一味含む主要キャラですら同じリアクションばかりで意味のあるセリフを吐かなくなってしまったため、もはや全員がモブキャラのようにしか見えないのです。

さて、この後に登場する村長がまた素晴らしい。

モブ村民達がビビって傍観するしかできないところ、村の長が大声で割って入り、自分のお願いを端的に伝えた上で(状況は理解できていないものの)まず全面降伏して土下座し、子供を助けて欲しいと願い出ます。

ちなみに「村人達はルフィが何をやったかは知らない」まま物語を進めることは、シャンクスがルフィを助ける見せ場シーンを感動的にするために重要な要素となっており、この辺りの構成もうまいと思います。

「失礼でなければ金は払う!!」というセリフが村長の人間性や謙虚さ、大人として(年長者としての)賢さと器の大きさが表れていて最高に好きです。

無駄のないストレートに心に響く謝罪の仕方(台詞回し)で、もし自分が現実で似たようなシーンにでくわしたら同じセリフを使いたいくらい、非の打ち所がなくて参考になるセリフです。

それに対するヒグマの返しも最高で、「さすがは年寄りだな 世の中の渡り方を知っている」と、勇気を出して割って入った村長を評価するセリフを吐くのが素晴らしい。ここもヒグマの敵キャラとしての魅力が詰まっていると感じます。

「だが駄目だ!!」と許さないのも悪役として正しい返しですし、「なんせこのおれを怒らせたんだからな…!!」というセリフに漂う小物感も最高です。

ここで標的を村長に変えて乱暴したり、無理難題をふっかけて村中から大金を奪い取ろうとしたりしないところも、第1話の小さな港村に登場する小悪党の役回りとして正しい描き方だなと思います。

胸糞悪い本物の悪党なら、ここで村長を騙して金を巻き上げた上で、ルフィを殺すような動きをとりそうなものですが、ヒグマは「このおれを怒らせた」という(最高に小物感漂う)理由で、金も求めず、ルフィに罰を与えることだけしか考えていません。

最近の漫画だと、ここでインパクトを出したり悪役へのヘイトを溜めさせたりするために、村人を無差別に殺したり金品を巻き上げたりと度を超えたクズ具合を描くかもしれませんが、第1話でそこまでやってしまうと、その後に登場する悪役達や強敵達の幅が狭まってしまいますし、どうせ1話であっさり倒す雑魚敵にそこまでのヘイトを溜める必要もない以上、描いてもページ数の無駄にしからならないので、やはり第1話の小悪党の描き方としてはこれが正解だろうと思います。

それでもルフィが逆らうことをやめないため、ヒグマがキレて売り飛ばすのをやめ、「やっぱり殺しちまおう ここで」と言われてしまいます。

普通なら生意気なルフィの挑発に怒り散らして、血の気の上った状態で「ぶっ殺してっやる!!!💢」といったリアクションになりそうなものですが、このように冷静に殺す判断をするあたりにもヒグマの魅力が詰まっています。

それに対する村長のセリフもまたいいんです。

「やめろ!!!」とか「放せ!!!」といった命令口調ではなく、「た…頼む!! 見逃してやってくれっ!!」とあくまで自分の無力さ(力で抵抗しても勝てないこと)を受け入れた上でお願いし続ける姿勢がリアリティがあっていい。

本当の弱者は、暴力で支配する強者に力で立ち向かうことなどできず、お願いするしかできないものです。

無力なおじいさんが村の子どもの命を救うために山賊達に頼み続けていると考えると、これだけで涙腺が緩んできます。

なぜ登場するキャラ全員が魅力的なのか。それは1人1人にきちんと「心」があり、そのキャラの人間性や生き様を想像させてくれるくらい丁寧に描かれているからです。

敵役のヒグマも魅力的

一方のヒグマも、ただ胸糞悪くなるだけの極悪非道な腐れ外道ではなく、その言い分にそれなりに説得力があるところが面白い。

そもそもこいつの行動に関しては、「酒場を荒らした」ことと「(ケンカを売ってきた生意気な)ガキを殺そうとした」こと以外、特に悪いことはしてないのです。

簡潔にまとめると、

  • たまたま立ち寄った酒場が海賊に占拠されており、店のお酒を海賊に飲み尽くされていた上、瓶一本だけ恵むというナメた行動をとったシャンクスにキレて、店のカウンターテーブルの一部を荒らす。
  • その後、また店前を通りかかった際に律儀にも挨拶がわりに再入店し、特に周囲に乱暴することもなく楽しく飲みながらシャンクス達をバカにして盛り上がっていたところ、ガキのルフィに絡まれる。
  • 生意気に逆らい続けるルフィ(ゴム人間のため痛みを感じない)に体罰を加える。
  • 村長の謝罪を「さすが年寄り」と評価しつつも、ルフィを許すことはせず、剣で殺そうとする。

となります。「56人殺した」というセリフから、大犯罪者の大悪党である印象が強いですが、ぶっちゃけシャンクスに売られた喧嘩(酒瓶1本だけ恵まれる)とルフィから売られた喧嘩(生意気な口を聞かれる)に対して、多少の乱暴で返しただけで、「悪人」と言えるほどのことはしていません。

たとえばこちらのシーン。

ヒグマは「山賊だ」と名乗ることで威圧しているとも言えますが、「別に店を荒らしにきた訳じゃねェ 酒を売ってくれ」と真摯な姿勢で客として普通のお願いをしているだけです。

にも関わらず、「ごめんなさいお酒は 今ちょうど切らしてるんです」と返すマキノ。酒場でお酒を切らすことなど普通に考えればあり得ないことなんですから、丁寧な接客を心がけるのであれば、なぜ切らしているのか、最初から理由を含めて伝えることで、相手に理解・納得してもらうべきでしょう。

「お酒は切らしている」という事実を伝えるだけでは、「んん? おかしな話だな 海賊共が何か飲んでる様だが」と言いたくなるのも当然です。

これに対して「ですから」と、いかにも物分かりの悪い「厄介客」の相手をしているかのような言い方で、「今出てるお酒で全部なので」と客商売をしている人間とは思えないような失礼でぶっきらぼうな返しをしています。

最初から「ごめんなさい お酒は今出してしまった分で切らしてしまって…..今お店にはお売りできるお酒がないんです」と返していればよかったものを、わざわざ山賊を逆撫でし、イラ立たせるような返し方をしたマキノの接客にも十分問題があると言えるでしょう。

それに対して、シャンクスが陽気に「これでよかったらやるよ まだ栓もあけてない」と酒瓶一本を恵もうとするわけですから、これは「ナメてる」と受け取られても仕方がありません。

実際、何十人もの集団で酒を飲みにきた(犯罪集団である)「山賊」に対して、酒ビン1本を分け与える行為は、今思えば「ナメてる」としか思えず、当時はせっかくのシャンクスの優しさに暴力で返すなんて最低な連中だなと思っていましたが、今読むとシャンクスのほうが悪いように(何なら山賊をおちょくってキレさせるために、わざとナメた対応をしたようにさえ)見えてきます。

それにヒグマがキレるのも当然のリアクションで、ある種シャンクスの喧嘩を買っただけとも言えます。とはいえ酒ビンを割ってテーブルを散らかしただけで、直接攻撃してきたわけでもシャンクスに傷をつけたわけでもありません。だからシャンクスは無抵抗のままされるがままだし、仲間達も傍観するのみで立ち入ろうとしません。

そして最終的には、

お行儀よくお酒を求めて「別の町」を目指すのです笑

その後のこちらのシーン。

これを見ると、シャンクスが酒瓶を渡そうとしたのは「優しさ」からではなく、「ナメた行為」であることを自覚した上で、小物なのにイキがってる山賊共をからかうために遊び半分・面白半分でわざとやったようにも見えてきます。そうしてキレさせて、酒をかけられた結果をみんなで笑い飛ばしているように見えてくる。

もちろんシャンクスにそんな意図はなく、単純に親切心のつもりでお酒を渡した結果、相手を怒らせて無様な姿を晒すことになった自分を笑い飛ばしている、ということだと思いますが、そうだと断定できない(読み取り方に幅がある)ところが面白い。

このシャンクスの振る舞いを見て、ルフィは怒ります。

子どもの頃は完全にルフィ派だったので、ルフィのセリフがそのまま自分の気持ちでした。

憧れていた海賊がカッコ悪い姿を晒しながら笑っていることが悔しくて許せない、受け入れられないという気持ちは理解できますし、当時は「ここまでやられて何でやり返さないんだろう」と不思議で、「こんなムカつく奴らぶっ飛ばしてスッキリさせてくれたらいいのに」とフラストレーションを感じるシーンでした。(これがあるからこそクライマックスでのカタルシスにつながるわけですが)

これに対してシャンクスは、

一コマ間を置いてルフィの気持ちを受け止めながら、「気持ちはわからんでもないが ただ酒をかけられただけだ 怒るほどのことじゃないだろう?」と諭します。

そうかシャンクスは「ただ酒をかけられただけ」という認識で、カッコ悪い姿・情けない姿を晒したとは思っていないのか、と新しい価値観に気づかされます。

当時の私は、親切にお酒を分けてあげたのに暴力的な返しをされ、酒をかけられて床に尻モチをつかされてる姿はカッコ悪くて情けない姿にしか見えなかったので、シャンクスのこのセリフには(器の広い大人な対応であることは理解できるものの)共感はできませんでした。

しかし大人になってから読むと、(シャンクスに山賊をおちょくる意図があったにせよなかったにせよ)その無邪気なフレンドリー精神が相手を苛立たせ、怒らせたことは確かなので、シャンクスとしてはいずれにせよ自分の過失で相手の怒りを買ったことに変わりはなく、その結果が「酒をかけられただけ」であれば怒るほどのことではない、笑って見過ごせる程度のことだったと受け取れるため、むしろ反撃しないほうが普通の選択のように思えます。

つまり「相手の理不尽な暴力を広い心で許してやった」というよりも、「ちょっとからかうつもりで酒を恵んでみたらキレさせてしまい(あるいはキレさせるところまで含めたお遊びとして絡んだため)、自分にも非があったからやり返しはしなかった」という捉え方です。

先述の通り、何十人もの集団で酒を飲みにきた気性の荒そうな山賊達に酒ビン1本を分け与える行為は「ナメてる」と捉えられておかしくないため、(それが故意にせよ過失にせよ)シャンクス側にも非があり、怒りを買っても仕方がないとも言えます。だから相手の気が済むまでやられてやるという対応も当然かな、と思えます。

まぁこの後のシャンクスの「いいか山賊…おれは酒や食い物を頭からぶっかけられようが つばを吐きかけられようが たいていの事は笑って見過ごしてやる」というセリフから、おそらく尾田先生はシャンクスは善意で酒をあげようとしたものとして描いていると思いますが、キャラのセリフが端的で説明的ではないからこそ、その心情についてさまざまな想像が広がり、同じシーンの同じ1コマも、より味わい深くなるわけです。

この後のルフィとマキノのやりとりもとてもいい。

この一件についてルフィは「シャンクス達をかいかぶっていた」「もっとかっこいい海賊かと思ってた」とげんめつしますが、マキノは「そうかしら 私はあんな事されても 平気で笑ってられる方がかっこいいと思うわ」と評価します。

当時はマキノの言い分にはいまいちピンとこず、「本当に男のあんな姿を見てかっこいいと思ってるのか?」と疑いの目を持っていました。

しかし大人になると、「やられたらやり返す」とか「感情のままに喧嘩を買って相手を黙らせる」ことがいかに子どもっぽい振る舞いであるかがわかるため、このマキノの言い分にも共感できるようになります。

それも「シャンクスは自分の過失によって相手の怒りを買ってやり返されただけ」と捉えると、それで逆ギレして山賊と喧嘩を始めて、店を荒らしたり騒がせたりしていた方がよっぽどダサくてカッコ悪い迷惑客にしか見えなくなるため、「憧れの海賊」としての説得力に欠けてしまいます。

自分の無邪気な親切心が逆効果となって相手を怒らせてしまったが、店を荒らさせないために無抵抗を貫き、笑って見過ごしてやったというほうが、シャンクスのかっこよさや大物感が伝わる描写となるでしょう。

もちろんルフィ(含む当時の少年読者)はそんな大人のかっこよさよりも、「強い男」「ナメられない男」「喧嘩を売られたら腕っぷしで黙らせる男」のようなわかりやすいかっこよさを求めていたはずなので、マキノの言葉は響かないのも理解できます。

年下のガキから「わかってねェなァ」と生意気な口を叩かれても、「ダメね私は」と笑って流せるマキノはやさしくて賢い大人な女性で魅力的です。(私だったら、もう1ターンくらいはルフィに反論してシャンクスの振る舞いのかっこよさを説明しようとしてしまうでしょう笑)

マキノは自分の考えをはっきりと伝えた上で、しかしルフィの気持ちに寄り添い、自分の考えを押し付けることはせず、笑顔で引いてルフィを立てる大人な対応を見せます。

これに対してルフィが「うんだめだ」と追い討ちをかけるのも好きで、これがあることでルフィが「ただの生意気なガキ」ではなく、「生意気だけど憎めない可愛げのあるガキ」の印象になっています。

前半の海の頃は、こうした余分な一言セリフがシュールな笑いやキャラ達の個性、関係性の表現になっていて、それがワンピース(尾田先生)の持ち味となっていて大好きだったんですよね。

それが新世界編では、ただ「そのキャラっぽさ」を出すためだけに無意味で退屈なセリフを安易に重ねるばかりになってしまいました。

今の尾田先生には、前半の海の頃のように「余分な一言なんだけど、そのキャラらしさや個性を表すため、その場の雰囲気を柔らかくするためになくてはならない一言」を描くのはもう無理なのかもしれません。

ちなみにルフィのセリフを「げんめつ」とひらがなにしているのも可愛いポイントです。少年読者向けに難しい漢字を使わなかったのか、子どもルフィにちょっと背伸びをさせて難しい言葉を使わせたのか、いずれにせよいやらしさのないひらがなの使い方になっています。

ワノ国編のモモの助のセリフで「総督」を「そうとく」にしたり、「同盟」を「どうめい」にしたりといった無意味な小手先の変換とは大違い。

「げんめつ」は、漢字でどう書くかはわからないけど意味はわかっている言葉を子どものルフィが背伸びして使った感が表現できていますが、カイドウのことはそもそもカイドウ軍の連中以外「総督」という肩書きで呼んでおらず、モモの助がわざわざその言葉を使う意味がない上、どこで聞いたかもわからない言葉では、意味を理解しているとも思えないため、モモの助がこの言葉を使うことにリアリティや説得力がありません。そのため作者の作為しか感じないわけです。

「どうめい」についてはむしろ、なぜこの言葉は知らないのに「桃源郷」や「統治」という言葉は知っている(漢字を使える)のかという不自然さから、作者の作為が際立つ効果しか生んでいません。

モモの助のセリフを一部ひらがなにすることで難しい言葉を知らない「子ども」を表現したいのであれば、ある場面のあるセリフだけ思いつきのように小手先で変えるのではなく、初登場時から一貫してセリフを作り込まなければ違和感にしかならないわけです。

笑いの取り方もうまい

当時のワンピースはシュールなギャグが多く、くどくないので何度読んでもクスッと笑ってしまいます。

ギャグ漫画のような高カロリーな笑いではなく、シュールでクスッとできる笑いを、しつこすぎない、鬱陶しすぎない塩梅でテンポよく入れ込んでいます。

第1話で個人的に好きなのは、以下の2つです。

このテンポの良さとシンプルなツッコミ笑

何度読んでも笑えます。

また、以下のシーンも大好きで、

無言でベックマンを睨みながらシャンクスを指差すルフィと、ベックマンのセリフのフォントがシュールな笑いを生んでくれています。

初期の頃は、こうしたテンポのよい笑いや本筋の邪魔にならないライトな笑いが多く、笑いの入れ方が上手いなと思います。

無駄のないセリフ回しとテンポの良さ

その後、シャンクス達が航海に出ている間にまた山賊達が酒場に現れ、ルフィが殺されそうになってしまいます。

間一髪のところで赤髪海賊団が登場し、ルフィを助けてくれるわけですが、その後の展開とセリフ回しがすばらしい。

少年漫画では「正々堂々と戦うことが正義」「正義の味方の主人公陣営は、不意打ちのような卑怯なことはしない」といった価値観が主流だったため、会話の途中に不意打ちで頭を撃ち抜くなんて卑怯だ、という山賊の言い分に同意する読者もいたのではないでしょうか。

しかし次のセリフがあまりに正論すぎて、ぐぅの根も出なくなります。

これによって「そうか、シャンクス達はそもそも海の悪党で、正義の味方じゃなかったわ」という気づきと、自分は命を賭ける覚悟もない(自分がピストルで命を奪われることなど思ってもいない)のに、安易に脅しの道具として使うことのほうがよっぽど卑怯なんだ、と気づかせてくれます。

これは少年漫画によくある「ピストルを人質をとるための道具として利用し、実際は発砲しない」というケースが多いため、それに対するアンチテーゼとも受け取れます。

シャンクス達の正論はさらに続きます。

先述したモブ村民達は、「このケンカはルフィの方から仕掛けたらしい」ということで助けに入ることを躊躇っていましたが、シャンクスは「どの道賞金首だろう」という一言で喝破。

ルフィが先に仕掛けたとか生意気にケンカを売ったとか関係なく、ヒグマはすでに56人も殺している悪党で、賞金首になっているのだから、そもそも生死問わず無条件に成敗してしまってよかったことに、ここでまた気づかされます。

この端的なセリフの応酬でガンガン話が進んでいく痛快さがたまりません。

シャンクスのど正論にヒグマも反論の余地がなく、言葉を失います。

今尾田先生がこのシーンを描いたら、こんな感じになるのではないでしょうか。

「いやいやいや!!! 待て待て待て待て!!!💦 先に仕掛けてきたのはこのガキなんだぜ!!? よく考えろ!!!? おれは生意気なガキにちょっと世の中の厳しさを教えてやっていただけだ!!! おれのほうが悪いってのか!!? …そうだ 金をやろう!!! へへっ だ、だからよ 見逃してくれよ…!!! な!!?」

「黙れ!!!💢 言っただろう どんな理由があろうと おれは友達を傷つける奴は許さない お前はどの道賞金首 政府はお前の首を喜んで受け取ってくれるさ くだらん言い訳してないで大人しくお縄につくんだな…!!!」

「ヒィィィィ〜〜〜 !!!」

うん、台無しですね。

クライマックスの演出

その後のクライマックスシーンは漫画史に残る名シーンと言えるでしょう。

じっくりとキャラの心情を想像し、感情移入しながら読んでいくともう鳥肌が止まらなくなります。

ヒグマが近海の主に喰われ、次の標的とされるルフィ。

海の中で抵抗できず、噛みつかれそうになった瞬間、

間一髪でシャンクスが助けに現れ、ルフィは喰われずに済みました。

海の中でルフィを抱えながら、身動きの取れないシャンクスはどうやって戦うのかと思ったら、

「失せろ」と鋭い眼光で睨みつけるのみ。

シャンクスの迫力に怯む近海の主と、シャンクスを見つめながら涙を浮かべてガタガタと震えるルフィ。

よほど怖かったのでしょう。

あるいはシャンクスが自分を助けに来てくれたことで安心し、感動したのかもしれません。

その後もシャンクスは近海の主から目を逸らさずに睨み続けます。

シャンクスの底知れぬ恐ろしさに震え始めた近海の主は、耐えられずに尻尾を巻いて退散。

シャンクスは何もなかったかのようにルフィにお礼を言います。

ルフィが山賊達に逆らい続けたのは、大好きなシャンクスや赤髪海賊団のみんなの誇りを守るためでした。

そんなルフィの気持ちを想像しながら、山賊達との喧嘩シーンを思い浮かべたり、マキノがシャンクスに事情を説明をした様子や、それを聞いたシャンクスの表情を想像したりすると、このコマだけで涙腺が緩んできます。

きっとシャンクスは、真剣な顔つきで一目散にルフィを探しに駆け出したのでしょう。

シャンクスのおかげで命が助かり、これで一件落着かと思いきや、ルフィの涙は止まりません。

シャンクスから「おい泣くな 男だろ?」と言われて、

ようやくルフィが泣いていた理由が明らかになります。

ルフィがシャンクスを見つめて涙を流しながら震えていたのは、近海の主への恐怖からでも、シャンクスが助けに来てくれたことへの安堵感や感動からでもなく、シャンクスが自分を助けにきたことで、左腕を失っていたからでした。。

ここのインパクトが本当にすごい。

ルフィの涙の理由、震えていた理由を、7コマも使って丁寧に、しかしほとんど言葉を使うことなく見事に表現しています。

シャンクスの表情もさることながら、ルフィの表情がとにかく素晴らしく、自分のせいで大好きなシャンクスの腕を失わせてしまったことの悲痛が痛いほど伝わってきます。

カラー版の背景に紫を入れるセンスのなさには苦言を呈したいものの、この一コマは何度見ても涙腺が緩んでしまう。

そんなルフィに対して、シャンクスがかけた言葉がまたすごい。

「安いもんだ 腕の一本くらい…」だけでも十分鳥肌なのですが、その後に続くのが「無事でよかった」なのがもう最高すぎます。「気にするな」「問題ない」「大したことじゃない」といったセリフではなく、ルフィのことを心から心配していたからこそ出てくるこのセリフ。

マキノから事情を聞いて一目散に駆け出したであろう姿を想像した上で、この安堵の表情と共にこのセリフを噛み締めると、より一層涙が止まらなくなります。

腕を失った直後にこの言葉はなかなか出ません。シャンクスの優しさや強さ、偉大さをこれ以上ない説得力を持って表しているセリフだと感じます。

だからこそルフィも感情を抑えられずに号泣してしまう。

言葉が少ないからこそ、そこにのせられたキャラの感情や内心を想像することができますし、間や余白があるからこそ、その想像が無限に広がり、1コマ1コマに感情移入しながら味わうことができて、涙腺崩壊につながります。

この辺りの無駄な「説明」を入れずに絵と間で魅せる手腕が素晴らしい。

こんな感動シーンはもう今の尾田先生には描けないでしょうね。。余計な説明セリフが大量に追加され、それを編集者が削ることができず、雑音だらけの一品としてそのまま世の中に公開されていくことでしょう。

そうして新世界編以降は「名シーン」が全く生まれなくなってしまいました。「前半の海」の頃は名シーンだらけだったのに、新世界編で名シーンを挙げろと言われても全然思い浮かびません。

唯一挙げられるのは「魚人島編」の過去回想くらい。新世界編に入ってから13年も経つのに、(前半の海の基準で)名シーンに挙げられるのが(私の中では)1つしかないなんて、信じられない劣化の仕方です。

その後のナレーションによって、ルフィが夢を抱いたきっかけがはっきりと記されます。

「なによりシャンクスという男の偉大さをルフィは知った こんな男にいつかなりたいと心から思った」

第1話を通してシャンクスの「偉大さ」が描かれているからこそ、読者はこの説明に心から納得・共感ができます。

だからこそルフィの夢を叶えるまでの冒険や成長を追いかけたい、夢を叶える瞬間やシャンクスと再会するシーンを見届けたいと思えるわけです。

この後、ルフィはその夢を力強く明言します。

「おれはいつかこの一味にも負けない仲間を集めて!! 世界一の財宝を見つけて!!! 海賊王になってやる!!」

この時の赤髪海賊団の面々の表情も最高で、ラッキールウとベックマンについては言うまでもありませんが、その他モブ船員達も、みんながきちんとルフィのことを見つめて、その言葉一つ一つをきちんと聞いてくれていることが伝わってきます。誰一人「ガキの戯言」とは思っていない。自分達の船長の腕を失わせたことを責めたり恨みに思ったりもしていない。

ルフィのことが好きで、ルフィのことを認めていて、みんながルフィの将来に期待をしていることが表情だけで伝わってきます。

このシーン、今尾田先生が描いたら、ベックマンとラッキールウ以外のモブは全員小さすぎて顔が潰れていて表情がわからない描き方になるでしょう。ほとんどがアシスタント任せの背景と小さ過ぎて表情のわからない(その場にそのキャラがいることだけを表す)潰れ絵ばかりで、尾田先生の絵を隅々まで味わえなくなってしまったことが残念でなりません。

ルフィの言葉を聞いたシャンクスは、嬉しそうな表情を浮かべ、

麦わら帽子をルフィに託します。

このシーンもルフィの表情が最高で、その気持ちを想像するだけで泣けてきてしまいます。。

歯を食いしばって涙を堪えようとするも、こらえきれずに溢れてしまう。

さっきまで「うん まあ悲しいけどね」なんて強がっていたけど、やっぱりシャンクス達との別れは寂しいのです。。

帽子を被されたコマでは涙を描かず、ズームアップしてルフィに寄ったコマで溢れ出る涙を描くという演出・カメラワークも素晴らしい。これ、1コマ目から涙を描いてしまうとルフィの「我慢」を描くことができず、ルフィの感情の動きを表現できないので、読者の感情移入の間が短くなって感動が薄まってしまうんですよね。

「おれはいつかこの一味にも負けない仲間を集めて!! 世界一の財宝を見つけて!!! 海賊王になってやる!!」と歯を食いしばって叫んだ後、シャンクスが「この帽子をお前に預ける」と優しく麦わら帽子を被せてくれる。それに「!」と驚くも、「おれの大切な帽子だ」という言葉からそれを預けてくれるシャンクスの想いを理解し、もうシャンクスが行ってしまうこと、お別れの時であることを察して涙が止まらなくなる。

泣き声を描いていないのに、ルフィの涙を堪える声が聞こえてくるようです。

帽子を被されたシーンで涙を描いていないからこそ、「!」の前後の気持ちを想像することができます。だから味わい深く、この1コマだけで何十秒でも読んでいられる。

今だったら帽子を被せるシーンから涙を浮かばせて、次のコマで溢れ出し、手書きで「ぐすっ」とか「えっぐえっぐ」とか入れちゃうんだろうなぁ。。

最後のシャンクスの一言も最高です。

別れの言葉やルフィへの期待を語ることなく、「大切な帽子を預ける」こと、そして去り際に「いつかきっと返しに来い」「立派な海賊になってな」と言葉をかけることで、それらを全て表現しています。

この背中のかっこよさたるや。。シャンクスの「大きさ」と「遠さ」が、この1コマで見事に表現されています。

当時このシーンを読んで、いつかルフィとシャンクスが再会する日を心待ちにしていた時の気持ちを思い出します。

だからこそワノ国で、(特に理由もないのに)赤髪海賊団の方から「もうルフィも“立派な海賊”だから再会してもOK(自分達から会いに行ってもOK)」と言わんばかりのスタンスでルフィに近づき、ルフィとの約束を反故にするようなセリフを吐いたり、「FILM RED」で無意味に2人を目と鼻の先の距離に近づけられたりすることが受け入れられないんですよね。。

第1話の時点でシャンクスとの再会シーン(がどのように描かれるのか)を心待ちにし、長年読み続けてきた読者ほど、ワノ国のシーンやFILM REDは受け入れられないのではないでしょうか。

またワノ国編終盤には、シャンクスが腕を食われる瞬間に1コマ追加され、まるでわざと左手を食われたようなクソ演出が追加されました。

完璧だった第1話の、日本漫画史に残る名シーンに、なんでこんな泥を塗ることをしてしまうのか不思議でなりません。

きっと、「当時のシャンクスが近海の主に腕を喰われるなんておかしい」というくだらない揚げ足取りのツッコミに対して、「シャンクスが腕を食われたことにももちろんちゃんと理由や意図があるんですよ」と強引に整合性をとるため、言い訳を後付けして最初から計算されていたことにしたかったのでしょう。

第1話の時点で想定していなかった設定を、第1話に無理矢理後付けするのは、ただただ物語を破壊する行為にしかならないというのに、冷静に判断できる人間は周囲にいなかったんですかね。。

王道(RPG感)能力者バトル

“ゴムゴムの実”を食べたルフィは、10年後、「ゴムゴムのピストル」で近海の主を一撃で倒します。

「悪魔の実」を食べ、特殊能力を得て「十年間」修行したことで、「ピストル」のようなパンチで倒すシーンを、見開き2ページでワンパンを決める。

ルフィの成長と強さをシンプルかつ痛快に描いてくれます。

細かい点ですが、ルフィが口にしてきた「おれのパンチはピストルのように強いんだ」というセリフの回収にもなっており、こうした軽めの伏線回収も、物語作りの丁寧さやこだわりの感じられる、完璧な1話といえる要素です。

構成が素晴らしい

「第1話が完璧」と評価する上で外せないのが「構成」です。ワンピースに限らず、どんな漫画でも、第1話は構成が申し分ない仕上がりになっていなければ「完璧な1話」と呼ぶことはできません。

ワンピースの第1話で、構成の素晴らしさが光るのは後半のクライマックスにかけてです。

  1. ルフィが山賊に喧嘩を売り、殺されそうになる(喧嘩を売った理由はわからない)
  2. 赤髪海賊団が登場し、副船長のベックマンが1人で山賊を制圧する。(シャンクスの戦闘は描かない)
  3. シャンクスが油断した隙にヒグマがルフィを海の上に連れ去る。(シャンクスのギャップを描く)
  4. ルフィが海に捨てられたシーンで、山賊に喧嘩を売った理由が明かされる。
  5. ルフィが近海の主に襲われるところ、間一髪でシャンクスが助けに来る。
  6. ルフィを抱え身動きがとれないシャンクスは、眼光だけで近海の主を撃退する。
  7. ルフィはシャンクスを見つめながら涙を流して震える。
  8. シャンクスはルフィにお礼を言う。
  9. シャンクスはルフィを助けるために左腕を失ったことが明かされる。

まず、ルフィが山賊に喧嘩を売った理由を明かさないまま物語を進め、ルフィが海に捨てられ、自分の弱さを痛感して悔いるタイミングで(回想として)その理由を明かし、シャンクスはルフィを助けた後すぐにそのことについてお礼を言うという構成。

これ、もしルフィが山賊と喧嘩をしている時点でその理由が明かされていたら、最後のシーンのインパクトや感動が大幅に削がれてしまうんですよね。なぜなら、途中に村長の登場シーンや赤髪海賊団の登場シーン、ベックマンの制圧シーン等が挟まることで、読者のルフィに対する感情移入が途切れてしまうからです。

ここでモブ達の「このケンカはルフィの方から仕掛けたらしい」「何だってあんな奴らに逆らうんだ」という会話や、村長の「ルフィが何をやったかは知らんし」というセリフが生きてきます。

もし「ルフィの奴 仲良しの海賊達がバカにされたから怒って山賊に喧嘩売ってるらしいぞ」「何だって海賊達のために あんな奴らに逆らうんだ」といった会話で、先にルフィが山賊に刃向かう理由が明かされていたら(読者がその理由を先に知っていたら)、シャンクスが助けに来た際の「恩にきるよルフィ マキノさんから全部聞いたぞ おれ達のために戦ってくれたんだな」というセリフの味わいが薄れてしまいます。

ルフィが山賊に歯向かい続けてのは、実はシャンクス達のためだった、ということが明かされた直後にシャンクスが助けに入り、(腕を失っているというのにそのことに触れることなく)ルフィにお礼を言う、という展開だからこそ、読者は感情移入を途切らせることなく、一連の流れに感動できるわけです。

もう一つは、副船長のベックマンが1人で山賊を制圧し、シャンクスが油断した隙にヒグマがルフィを連れ去り、最終的にシャンクスが眼光だけで近海の主を追い払う、という構成です。

先述した通り、最初に山賊共を一掃するシーンで、もしシャンクスが1人で制圧をしていたら(その時点でシャンクスの強さを描いてしまっていたら)最後のシーンのインパクトが薄れてしまいます。

副船長1人が山賊を制圧(=船長のシャンクスはもっと強いはず)→しかしシャンクスの油断によってヒグマを取り逃す(すごい船長のはずなのに抜けてる様子を描いてギャップを見せる)という前振りがあるからこそ、威圧だけで近海の主を払いのおける強さやかっこよさが際立ちます。

最後は言わずもがな、シャンクスを見つめるルフィの涙と震えている理由をミスリードしながら、最後に左腕を失った1コマで本当の理由を明かす構成です。

上記3つが、個人的には第1話を完璧にしている所以と言えるかなと思います。

誤解のないように伝えておくと、第1話が完璧な漫画は、何もワンピースだけではなく、ジャンプ漫画だけでも大量にあります。相対評価としての完璧さではなく絶対評価としての完璧さなので、「その1話」が完璧と言えるだけで、他の作品よりも完璧という意味ではありません。

およそ長期連載になっている漫画は「完璧な1話」ばかりでしょう。ただ、個人的な好みとしては、未だワンピースを超える第1話には出会えていないので、もし「この漫画の第1話はもっとすごい」という作品があればぜひ教えていただきたいです。

まとめ

さて、第1話はかなり細かく面白いポイントや好きなポイントを指摘しましたが、このやり方では執筆に時間がかかって更新ペースがめちゃめちゃ遅くなってしまうので、この先は「⚪︎⚪︎編で好きなシーン」という形で、少しずつ小出しにしていく(後から追記していく)形でひとまず記事を公開することを優先しようと思います。

次回は「アルビダ・モーガン編」です。

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私の中で「ワンピース」は「史上最も好きな漫画」であり、まだ「前半の海」での評価の貯金が残っているからです。

ワンピースが大好きだったからこそ、この先改善されることを(いつまでも)期待して読み続けてしまっているわけです。その期待や熱量がゼロになったら読まなくなると思います。

実際「エッグヘッド編」以降、つまらなさが許容量を超えてきており、熱量は急速に冷めてきています。コミックスも104巻からついに購入をやめました。

ジャンプは購読して読み続けていますが、これもお金の無駄だと感じるようになったら卒業するかもしれません。

ニーズがあるからです。

上記の通り、最初は「史上最も好きな漫画」であったことから、(この先つまらないワンピースとして残りのエピソードが削られていくことに耐えられず)改善されることを願って批判をしてきましたが、もはや作品は崩壊し切ってしまったため、今は改善を期待しているわけではありません。

ただ、ワンピースという作品は、日本一売れている漫画だからこそ、熱量の高い(高かった)読者も多く、私と同様に「つまらなくなってしまった」と感じ、それを無念に思い、不満や釈然としない気持ちを抱えている読者の数も多いのです。

そういう方達にとっては、自分の気持ちを代弁してくれる記事や、自分の本音の感想をコメントして、同様の感想を抱いている方達と共有できる場には一定の価値があり、そうしたニーズに応えることにもまた一定の価値があると思っているため、運営を継続しています。

ニーズがあるからです。

ブログのようにテキスト情報だけ(それも超長文)だと、文章を読み慣れていない人にはハードルが高かったり、読む気にならなかったりする(実際、そのような声やリクエストがあった)ため、記事を動画化してYouTubeに投稿することにしました。

もっと批判や誹謗中傷コメントで溢れるかと思っていましたが、(ブログ読者の方に限らず、新規の方でも)共感し、更新を楽しみにしてくださっている方が相当数いて、ここにもニーズがあることがわかったため、運営を継続しています。

余計なお世話としか言いようがありません。

自分の人生の時間の使い方は自分で決めます。

あなたこそ、見ず知らずの他人の人生に意見するような無駄な行為に時間を使うのはやめたほうがいいのではないでしょうか?

他人の人生に口を出す前に、どうぞ自分の人生の心配をしてください。

論理が破綻しており、全く筋違いな言い分です。

プロの作家が商業作品として世に販売している時点で、それを購入した側が評価したり、感想を述べたりするのは当然に許された権利です。

私は読者(消費者)であって、漫画家ではありません。漫画を描きたいわけではなく、面白い漫画を読みたいからお金を払って購入している立場であり、購入した作品の内容に不満があるから、批判的な感想を述べているわけです。

あなたはお金を払って観に行った映画が酷い仕上がりでも、「自分に映画は作れないから文句は言えない」と考えて口をつぐむタイプですか?

購入したゲームがクソゲーでも、「自分では作れないから文句を言う資格はない」と考えるタイプですか?

お金を払って観に行った音楽ライブで、アーティストが音を外したり声が出てなかったり歌詞を間違えまくったりして全く感動できないパフォーマンスを披露しても、「自分のほうが歌が下手だから批判すべきじゃない」と思うのでしょうか?

飲食店でマズい料理を出されても、「自分で作れないんだから(店を開いてないんだから)文句を言う権利はない」とか、「文句を言えるように、まずは自分で作れるようになろう(店を出せるようになろう)」と思うのでしょうか?

市場に商品として投下されている時点で、それを購入した消費者からの評価は避けられません。作り手はそれを分かった上で、自らの意志で作り手側(買い手から評価される立場)を選んでいるのです。

一方の消費者は、自分ではできないからこそお金を払って人に任せているのであり、そこで期待したクオリティに達していなかった場合に、低評価を下したり、批判したりするのは当然に許された権利です。

「購入した商品について批判するためには、自分がその商品以上のクオリティのものを作れなければならない(文句を言うなら自分で作れ)」なんてあまりにも本末転倒で筋違いな暴論です。

頭の悪い人だとバレてしまうので、金輪際そうしたコメントはしない方がいいですよ。

尚、私がこのブログで批判しているのは、基本的に尾田先生(漫画家)ではなく、担当編集者です。編集者視点で、「なぜこの部分を直さないのか」「なぜこの内容でOKを出してしまうのか」という批判をしているのです。

その意味でも「文句言うなら、自分で描いてみては?」という主張は的外れですが、もし「文句言うならお前が編集者をしてみろ」と言われ、実際に依頼をしていただけるのであれば、私は喜んでお受けします。

そして、私が編集者になった後のワンピースがつまらなければ、当然批判も受けとめます。

その覚悟を持って(編集者を)批判していることをご理解いただければと思います。

心配しています。

このブログでは、基本的に尾田先生ではなく、担当編集者を批判するスタンスをとっており、尾田先生の健康や多忙を心配するコメントを過去に何度もしています。

なんなら長期休載に入ることや、連載ペースを落とすことを推奨している立場であり、そうした対応をせずに原作以外の仕事を次から次へと振りまくって尾田先生に負担をかけ、作品の劣化を放置し続ける編集者を批判しているのです。

なぜなら、1人の人間が週刊連載で何十年も面白い作品を(世間とのズレを生む事なく)描き続けることなど、そもそも不可能だからです。肉体的に困難なのはもちろん、作者1人の感覚で何百万人という読者の感覚とズレることなく、質の高い作品を描き続けることなどできるはずがないのです。

そのズレを正すのが編集者の役割であり、作品の質を維持するためには編集者の客観的視点が不可欠だというのに、全く機能していないことが露骨に作品に出てしまっており、にもかかわらず原作以外の大量の仕事を振って尾田先生からネームや作画の時間を奪い続け、作品の劣化に歯止めがきかない状況を進行させているため、その点を指摘して批判をしているわけです。

尾田先生の健康面の心配はしていますし、「作品への批判」と「健康面への心配」は両立するものです。

思いません。

「少年漫画」だから大人の観賞に耐え得るクオリティになっていなくて当然(あるいはそれでも問題ない)という考え方は、「少年」の読解力や感性を「(自称)大人」の勝手な思い込みと偏見で侮り、間接的に「少年漫画」を見下していることと変わりません。レッテルに囚われた思考停止人間の典型です。

少年を侮り、少年漫画を見下し、少年漫画のファンとして感想を述べ合う大人達を「異常」だと言ってのける人間のほうが、よっぽど異常だと私は思います。

読者アンケートの順位は相対的なものなので、「1位のままだからワンピースは劣化していない」という論理は成り立ちません。

ワンピースがどれだけつまらなくなっても、他の作品が抱えているファン数がワンピースよりも少なければ、ワンピースは永遠に1位のままです。「アンケート回答するファンの数=作品の絶対的な面白さ」ではありません。

ワンピースは「前半の海」で蓄積した熱狂的ファンがあまりにも多いので、ジャンプのアンケート回答においては、今度もほとんど1位をとり続けるでしょう。

私の中で「信者」の定義は、「何を描かれても無条件に絶賛し、全て肯定的に解釈して作者を持ち上げる読者」を指しています。

そのため「つまらない部分やおかしいと思う部分は多少あれど、普通に面白いし楽しめている」とか、「前半の海よりも面白さが失われたとは思うけど、新世界編も総じて楽しめている」といった読者は、私の言う「信者」には含まれません。


作者にとって有害かどうかは作者が決めることですので、本人に聞いてみてください。

ただ「つまらない」「くだらない」「ゴミ」「読む価値がない」「お金の無駄」「オワコン」「資源の無駄」といった捨て台詞で、作品を貶めるだけの(ほとんど誹謗中傷でしかない)批判は「有害」だと思いますが、きちんと作品を読み込んだ上で、「なぜつまらないのか」「何が問題なのか」を考え、「どうすれば改善されるのか」まで提示した上で行う「論理的な批判」は、(作者個人は求めていないにせよ)私は「有害」とは思いません。

というより、そうした批判を行う権利は誰にでもあるので、それが有害かどうか議論すること自体がナンセンスです。

それこそ「嫌なら読まなければいい」のです。

煽り体制が低いのは事実ですが、勘違いコメントや難癖コメントを放置すると、それを見た方に誤解を与えたり、場が荒れたりしやすく、早々に対処しておく必要があるため、説明なり反論なりをしています。

えてしてそういうコメントをする人ほど、放置するとそれを「肯定」と見做して、さらに誤解を強めて暴走しやすい傾向にあるからです。

たとえば「煽りコメントにだけ返信してねェw 効いてる効いてるww」とか「図星だから反論できねェんだw」とか「何も言い返せないから逃げやがったww 悔しかったら反論してみろやww」のような言い分です。(そうなると対処にさらに時間がかかるので、早めに処理しています)

また、私への直接的な質問系のコメントやうれしいお言葉にも、できるだけ早めに答えるようにしています。

記事への感想や建設的なコメントについては、読者さん同士でコメントやリアクションをしていただけているので、慌てて私がコメントせずにおまかせしている部分もあります。私がコメントするとそこでやりとりが終わってしまい、読者さん同士の会話が生まれづらくなったりもするので。

色々状況を観察しながら、よいコメント欄になるよう運営していきたいと思っています。

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匿名
匿名
26 日 前

シャンクス達が煙に巻かれてルフィごとヒグマに逃げられたシーン。
ベックマンが「…ったく、この人は…」って言いながらうっとりシャンクスを眺めるシーンがキモいと思う。
結局あれでルフィはしぬ寸前になった訳で、「ちょっと抜けててかわいい」みたいに処理出来るレベルの失態では無いはず。
「シャンクスに抜けててお茶目な所がある」のはその前のシーンで描けてる訳だし、あそこのベックマンのにやけ顔は、失態のシリアス度とバランスが取れてない感じがします。
あそこでベックマンににやけさせて「シャンクスのお茶目な所も愛されているよ」と殊更伝えるより、やれやれって呆れ顔をさせた方が、状況のシリアス度とも整合が取れ、「持ちつ持たれつやってきたバディ感」が出て良かったと思います。
皆さんどう思いますか?

匿名
匿名
1 ヶ月 前

ぶっちゃけわざと食わせたとか伏線だとかは自分も後付けだと思ってますが
近海の主はあっさり腕を引きちぎる程の戦闘力がありながらシャンクスに凄まれて逃げ出したのは何ででしょうね?

とくめい
とくめい
1 ヶ月 前

第一話、大人になった今振り返っても感動しますね。ルフィという大切な友達を助けるためなら、自分の腕でさえ安いもんだと切り捨てられるシャンクス。素晴らしいの一言です。完成されています。だからこそ、後付けで意味深に微笑むカットを挟んでしまったのが本当に悔やまれますね。

「四皇のシャンクスが近海の主ごときにやられているなんておかしい」なんて、別に「たまたま近くにめっちゃ強い近海の主がいた」とかでええやん……。アラバスタでサンジの頭脳プレイが輝いた瞬間を描くために、ミスター3をめっちゃ浮く木片で浮かばせたみたいにさ。

nishih1202
nishih1202
1 ヶ月 前

シャンクスはルフィを助けようとしたとき、おそらく「ルフィの船出を手伝えるなら死んでも本望」と思っていたかもしれません。
ルフィはシャンクスから多大な影響を受けていますから、死生観の1つである「夢をかなえるためなら死んでも本望だ」もシャンクスに影響を受けていると考えることができます。
シャンクスは決死の覚悟でルフィを救出しに向かっていたことでしょう。
ところで、「Dの一族」には死に際に笑うという特徴がありますがそれが「シャンクスの家系」による影響だと仮定すると話はつながってきます。つまり「シャンクスの家系」は「Dの一族」を指導する役割があるということです。
まとめると、「Dの一族」であるルフィを指導することを使命としているシャンクスは命懸けでルフィを助けに向かい、近海の主に襲われて死を覚悟した時に自身の生きざまをルフィに示すために笑った、と考えられますね。

匿名
匿名
6 ヶ月 前

赤髪海賊団から逃げおおせたあと、ヒグマは「用なし」になったルフィをただ海に蹴落すだけ……って、優しいですよね?
一見するとカナヅチのルフィを海に突き落とすのは死に直結するひどい行動に思えますが、普通に考えてまず悪魔の実を知らないヒグマはルフィの体質がゴムであることしか分からないはずですし(ルフィが弱点まで自分でペラペラ話したりしない限り)
さんざん海賊をナメてた=海そのものもナメていて、近海の主が棲息してることも知らなかったことから、何もせずただ海に落とすのはヒグマからすればルフィの生存率がかなり高い選択肢だったはず
海賊団が総出でルフィを探してるので、救出なども計算に入れた時間稼ぎの役割もあったのかも知れませんが、ヒグマって本当に絶妙なキャラしてるよなぁって

……ただ、頂上戦争後の回想のルフィ少年なら本当に自分の弱点までペラペラ喋りそうなのがネックなんですよね……明らかに第一話のルフィ少年より頭が鈍そうというか、鈍い。
サボエースの弟分としてデザインされてるせいなんでしょうけど、あれがヒグマに正面から立ち向かい、別れの際に”ともだち”のシャンクスに対して子供なりのプライドを見せた第一話のルフィの数カ月後の姿とはとても思えない……

匿名
匿名
7 ヶ月 前

執筆お疲れ様です。
この頃のワンピースを読んで育ち、ルフィのような男になりたいと本気で憧れていた自分のような読者にとって、当時の熱量を思い出させてくれる素晴らしい記事でした。
時が経ち、様々な作品に触れた今でも、「この男こそが海賊王になるんだ」という納得をいつも読者に突きつけてくれたルフィの背中は決して薄れることはありません。

また、かつてエニエスロビー前に離脱し、最近新世界編から読み始めてあまりのぐちゃぐちゃっぷりに絶望していたので、他にも同じ思いの方がおられると知って安堵もしております。
衝撃が大きすぎて自分で納得のいく「続き」を書き始めてしまったくらいですが、なべおつさんやこのブログの皆様の指摘は非常に参考になり、もういっそ添削していただきたいくらいです。

匿名
匿名
7 ヶ月 前

考察者さん達は、尾田先生が25年前から緻密に考えているとか、そんなことばっか言ってるけど、滅茶苦茶その時の勢いで漫画描いている感じしかしない。
中将以上が覇気が使える世界なのに、クロコダイルごときが七武海になっちゃう頓珍漢な三大勢力の設定とか、緻密に考えていたら絶対に起きない矛盾のはず。
最近で言えば、あの世界で滅茶苦茶有名人な英雄コビーさんがSWORDってどういう人選ですかって感じだし。
週刊連載であるから、瞬間瞬間の人気を取らなければいけない以上、ある程度の矛盾はいい。それにもかかわらず、公式が「全伏線回収開始」とか言って、すべてに伏線が隠されているようなこと言っちゃう感じが残念。
読者が好意的に、「週刊連載だし、多少の矛盾はしょうがない」と思ってあげようと思っても、なぜか無理やり「シャンクスが腕食われたのには別の意味がありました」と言わんばかりの描写を入れてくる。ワンピースという作品の人気の根源ともいえる名シーンを後付け描写で汚すのはやめてほしい。ルフィという友達を助けるためなら、腕の一本くらい安いもんだと思えるシャンクスに惚れて読んできた読者にとっては、残念極まりない。まあ確かに、未来を読める・覇王色を飛ばせる等の意味不明な能力が出てきちゃった以上、近海の主に食われるはずはないからね。。。
覇気という概念でマジでこの漫画おかしくなったわ。

なべおつさんのブログを読んで一番良かったことは、完結していない漫画を過剰に評価することはやめようって思えるようになったこと。
どんなに途中経過が良くても、一つの物語である以上、それを綺麗に畳めなきゃ意味がない。
風呂敷を広げるだけ広げて、期待値を上げるだけ上げて、最も盛り上がる最終章と言っておきながら、ここまで販売部数落としちゃってるんだからなあ。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

作者が何年も温めてた話を編集者と何回も何回も詰めて完成した1話なんだから完成度が高いのは当たり前
逆に今はジャンプお得意の引き伸ばしと情熱も何も無い衰えた作者が描いてる話なんだから完成度低いのも当たり前
たったそれだけの話でたかだか少年漫画に話の符号を求めるのがおかしい

匿名
匿名
8 ヶ月 前

後付けシーンを入れたことによる説明をまたしなくちゃならない可能性があることに尾田は気付いているのか?

あのとき、なぜ笑ったのか?
もしその質問が来た場合、また余計な説明を加える必要がある(SBSコメントもしくは絵で)
「自分で解釈してみてください」と言おうものなら、ならあの後付けは何だったんだということになる。

逆に「こういう意図があって笑ったんですよ」とか説明したのなら、もうそのシーンは完全に駄作となる。もはやファンのためじゃなく考察勢・矛盾指摘厨のためのマンガになる。

細かいかもしれないが、そこまで尾田は計算できていたのだろうか?

苺大福
苺大福
8 ヶ月 前

あの頃のワクワクが蘇り、幸せな気分になりました笑 尾田先生が、1000話のインタビューなどでしばしばおっしゃる「作品として世に出したものがすべて」の意味は、まさにこの頃のことですね。

アラバスタ・空島・・・と、物語が進むほど、絵は豪華になり、キャラクターのデザインや強さは派手になり、物語にも深みが出ていくので、わざわざ東の海編を読み返すことは少ないのですが、いざ読み始めると、片時も目を離せないほどの魅力がありますね。(「ボスキャラ」たちに関して言えば、クロコダイルが強烈すぎたからでしょうか、正直そこまで好みではないのですが)

どうして近海の主ごときに腕を食われたのかとか、なぜフーシャ村に停泊していたのかなど(私にとっては)もはやどうでもよくなり笑、小難しい「謎解き」ばかりさせられている現状がバカバカしくさえ思えてきました。

少し話が逸れますが、WCI編は、「お菓子の国の大臣たち」という設定やキャラデザには面白さを感じていました。ところが、情報の出し方がちぐはぐだったせいか、愛すべきキャラが結局私の中に残りませんでした。なぜ、シナモンだのババロアにはわざわざコマを割いたのに、「大臣」で「化け物」のコンポートの見せ場は無かったのか。「実はかなり強い」はずのスムージーでさえ、本編では悪魔の実の能力が明かされなかった・・・

それに引き換え、プードルもゲンさんも、あの頃は誰もが捨てキャラになっていない/ならなかったですね。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

なべおつさんも大変やな。不毛な会話を延々とやらされている様にしか見えない。

遡及的に考える事自体ナンセンスだけど、あえてその立場で考えたとしても「近海の主に腕を食われた12年前は弱かったが、その後覇気やら何やら習得して四皇と呼ばれるまで強くなった」という解釈でいいじゃん。。。

匿メイ
匿メイ
8 ヶ月 前

銃を抜いたからには~のセリフは自分も大好きです。だからこそ、このシビアさを描いていって欲しかったなと常々残念に思っています。敵も味方もだまし討ちでも何でも上等で強者はそれを踏み越えて勝つという構図が見たかった。割とアラバスタあたりまではその傾向も充分あったと感じていますが、新世界以降だと妙に綺麗ぶっているというか、ルフィとその仲間は卑怯御法度の大正義!だけどルフィ本人はヒーローは嫌だと主張する気取らない正義漢なんですよと作者から押し売りされているようで気持ちが悪い。前半のルフィは飄々としつつもシビアに物事を捉えていて本当に格好良かった…。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

信者「おだっちすげー!ワンピースは全てが伏線!後付けなんて1つもない!全て計算してる!」
アンチ「ほおー近海の主も?」
信者「当たり前じゃん!あれは矛盾じゃなくて伏線!なあおだっち!」
尾田「そ、そのとおり!(勘弁してくれよ。。)」
アンチ「マジかよおだっちすげー!(ニヤニヤ)」

こうやって楽しんでるアンチは確実にいると思いますね(笑)

匿名
匿名
8 ヶ月 前

主人公の全てを表現した完璧な導入だと思う

匿名
匿名
8 ヶ月 前

こんな完璧な1話を汚したウタとニカの罪は重い

匿名
匿名
8 ヶ月 前

ルフィが近海の主を倒した時、主は大病を患っていたか寿命でほぼ死にかけだったか、とにかくシャンクスの腕を奪った時より大幅に弱っていたのでしょう
シャンクスが笑っていたのも、主が弱体化することを見抜いててそのうちルフィでも倒せるようになると分かっていたからでしょうね

海老
海老
8 ヶ月 前

皆さんの意見を見て、シャンクスはただの「ルフィが憧れた海賊」でも良かったんじゃないかと思いました。四皇だとかズバ抜けて強いとかじゃなく、ルフィの思う海賊像というか指針のようなもので十分だったのかもしれません。
別に大成したわけじゃないけれど、大事なことは分かってるいっぱしの海賊…くらいで。

株をあげたり強さを盛るほど(半ばネタ的にとはいえ)1話のアレは何なんだと言われているわけですし、だからこそわざと腕を食わせたような笑み?という新しい時代に懸けたという描写が後付けされたのかもしれません。なお、キッドはその中には含まれていないようですが(笑)

匿名
匿名
8 ヶ月 前

シャンクスは腕を食われた事より、ヒグマに出し抜かれた事の方が問題です。
長期連載の弊害ではなく、イーストブルー編のラストで既に、ミホークのライバル
設定が出ており、初期段階で、世界一に近い位置の強さにあった。ミホークがヒグマに
出し抜かれるのかと。

メダカ団員
メダカ団員
8 ヶ月 前

最初はよくて後から駄目になる作品って多いのね
原因は無計画か金狂いか
漫画ってプレゼンテーションと同じで読者に説得力ある技術が必要なんだな

匿名希望
匿名希望
8 ヶ月 前

最初はテンポの良い作品だったのに連載が長くなればなるほど話が進まなくなって行きストーリーもキャラ同士の会話のテンポ悪くなって面白く無くなる漫画かや多すぎやしないか?と思っていたのですが、とある漫画家さんが3年半連載して最終回迎えた時に「体感としては1年くらい」とおっしゃっていて、ああ物語のテンポが悪くなったのは作者が歳を取ったからだったのかとハッとしました。
ジャネーの法則って奴です。
やはり少年向けの漫画は時間の流れる感覚が近い若い人が描くべきなのだなと思います。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

ブリーチの第一話もヒットを確信させるほどのインパクトがありましたね
ワンピースみたいに一話の完成度とは違うんですけど絶対に続きが読みたくなるような設定や謎をちりばめさせるのが本当に上手かった

尾田くん
尾田くん
8 ヶ月 前

いつもなべおつさんの高い読解力に加えそれを言語化できる表現力に驚かされます…
改めて素晴らしい筆者だと実感させられました。

匿名希望
匿名希望
8 ヶ月 前

ドラゴンボール・スラムダンクが終わって、るろ剣は後期に入った。97年谷間の時期にワンピが始まった
名作の美味しい所を集めて対象年齢を下げた上で再構築したような作風と、斜に構えたならず者達が
当時は新鮮に映り、たちまちたけしと共に人気漫画の仲間入りをしたのを肌感覚で覚えている
時代はジャンプの中では谷間であり、往年の作家の連載が相次いで終了&次回作の不振が相次いでいた時期だった。
今でこそツギハギ漫画もならず者も珍しくも無いが、あの頃は新しくスタイリッシュに見えた
それからはさらに人気は加速し早い段階で看板に到達したのを覚えている。センターカラーは多かった、ウサギ餅つき・クジラ等
従来の漫画では無く『新しい世代の漫画』が来たと皆感じていた。
(ジャンプ自身が方向性を探っていた迷いの時期の中で一つの方向『低年齢オラオラミックス』が決定付けられた瞬間でもある。
近年ではプラスで従来の漫画が見直されたり、主流が誠実・リアリティの方向に変わりつつあるが・・・)
しかし自分が引っ掛かりや『違和感』を覚えたのはドラム王国あたりからだった
違和感の正体はブログ主様が書かれている事が全てだろう。違和感は年月とともに右肩上がりになっていく。

第一話の方、やはり「上手い」いや「上手すぎる」と思いました。
特に構成、そうですね。読者の欲しい所に、欲しいセリフ、展開が用意されている。
まるでこちらの心を先読みしているように
すいません自分には敏腕編集者さんが仕事をしているように見えました。思ったのはそれが全てです。

97年~今までジャンプを支えてくれたのは事実。
ドラゴンボール、剣心、鬼滅彼らは一度は引いた。
それにより否応なしに代謝が起こった、部数の大幅減少は避けられませんし良くも悪くもですが。

・・・本音です引いて下さい、
良かった頃に戻って欲しいとは思いません、谷間に座ったその席を空けて下さい。
もうワンピースはマトリックスだったVRだったでいいじゃん。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

「連載前に3回ボツになった」「今の連載で同じ事ができていない」点から考えると、なべおつさんの言う第一話の素晴らしい点はどれも担当編集者の功績である可能性が高いですね。

そう考えると、担当編集者って凄いんだなと改めて思いますね。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

この頃は良かったなぁと心から思いながら読破させて頂きました!

他漫画の完璧な一話目ですが、今チェンソーマンを連載なさっている藤本タツキ先生の前作『ファイアパンチ』の一話目は読まれましたでしょうか?個人的には候補入りです。

ジャンププラス上にて無料で読めたはずなので、まだでしたらお時間の許す時にでも是非!

匿名
匿名
8 ヶ月 前

「当時のシャンクスが近海の主に腕を喰われるなんておかしい」ってそこまでおかしな揚げ足取りですかね。バトル要素がある少年漫画なんですから誰が誰より強い弱いなんて話題になるのは普通でしょう。
シャンクスは序盤から大海賊として扱われ白ひげからは両腕があるときのミホークとの決闘は伝説と呼ぶものもいると語られます。この通りシャンクスは強者として扱われその強さに読者も期待してきました。
ワンピースの中でもとてつもない強者であるシャンクスが最序盤のルフィに一発で倒されるワンピースの中でも取るに足らない近海の主に対して腕を一本失ったという事実に疑問を持ったり理由があると考えることが揚げ足取りになるのでしょうか。
自分は1話にどんな意地悪な目線を持っても揚げ足取りできないと言いながら他者の意見はくだらない揚げ足取りと断じてしまうのは自分の意見を正しく見せたいがために誇張してるように感じられます。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

人の人生でも同じことが言えると思いますが、「あの頃は良かった」という風な振り返りは、良かったあの頃 のモノが失われている時に発するべきセリフです

→今のワンピースには「良かったあの頃のモノ」が失われている状態なのでしょう。
自己満足をし、大口ばかりたたかずに尾田先生には初心にかえって戴きたいモノです

匿名
匿名
8 ヶ月 前

今読むと村長さんの「失礼でなければ金も払う」っていいセリフだ
相手がルフィの何に腹を立ててるのか分からないので山賊=犯罪者が第一に欲しそうなものを出し、そうやって金銭を条件に出しつつもルフィの命が村側の最優先事項だから「礼を失する」可能性があるこの行為そのものも「失礼でなければ」とまず言っているわけですな
ずっと村長さんの言動を「テンプレートな弱者の代表者」と思い込んでて読み流してましたが、なべおつさんのピックアップで確かに「世の中の渡り方」を知ってるなァ……とヒグマと同じことを思いました

匿名
匿名
8 ヶ月 前

楽しく読ませて頂きました!前半の海が面白かった理由シリーズ、これからも楽しみにお待ちしております。
『ワンピースの第一話と比べて凄い』と言えるかは分かりませんが、進撃の巨人の第一話は凄かったと思います。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

良い記事をありがとうございます。
すごく共感できましたし、何故面白い一話なのかをこんな文章化できるなんてすごいです。
また、シャンクスが瓶一本だけ酒をヒグマにあげようとしたシーンが、山賊をからかっているという捉え方は面白いですね!
僕はただの善意としか考えられていませんでした!

匿名
匿名
8 ヶ月 前

絵もすっきりしてて本当にキレイ。背景ばっかり言われるけど、最近の尾田って影とか傷とかシワをぶっとい汚い線で描くから余計ごちゃごちゃした汚い絵になってるんだよね。ラフじゃないんだから…

匿名匿
匿名匿
8 ヶ月 前

この完璧な1話にfilm redだのウタだの完全なる異物を後付けでねじ込んで剰え作者直々に正史認定したんじゃそりゃまともな読解力のある原作ファンは船降りるわな
なんかネトフリの実写版の広告?に「面白くないものを面白いとは言えない」って尾田先生の書いた文字が使われてたんだけど、film redの脚本で号泣した人にそんなかっこつけたこと言われても説得力ないしお笑い種でしかないだろと思ってしまった

匿名
匿名
8 ヶ月 前

1話が良かったのは編集部がなん度も没にした結果なんだろうなとは思う。マシリトは結構厳しい目で見てたみたいだが。ここまで来ると没になった原稿も見てみたいなと思う

774
774
8 ヶ月 前

やっぱり大人になった今でも改めて面白いと感じましたね。現在がつまらないと感じるのは大人になったせいでは無いということも再認識できる良記事でした。続きも楽しみです。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

読み応えのある記事でした!本当に読みやすくて先が気になってすいすいと読み進めやすいですよね。少年期のルフィへの共感、シャンクス達への憧れ、大人になってから気付く大人キャラの魅力、このお話がどれだけワンピースにとって大切なものか、改めて感じ入ってしまいました。
逆にもうこんなワンピースは帰ってこないんだろうな、という冷静に分かってしまう自分が切なくもあります。

そして思ったのは、マジでこの1話のどこにもウタが挟まる余地がどこにも無い事。勿論「この辺りのタイミングなら〜」などという具体的な時間の隙間、という意味ではなく。
海賊として生きることのシビアさ、海の過酷さを最初のベックマンの言葉による説明から始まり、山賊と対峙するシャンクス達の行動や力による容赦の無さ、最後のシャンクスへの罪悪感など、ルフィがまだ物を知らない子供で非力故に経験した出来事によって本当に丁寧に段階を踏んで描写し切っている。

この流れを描いておいて、25年経ってから「実はウタがいました」という後出し設定が捩じ込まれ、それも原作世界でも無かったことにはなってない、という地続き扱いになったことによって、完全に空気が破壊されたと感じました…女の子だろうと男の子だろうと関係ありません。
大切な子だからこそルフィを連れて行かなかった、というこの第一話のシャンクス達の判断こそが全てだと思います。
ちなみにワンピースとの出会いがアニメなので、私にとっての第一話はアルビダ編ではあるのですが、この話こそが間違い無くワンピースの第一話であり、全ての始まりであり、そしてワンピース世界の根幹であるという気持ちでもあります。

匿名
匿名
8 ヶ月 前

改めて第一話を読むと少年漫画らしいワクワク感満載で今でも十分通用する面白さですね。
今では尾田先生のセンスが枯れたのか、編集の能力がないのか、もしくは両方か……
どうかあの頃の面白さを取り戻して欲しいですね。

ところで、なべおつさんは次回アルビダ編を書かれるとのことですが、アニメの第一話は少年時代じゃなくてアルビダ編なんですよね。
アニメの第一話も個人的にはすごい魅力的で、OPのウィーアーから始まり初期のルフィのクールさやBGMの挿入のタイミングやアラビダをぶっ飛ばす痛快さなどなど素晴らしいものになってると思ってます。
今やってるワノ国編のアニメも作画を頑張ってるとは思うのですが、構成なども含めた完成度の高さは初期の方が素晴らしいように感じます。
ぜひ、次のアルビダ編を書かれる際はアニメ第一話も交えて感想書いて欲しいなって思います。

メダカ団員
メダカ団員
8 ヶ月 前

こんなに大人を表現したキャラが一話に詰まってたんですね
さらに管理人さんの解説も加わりキャラの器の差がわかりやすくて素直にかっこいい

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