私の中で「アルビダ〜モーガン編」は「普通に面白い」という評価なので、熱量を持って特筆すべきポイントはそこまで多くありません。
というか「アルビダ〜モーガン編」と書いたものの、アルビダの話って第2話だけで終わってたんですね笑 あまりのテンポのよさに驚きました。
当初は「アルビダ〜モーガン編」をまとめようと思っていたのですが、モーガン編が意外と取り上げたいシーンが多かったため、分けることにしました。
また、第1話はかなり細かく面白いポイントや好きなポイントを指摘したものの、このやり方では更新ペースがめちゃめちゃ遅くなってしまうので、この先は「⚪︎⚪︎編で好きなシーン」という形で、少しずつ小出しにしていく(後から追記していく)前提で、ひとまず記事を公開することを優先しようと思います。
ぜひみなさんの感想もコメント欄で教えてください。
アルビダ編のいいところは、
- ボケとツッコミがシンプルでテンポがよく、普通に笑えること。
- ルフィの飄々としていて掴みどころがなく、恐れるものが何もないところに底知れぬ強さを感じられて、この先を冒険をもっと読んでみたいと思えるところ。
ですかね。
コビーはこの時点では完全にモブキャラだと思っていたし、キャラデザ的にも全く魅力を感じていなかったので、こいつが仲間になる流れだったら嫌だなと思っていました。
何なら、なんで2話目でこんなダサいモブ顔キャラ出すんだろう…と不思議に思ったくらいです。(余談ですが、『ナルト』の第2話が「木ノ葉丸!!」というのも違和感があって、当時のジャンプは2話目で一旦小物を出して3話目で主力キャラを出すべし、みたいな考え方があったのでしょうか)
モーガン編でゾロが仲間になり、コビーとは別れたことで、さすがにこいつを仲間にするなんて展開にはしないでくれたかと安堵したことを覚えています。
※第1話の感想は以下の記事をご覧ください。

目次
アルビダ編の好きなシーン
アルビダ編で好きなのは以下のシーンです。
「だれだお前ら」→「てめェが誰だ!!!」
大渦から逃れるためルフィが身を隠した酒樽が、アルビダの一味が停泊する島に流れ着き、下っ端どもの前で樽から飛び出した後のリアクションです。
下っ端たちが「…!?」と言葉を失い「しー…ん」となる「間」の一コマを挟んでからの、「だれだお前ら」→「てめェが誰だ!!!」のテンポの良いツッコミに何度見てもクスッとしてしまいます笑
長らく酒樽に隠れててようやく外に出られた際に、目の前にいた人達に向かって開口一番に出てきた言葉と考えると、尚更笑えます。
「誰だ このイカついおばさん」→「ルフィさん!! 訂正して下さい!! この方はこの海で一番…」「一番…」「一番イカついクソばばあですっ!!!!」
これはもう文字だけでも笑えます笑
巨大な金棒を振り回し、コビーの作った船を一瞬で破壊したアルビダとの初対面で、最初に出てきた言葉が「誰だ このイカついおばさん」笑
この辺りの「思ったことをそのまま口にしてしまうルフィ」が好きでした。
少し脱線すると、ゾウ編ではこの個性を「……しかし何だな」と前置きをしながら「キンえもんの言ってた忍者はいねェのか〜がっかりだ!!」と自ら唐突に文脈無視で無関係の話を始めるという形で描いています。「言ってはいけないこと(口止めされていたこと)を言ってしまうルフィ」を描くためだけに、強引にねじ込まれたような不自然さで、作者の作為しか感じません。ルフィは「言ってはいけないことを言ってしまう」というよりも、「頭に浮かんだことをすぐその場で口に出してしまう」単純さのほうが個性として(これまでの描かれ方から受け取る印象として)しっくりくるため、「その場」では口にせず、場所が変わって時間も経ってから「振り返るように言ってはいけないことを口にする」ことに違和感しかありませんでした。これでは「ルフィらしさの押し付け」でしかなく、感情移入できません。こうして作者によって動かされる人形と化し、キャラの個性が死んでいくわけです。(脱線終わり)
「誰だ このイカついおばさん」という言葉にキレているアルビダを見て、「ルフィさん!! 訂正して下さい!!」と慌てて止めに入り、「この方はこの海で一番…」とアルビダの恐ろしさを伝えようとするも、(命懸けで夢を追うルフィの言葉を思い出し)最終的に出てきた言葉が「一番イカついクソばばあですっ!!!!」というのが最高です笑
「ルフィさん!! 訂正して下さい!! この方はこの海で一番…一番…一番イカついクソばばあですっ!!!!」と通して読むと意味不明すぎて尚更笑える。
それに「あっはっはっはっはっはっ!!」と大笑いするルフィも最高で、読者の笑い声をそのまま代弁してくれる気持ちよさがあります。
「よく言った さがってなコビー!!」と速攻コビーを守るムーブに入ってくれるのもルフィのかっこよさと頼り甲斐が感じられていいですよね。
アルビダの棍棒を真正面から喰らっても全く効かず、「効かないねぇっ! ゴムだから」の一言で「ルフィ > アルビダ」という強さの関係を一瞬で表し、ゴムゴムのピストルでワンパンして終了というテンポの良さも素晴らしい。
アルビダを殴ってるコマだけは、構図の関係で迫力や爽快感に欠ける印象ですが、まぁ許容範囲でしょう。
「いい奴だったら仲間にしようと思って!」
第2話のラストシーンで、ゾロについて「いい奴だったら仲間にしようと思って!」というセリフからの、第3話で「でも別に おれは仲間にって決めた訳じゃなくて もしいい奴だったら…」→「悪い奴だから捕まってるんですよ!!」というコビーのツッコミも好きです。
「たしかに笑」と思う一方、ルフィにとって噂話や「捕まってるかどうか」に左右されることなく、直接話して「いい奴・悪い奴」の判断をする(自分の目で確認する)性格であることが伝わります。
「無理無理」と否定し、ゾロの恐ろしさを伝えながら「だから仲間にしようだなんてバカな考えはすてた方が…」と説得しようとするコビーに、「でも別に おれは仲間にって決めた訳じゃなくて もしいい奴だったら…」と笑顔で説明して理解を得ようとするルフィもシュールで面白い。
こうした航海中の何気ないやり取りだけで、きちんと主人公(やその周りのキャラクター)の個性や人間性が伝わってきます。
これがワンピースの魅力(であった)とつくづく思います。
次回はモーガン編の好きなシーンをまとめます。
僕のぼんやりと感じていたことを簡潔に分かりやすく表現してくださり読んでいてしっくりきました。
昔のルフィはかっこよかったですよね。「自分の信念があってそれに正直な男(そういう意味での自由人)」で今のルフィは「何も考えないで好き放題してる自由人」って印象です。
「ルフィさん!! 訂正して下さい!! この方はこの海で一番…一番…一番イカついクソばばあですっ!!!!」
この台詞、当時はあまり深く考えていませんでしたが、今思うとコビーのわずかばかりの成長と台詞としての面白さを両立したすごくいい台詞ですね。
シリアス(とまではいかないかな?ふざけていない真面目)な部分とギャグ要素でバランスがとれている。
ワンピースのアルビダがスベスベの実で美女になったの、正直悪魔の実の能力逸脱してないすか笑
肌が綺麗になるのはわかるけどめちゃくちゃ痩せてるし顔骨格から変わってるし。
アルビダ本編とは直接的には無関係なのですが、ゴエゴエの映画でウソップがこのときのタルから出るルフィのパロディを遠くの方でやってるシーンが結構好きですww
「なんで昔を振り返る記事の方がコメ少ないか?」……と、当該エピソードのアルビダの体格が今のワンピの悪キャラの標準値だから、なんか現状を思い出しちゃうからじゃねェかな……(目逸らし)
あと個人的に今週のサターン聖ひどすぎてそこの感想書くのに気を取られてて、アルビダ編更新されてるの気付かなかったッス、申し訳ない
なんで過去を振り返るコメントは少ないんだー!というコメントがあったのでコメントさせていただきます。
私がコメントしない理由は、アラビダ編の2話が良過ぎるのとなべおつさんが記事内に私の感想を載せていただいてるので、(とても良い意味で)改めてコメントする必要性を感じないためです。
「うん!この2話は文句の付けようが無いくらいに面白かった!この頃のワンピースは本当に良かったよなぁ!なべおつさん記事を書いてくれてありがとう!」にんまり
という状態なのです!まじで笑顔です。
今のワンピースは不快指数が高めなので、全盛期ワンピースを思い出させてくれる記事を読めるだけで、私は大満足でございます。執筆本当にありがとうございます。
今後も全盛期ワンピースを思い出させてくれるような記事(なべおつさんのペースで大丈夫です!)の拝読を楽しみにしております。
気が早い話ですけどインペルダウン脱獄から頂上戦争までの記事を読んでみたいです
ストーリーラインのエンタメ的な盛り上がりとしては漫画史上でも屈指の編だと思っているので
なんで過去を振り返る記事はコメントが少ないんだー。今のダメなところより昔の良いところを共有したいのに。
笑えたし、痛快だったんですよねー
読んでて「スカッと」したものです。
「ルフィが次、何をしでかすのか?」
キャラクターとして生きていたので、
作者も楽しみだったハズです!
少し思ったのは新連載であるあるなこととして主人公はどういうキャラなのかどういう特別さを思っているのかみたいなのがわかるエピソードを入れたりすると思うのですよね
ワンピース1話にもゴムゴムの実や打撃が効かないらしいことを示す話はありますがそこまで強調されていなくてルフィとシャンクスの関係性についてエピソードが展開する
そう考えると第二話でルフィの人物像として思ったことをずけずけと言ってしまう、やれるかどうかじゃなくて自分の覚悟の問題だ、ゴムゴムの実のおかげて人が何人も吹っ飛ぶような金棒で殴られても平然としてると言った性質をうまく説明した話なのかなと
エピソードのテンポはマジでサクサク進みますよね
なにせ仲間集めるためにいくつかの島を回ってそこで敵海賊とすったもんだをやってグランドライン突入で100話ですから密度が違う
・分かりやすい前振り(イカツいクソババア)
・勿体振らないスカッとする展開(アルビダに一撃)
・立場に関係なく尊敬し合う人達(雑用のコビーの夢を認めたルフィ)
なんかあの頃はキャラが皆一生懸命だったというか、善にも悪にも美学があって
別れも爽やかだったし、ギリギリまで涙をこらえてた
最近の子は知らないかもしれんけど、俺はオレンジの町の町長を今でも覚えてるよ
「すまん!恩に着る!」
これで全てが伝わる空気感が本当に好きだった
あの頃の感動を明確に言語化されると、初めて読んだ思い出が鮮明に蘇ってくる。
でも初期ワンピースの素晴らしさを確認する度に、今のワンピースに絶望してまうw
もう、頂上決戦編が最終回扱いでいいよ。