この記事は、2022年2月に公開した記事に一部加筆・修正して再編集したものです。元の記事は2022年のものなので、その時点での原作に対する言及となります。
前回の「ホールケーキアイランド編」は、なんと44,000字を超える超大作となってしまいました。
「ワノ国編」は現在も連載中であり、最終的にどのように物語がまとまるのか、クライマックスがどのように描かれ、それが最終章にどのようにつながるのか、そこまで確認しないと、総合的な評価を下すことはできません。
ただ、残念ながら今のところ期待したほどの盛り上がりはなく、待ちに待った「ワノ国編」「カイドウ戦」とは思えない残念な展開が続いています。
クライマックスに近づき、物語の盛り上がりとしては若干持ち直している感はあるものの、少なくとも「鬼ヶ島上陸前までの前半はつまらない」というのは確実に言えます。
ということで、「ワノ国編」は鬼ヶ島上陸前までの「前半」と上陸後の「後半」に分けて評価したいと思います。
前半が面白くないのは、大きく分けると以下の5つが原因だと考えています。
- 錦えもんの作戦に必要性を感じない。
- 登場人物がブサイクばかりで不愉快。
- 引き構図の雑なコマばかりで読むのが苦痛。
- 登場キャラとセリフが多すぎて画面がごちゃついてる上、場面転換が多すぎて話の流れを追えない。
- 不自然なセリフが多すぎてキャラに感情移入できない。
特に気になるのが作画の劣化です。毎週締切ギリギリでかろうじて掲載しているのが伝わってくるほど、ペン入れが雑で線が汚く、省略しすぎて潰れた絵や動きのない絵、ワンパターンの構図ばかりが描かれます。
またブサイクキャラや蛇足キャラばかり登場させて、不要なシーンを大量に描くわりに、キャラの行動原理に関わる重要な部分を丁寧に描かないため、物語に筋が通らず、説得力がありません。
登場キャラが多い上、場面の切り替えが激しすぎて、どこに向かって何をやってるのかわかりづらいのも、読む気を失わせる要因でしょう。
目次
編集者が仕事してない
まず、再三繰り返していますが、私は今のワンピースの劣化原因は、大部分が担当編集者たちにあると考えています。
以前、あるテレビ番組でワンピース編集者の仕事ぶりに密着していたのですが、そこでは尾田先生の電話の話し相手になるのが仕事(打ち合わせ)で、いつでも電話に出られるようにしている、といったことを(得意げに)語っていました。
電話では尾田先生が一方的にアイデアを話し、編集者のリアクションを見ながら面白い面白くないを判断している(のではないか)といったコメントもありました。
その後、ネームの締切を何日も過ぎているのに連絡が取れない状況に陥り、「やばいやばい」「まじでやばい」と頭を抱えながら、「電話出てくれ〜」とひたすらデスクの固定電話から尾田先生に電話をかけ続ける様子が放送されました。(ロボットにもできる仕事です)
作画の時間が(たしか)残り1日ちょっとしかなく、「やばい、マジで原稿落ちるかも…」という状況でようやくFAXで送られてきたネーム。
それを読んだ編集者は、「超おもしろい!!」の一言で即OK。
内容に対する確認も質問も追及も、修正箇所の指摘も一切なく、諸手を挙げて賞賛します。
もちろんあくまで放送された部分だけの話なので、裏では別のやりとりもあったのかもしれません。しかし、もし修正点があれば「ちょっとだけ修正が必要ですがそれ以外は大丈夫!! 最高に面白いです!! よかった間に合いそうで」のようなコメントをすると思うんですよね。
修正があること自体は作品を批判するコメントではないし、むしろ「既にギリギリなのにさらにここから修正が入るのか…!」と視聴者に伝わったほうが、編集者の作品に対する思い入れや作り込みの苦労が表せて、番組としてもより面白くなるじゃないですか。
つまりこの編集者は、ネームに修正指示を入れることなく、即OKを出した可能性が高いわけです。
まぁそもそも、作画の時間が1日しかないのにネームの修正など入れられるはずもありません。
こうして何の「編集」も「手直し」もなされていない、尾田先生の初稿ネームがそのまま作画されていくわけです。
このシーンを見た時、「あぁ…こんなやり方してるからワンピースはここまで劣化してしまったんだな…」と絶望しました。こんな尾田先生一人におんぶ抱っこのやり方で、作品が良くなっていくはずがありません。
具体的に何話目のネームだったかはわかりませんが、放送された時期やチラっと映ったページを見るに、おそらく「ワノ国編」の鬼ヶ島上陸前だと思います。
私からすれば、鬼ヶ島上陸前に修正が1つもないほど完璧なエピソードなんて1つもありません。むしろ修正すべき点が大量にあるまま掲載されていることに憤りを抱くものばかり。
だからネームを見て即OKを出したこの編集者には、開いた口がふさがりませんでした。
もしネームを見て、「決していい出来とはいえないが、もう時間がない…」「週刊作家は一週間という限られた時間で作れる最良のものを描くしかないんだ 今回はもう限界だ これでいこう」という(『バクマン。』の服部さんの)スタンスでOKを出したのであれば、まだ今後の改善に期待を持てたんです。
もちろんそんな発言をテレビで流せるわけないので、そうしたスタンスを持っていることが感じられる発言や仕事ぶりがわかればよかった。
しかしこの編集者は、デスクで延々頭を抱えながら電話を繰り返すばかりで、ようやく届いたネームを見て「超おもしろい!!」と大満足の表情で一発OKを出しました。
これを見て「あぁこの人ダメだわ。この人が担当についている限り、ワンピースが面白くなることはないわ」と思いました。完全に『バクマン。』の港浦タイプです。
もしかしたら、尾田先生自身が今のようなスタイルを希望して、(編集部の反対を押し切って)強行しているのかもしれません。
でもね、尾田先生だって、打ち合わせする意義のある編集者が相手だったら、こんなやり方してないと思うんですよ。
打ち合わせしても作品のクオリティを上げることにつながらない無駄な時間だから、会うこともせず、電話で話すことを打ち合わせにしてしまったのではないでしょうか。
要は有益な意見や指摘をしてこない、毒にも薬にもならない編集者だから見切りをつけられており、その結果、誰も口を出さない(出せない)状況になってしまったのではないかと思うのです。
果たして、編集者に見切りをつけた尾田先生と、無能すぎて頼られなくなってしまった編集者、どちらが悪いのでしょうか。
私は圧倒的に編集者が悪いと思っています。なんのために出版社から発行してるんだって話ですから。
もちろん尾田先生に問題が一切ないとは言いませんが、出版社として発行する以上、作品の「質」に責任を持つのは、それを管理している編集者の役割です。
作品の劣化に気づいているのであれば、長期休載をとってでも立て直しに舵を取るべきでしょう。その提案や許可を取ることも含めて担当の仕事だと思うのです。
他の作品と比べても明らかにセリフが不自然で練られておらず、感動やピンチの描き方も薄っぺらい。絵も雑なまま掲載されている。これは編集者の責任以外の何ものでもありません。
もし今のワンピースの劣化に気づいていないのであれば、正真正銘、ただの無能編集です。
錦えもんの作戦に必要性を感じない
さて、「ワノ国編」の前半が全く盛り上がらず、退屈な展開が続いていると思われる根本原因は何なのでしょうか。
それは「なぜすぐ鬼ヶ島に乗り込み、カイドウを倒しに行かないのかがわからない」ことです。
最初にそこの「前提」を説得力のあるかたちで描けていないため、前半はずーっと「お前らなんでそんな遠回りでまどろっこしいことやってんの?」「何のためにそんなことやってるの?」と思ってしまいます。
「ワノ国編」の最初に描かれたのは、ゾロ・ウソップ・フランキー・ロビンらがワノ国の住人に扮して、オロチやカイドウに気づかれないよう秘密裏に任務にあたる様子でした。
その任務とは、20年前に生き別れた同心たちを探して、討ち入りの日を伝えることです。
なぜそんなことをする必要があるのかといえば、カイドウ・オロチ軍が「3万人」もの大軍を率いているため、数の差がありすぎて勝機がないからです。
より多くの仲間を集めて討ち入りしなければ倒せないと考えているわけですね。
ここで思い出していただきたいのが「魚人島編」です。
たしかルフィたちが新魚人海賊団に囲まれて、麦わらの一味vs大軍が描かれたシーンあったよな。
あれ何人対何人の戦力差だったっけ?
確認してみたところ、なんと「10万vs10」でした…笑
で、そのうち5万人はルフィが覇気だけで倒してしまいます。
一方、カイドウ・オロチ軍は3万人。何をビビる必要があるのでしょうか。
「数いりゃいいってもんじゃねェだろ 海軍の精鋭でもあるまいし…」とゾロが言ったように、魚人島ではザコ10万人だったけど、カイドウ・オロチ軍の3万人は海軍の精鋭レベルということなのかもしれません。
しかし残念ながら、そんなフォローが成り立つような、精鋭としての描かれ方など一切されていません。モブはいつも通りただのモブ。まさに「数いりゃいいってもんじゃねェだろ」と言いたくなるようなザコばかりです。
「海軍の精鋭」でもないザコが3万人いるからって、なぜ2週間も仲間集めに時間をかけなければならないのでしょうか。
奇襲をかけるため作戦がバレたらマズいというのなら、2週間も潜伏してないでとっとと討ち入りに行けよと思わずにいられません。
実際「火祭りの日」を待ったがために、ビッグ・マムやナンバーズが到着して敵陣はむしろ強化されています。
そうしたリスクを負ってまで集めようとする侍たちが、海軍の精鋭クラスの強そうな実力者であればまだ受け入れられますが、登場するのは雑魚感のあるモブばかり。赤鞘9人男でさえ、強者感を一切感じないカッパとデブを引き入れただけです。
無駄に潜伏期間を伸ばすよりも、“麦わらの一味”とともにさっさと戦いを挑んで、覇王色の覇気で雑魚たちを一掃し、大看板や飛び六胞、ナンバーズたちとの戦闘に時間を使った方が、よっぽど濃い戦闘シーンが描けたのではないでしょうか。
もちろん、20年前に置いてきた同心たちを集めて一緒に討ち入りすることに意味があるので、そんな描き方をすべきとは思いません。
しかし、それならばきちんと「仲間集めをしなければ勝てない」と読者が納得できるだけの強敵感を描いてほしいわけです。
前半で登場する敵なんて雑魚ばかりで、カイドウ軍の脅威を感じられるヤツなど一人もいません。大看板のクイーンですらそうです。(実際、サンジとの直接対決のシーンも何の緊張感も盛り上がりもなく倒してしまいました)
「仲間集めしていることがバレたらマズい」という緊張感が描けていないため、やっていることすべてが茶番になり、読者は退屈してしまいます。
錦えもんの「同心が揃い戦いの準備が整うまでは我々の存在がバレてはならん!!!」なんて説明だけでは、理由づけとして弱すぎるのです。
実際、ルフィもゾロも騒ぎを起こしまくり、早々にカイドウに入国がバレてしまいました。錦えもん達は見つかってないから「作戦は生きている」という理屈なのですが、カイドウはドフラミンゴとつながってたくせに、パンクハザードやドレスローザでルフィ・ロー・錦えもんが一緒にいた情報って入ってないんですかね…?
そもそも、仮に海軍の精鋭レベルの3万人だったとしても、今更“麦わらの一味”や(海軍が手を出せないと言われるほど強い)侍たちが手こずるような精鋭なのでしょうか。
読者がそう思えるように描けていないんですから、「ワノ国編」の前半はストーリーの「筋」が破綻しているわけです。だから話が散らかってるようにしか見えず、退屈でつまらない。
「数」だけで相手軍の脅威を表現するのではなく、
- (ゾウを滅ぼした)ジャッククラスの部下が○人いる
- 懸賞金○億円越えの部下が○人いる
- 総合賞金額が“麦わらの一味”と“ハートの海賊団”を足した○倍以上
のように、もっと主力キャラ同士の力の差を明確に表したり、序盤からジャックやキングのような強敵とぶつからせて、「今全面戦争を挑んでも勝ち目はない(侍たちを仲間に引き込まなければ勝てない)」と思わせたりして、敵軍の圧倒的強さをしっかりと描くべきだったと思いませんか。
「30,000vs4,000」って描かれても、魚人島の「10万vs10」を見た後じゃ何の説得力もありません。むしろ、もし「数」の勝負なのだとしたら「30,000vs4,000」じゃ差があり過ぎて、仲間集めしたところで埋まるレベルじゃないだろと思ってしまいます。
数では勝てないんだから、その中でどんな戦略を考えるかが重要なのに、
ちょっと増えただけで「これで戦力は約4千200人」とか刻んでいく。相手3万人いるのに、200人増えたところで何が変わるというのでしょうか。。
一番不自然なのは、好戦的で強者へ挑むのが大好きなルフィやゾロが、錦えもんの作戦になんら疑問を呈することなく納得し、言いなりになってることです。
「3万人? 関係ねェ(海軍の精鋭でもあるまいし)おれが覇気でまとめてやっつけてやる」とか「そんな回りくどいことしないで とっとと乗り込んでブッ飛ばそう」と言うタイプではないでしょうか。
キャラクターの性格や心情をもとにした行動と、それに伴うストーリー進行になっていないため、物語の流れが記憶に残らず、常に「何のためにこれやってるんだっけ?」と思ってしまいます。「ワノ国編」の流れを、最初から順を追って説明できる人っているんでしょうか。
もっというと、何千人も仲間を集めて一斉に鬼ヶ島に乗り込もうとするのもバカとしか言いようがない。大軍引き連れてたらバレやすくなるってわからないのでしょうか。
本当に奇襲をかけたいのなら、上陸に気づかれないよう一部精鋭たちだけで先に乗り込み、他の大軍は港に待機させて、騒ぎが起こってから応援に来させるべきではないでしょうか。(ローの潜水艇があるのなら尚更です)
そうすれば描く必要のある登場人物が大幅に減り、戦闘シーンがもっとわかりやすく、迫力のある濃いものにできたと思うのです。
ブサイクなキャラが多すぎる
ワノ国から明らかに「ブサイク」なデザインにしたキャラクターが増えました。
これも「ワノ国編」をつまらなくしている大きな要因です。
「侍が強すぎて海軍が手を出せない」なんて言われていたワノ国では、どんなかっこいいキャラクターが登場するのか、ファンなら誰もが期待していたことでしょう。
そんな待ちに待ったワノ国で、登場する新キャラたちがことごとくブサイクばかり。
尾田先生がキャラデザを考えるのがめんどくさくなったのか、
忙しすぎて時間がとれず仕方なくなのか、
長期連載に飽きてふざけ始めているのか、
あるいはワノ国のモデルである昔の日本人をバカにする意図があるのかわかりませんが、重要なキャラなのに、こんなブサイクな目鼻立ちにしてくるのです。
こんなキモくて下品な目鼻、小学校低学年向けのギャグ漫画でしか見たことがありません。
もしかして少年たちを笑わせるつもりで(笑ってくれると思って)ブサイクなギャグキャラを増やしたんですかね…? ブサイクキャラを出しただけで子どもが笑うと思ってるのだとしたら舐めすぎですけども。
オロチ
海軍が手を出せないほどの強者たちがいるワノ国で「将軍」を務める男とは一体どんな人物なのか。
名前からして絶対にヤマタノオロチの能力者だから、カッコよくて禍々しいビジュアルのキャラクターなんだろうな。
それこそクロコダイルの初登場シーンのようなカッコよい描かれ方をして欲しいな、と期待していました。
それがフタを開けてみたらこれです。
なんでこんなアホづら下げたブサイクなバカ殿キャラにする必要があったのでしょうか。
狡猾で頭のキレるクセモノの実力者じゃダメだったのでしょうか?
こういう(物語の根幹に侵食する)尾田先生の「おふざけ」に、編集者はNGを出せないんですかね。。
こんな顔デカブタ鼻ガチャ歯のアホづらチビブサイクとカイドウが組んでたら、カイドウの格まで落ちるとなぜわからないのでしょうか。
作品の質を下げるだけの見るに耐えないブサイクキャラを、待ちに待ったワノ国の中心人物に据えてしまう。
おでんも赤鞘九人男も、なんでこんなザコを討つことができないのでしょうか。
トの康
ブサイクすぎて物語を壊しているもう一人は、トの康(康イエ)です。
アホづら・顔デカ・ゲジ眉・青ヒゲ・赤っ鼻・歯抜け・キモまつげ・短足。すべてのブサイク要素を詰め込んだような醜悪さ。
ひょっとこ顔も気色悪すぎて見るに堪えません。生理的にキツくてページを閉じたくなるレベルです。
おそらくこうした読者の反応も見越した上で、ワザとやっているからタチが悪い。
「人の外見を否定することは許されない」という大義名分のもと、読者の口をつぐみ、わざとブサイクなキャラを中心人物に据えてくる。
こんなアホづらさせといて、処刑シーンではムダに涙を誘ってくるんです。
いやもう、きっつ…。
この顔面を真正面の構図ばかりで、どでかく描いてくるんだから堪りません。キャラデザが酷過ぎて全く物語に入り込めない。
で、このブサイク顔はオロチやカイドウによって「スマイル」を食べさせられたからだという「悲劇」を説明して、読者の納得を得ようとします。
でもね、「笑うことしかできない」のと「アホづら下げて笑わせる」のって全然違うでしょう。なぜ「ブサイクキャラのアホづら」にしなければならないのでしょうか?
モブ町人達もみんなこのアホづらです。
気持ち悪い。こんなふざけたキャラデザにしたら、悲劇が悲劇に見えなくなるってわからないんですかね。
「新世界編」以降、物語をつまらなくしている根本原因が、ギャグとシリアスのバランスの崩壊です。ギャグ要素がストーリーの根幹に侵食してしまい、物語全体の真面目さや緊張感が崩壊して、全て茶番化してしまっている。
これを指摘しない(できない)編集者はもう無能としか言えません。
しのぶ
「ベテランくの一」であるしのぶもあからさまにブサイクなおふざけキャラにしてきます。
20年前は美人キャラだったのに、なぜわざわざブタ鼻・太眉・たらこ唇・ほうれい線のケバケバしい短足デブにしてくるのでしょうか。
ローの仲間を勝手に疑い、証拠もないのに一方的に決めつけてキレ出し、
捕まった奴は口封じのために消せと言ってくる。
バカが。もしすでに作戦を喋ってるのだとしたら、今から消してなんの口封じになるんだよ。
無意味に「忍びの世界の常識」を語らせてカッコつけさせ、“20年”もかけたこの作戦がいかに重要かを説明してきます。
そのくせ、大幅な戦力ダウンが確実となるローの離脱に関して、喧嘩したという“私情”を挟んで「来ないならそれでもいいんじゃない!?」などと感情に流された発言をする。
このなりして心はクソガキ。忍者の風上にもおけません。
で、実際ベポたちはしゃべっておらず、ローが正しかったわけです。
忍者らしく責任とってお前が自害しろと思わずにはいられません。
そんな露骨にブサイクでウザいキャラとして描いておきながら、白々しくナミと仲良くさせて「しのぶちゃんかっこいい」なんてフォローを入れてくる。
まるでしのぶを嫌う読者への当てつけかのように、しのぶを「いいキャラ」にしたがるのです。
バカみたいに泣き虫で、無意味に泣かせまくるのも辟易します。
この「女キャラを泣かせておけば感動やシリアスを描ける」と思い込んでるの、いい加減やめさせられませんかね…。「パンクハザード編」でのたしぎと同じ役割をさせられています。
読者が感情移入できない安っぽい涙ばかり描くから、本当の感動シーンが際立たず、名シーンにならなくなってしまうのです。
女キャラの「1コマ涙」を、即席感動製造機だとでも思ってるのでしょうか。
浦島
浦島もひどい。存在価値のない蛇足キャラです。
こんな敵としてもモブとしても魅力ゼロのブサイクキャラが「ワノ国編」始まって早々に出てくるんですから、待ちに待っていた読者は肩透かしを喰らいます。
いつになったらカッコいいキャラ出てくるの? 強い侍出てくるの? とフラストレーションが溜まる展開ばかりが描かれていく。
オロチお庭番衆
オロチお庭番衆もひどい。
『るろうに剣心』に登場する「御庭番衆」とは天と地の差。和月先生のもとでアシスタントをしていた尾田先生が「お庭番衆」をどのように描くか楽しみにしていたのに、もはや登場させる価値さえないレベルのクソモブの集まりです。
福ロクジュ以外、名前も実力もわかりません。
実際、11人もいて、11人がかかりでゾロたちに襲いかかってきたのに、
ほとんど何もすることなくいつのまにか捲かれて終了です。
ほんと何のために登場させたんでしょうか…。
港友
フランキーが潜入していた大工の棟梁(港友)も雑音でしかない。
チビの坊主で鼻の穴から釘が出てるというブサイクギャグキャラ。
フランキーが潜入の目的としていた鬼ヶ島の「屋敷図」を、10年前に「質」に入れてたことを思い出して、このリアクションです。
「てへ」じゃねェよクソが。そんな素人が描いたギャグ漫画のような雑で薄っぺらい描き方するなら、わざわざ本編に登場させるなよ。
こういうふざけたキャラクターはSBSだけで登場させとけばいいんです。なぜわざわざ本編に出したがるのでしょうか。読者が「あ〜SBSで出てきたやつだ!!」と喜ぶとでも思ったんですかね。
それが作品のシリアスとギャグのバランスを破壊して、物語の緊張感を奪っていることになぜ気づけないのでしょうか。
フランキーがこいつの元に潜伏していたこと自体が無意味で、何のために描いたんだと思ってしまいます。こういう無駄なことばかり描くから、物語が間延びして焦点がぼやけ、物語が締まらないのです。
その他モブキャラ
町人やモブとして登場する仲間たちも青ヒゲ、ブタ鼻、歯抜け、下ぶくれ、奇形のブサイクばかり。
いやもう酷すぎる。。見てるだけで不愉快になってくるレベルのブサイクさ。
尾田先生は昔の日本人を馬鹿にしてるんですかね…??
尾田先生がワノ国で描きたかったのって、ブサイクで気色悪い、読者に不快感を与えるようなモブキャラだったんですか?
コミックスではまだ登場していませんが、霜月コウさぶろうもひどい。
SBSでふざけて描いたギャグキャラを、本編にガンガン登場させてくる。
長期連載しすぎた上、仕事量も増えるばかりでラクにならないことから、尾田先生は「ワノ国編」から、いかに編集者やファンから怒られるような「おふざけ」を入れるかを小さなテーマに据えてる気がしてなりません。何をやってもいいと思っている。
どうせ編集者は何も言ってこないし、何か言われても「これがいいんだ」「これにはちゃんと意図があるんだ」と言えば通るし、盲目的なファンも何やっても受け入れてくれるし、なんなら伏線として捉えてくれる。
尾田先生にとってどうでもいい部分は、(それが読者の思い入れを壊すものであったとしても)どんどんフザけていこうとしてるとしか思えません。
だって麦わらの一味にもこんな変顔させてくるんですもん。
もう…なんでこんなことしちゃうのでしょうか。。
これで読者が笑うと思ってるんですかね?
しかもこの表情をした理由が(明言はされていませんが)「ルフィがカイドウに手を出して捕まった」というニュースを見たからなんです。
それでこの表情になりますか? 読者の感情と合わない表情をされても、全く感情移入できません。キャラクターが作者にオモチャにされたようにしか見えないのです。
人相手配書と顔を変えるために、また同じブサイク顔をさせる。
ロビンにまでこんなクソみたいなリアクションをさせてしまう。
1回目でスベってるのに、なぜしつこく同じことをやってくるのか。。
これも編集者指摘しろよと思わずにいられません。尾田先生と一緒になって「最高ですこのロビンの顔www」なんて笑って太鼓判を押してるんでしょうか。
「新世界編」以降、とにかくロビンの扱いが雑で、キャラ崩壊がひどい。
当初あった強くてミステリアスで頼りがいのある大人な雰囲気は一切なくなり、他の女キャラと見分けのつかない、男性読者に媚びるだけのモブキャラになってしまいました。
子どもから助けを求められたら、
「そんな無茶な!」と弱音を吐かせて頼りがいを奪い、
通常の会話では、
こんなぶりっ子ポーズを取らせて読者に媚びを売り、クールな大人の魅力を奪ってくる。
もはや本編を使って「盲信的なファンたちは何をやったらキレるのか」を試しているかのような悪意さえ感じます。
これら一連のブサイクキャラ祭りを、本気で面白いと思って描いてるのだとしたら重症です。
作画が大幅に劣化し、絵が雑になる
「ホールケーキアイランド編」あたりから気になっていたのですが、「ワノ国」に入ってから明らかに絵の雑さが増しました。
具体的には、
- 線が雑で汚い
- 構図が単調(使い回し)
- 超引きの画角を多用して手抜きしている
- 1枚画を並べてるだけで動画として描けていない
といった点が挙げられます。
線が雑で汚い
線が雑というのは、大ゴマの戦闘シーンや本誌の表紙絵を見るとよくわかります。
最近の表紙絵は、特に劣化が激しい。ルフィさえバランス良く描けなくなってしまってます。
たとえば直近だと以下がわかりやすいでしょう。
時間がなさすぎて、走り描きしているのが伝わってきてしまう。バランスも取れていないし、おそらくほとんど下描きせずにペン入れしてるのではないでしょうか。色塗りも雑で違和感のあるスタイルが常態化してしまいました。
構図が単調(使い回し)
構図が単調というのは、たとえばこんな感じ。
ローはとにかくこのアングルが多い。作画の時間がないから、描きやすい単調な画角ばかり使っているのでしょう。
新しい構図やカッコいい構図への挑戦はほとんど見られなくなりました。
超引きの画角を多用して絵を描かず手抜きしている
一番気になるのが、「超引きの画角を多用して絵を描かず手抜きしている」という点です。
引きを描く際に、これまでよりも極端にカメラを引いた絵を描くようになりました。
「登場人物が多いから全員が収まるように引いている」というわけではなく、明らかに絵を描く手間を省くために(作画の時間がないから)超引きの構図にしているのです。
たとえば以下の絵を見てください。
ここまで引く必要ありますか?
「ワノ国編」はこのように絵をきちんと描かない手抜きコマが大量にあります。
ほぼ何も書いていないに等しい。人物の絵が全員潰れている上、リアクションも雑過ぎるし、セリフも説明的でキャラ自身が発している言葉に思えない。
つまり絵もセリフも楽しめない作品になってしまっています。
手前にいるキャラはしっかり描くものの、場の中心では何をやってるのかわからない。
毎話毎話、アシスタントたちの背景ばかりが綺麗に描かれて、キャラたちは落書きレベルに省略されています。
カイドウが竜の姿で登場する重要シーンでさえ、引きアングルを多用します。
カメラを引き過ぎて、誰を描いてるのか、何を描いているのか全然わかりません。
いや、もちろん話の流れや(説明)セリフで読み取れはするんです。だからこそ「省略」されているのですが、それにより言葉で補足する必要が出て、さらに説明的で違和感のあるセリフが増えました。
ここであげたのはごくごく一部で、「ワノ国編」は全編通して、ずーっとこんな感じです。
いかに作画の手を抜いて、原稿を締め切りに間に合わせるかの勝負になっている。
カラーだとまだ識別できますが、ジャンプ本誌やコミックスで読むと絵が潰れていて見るに絶えません。大ゴマや見せ場のシーン以外は読むのが苦痛になるレベルです。
締切に間に合わせるための苦肉の策なんでしょうが、編集者がこれを「アリ」としていることに憤りを感じます。
お前らがワンピースビジネスのために余計な仕事を尾田先生に振って、作画の時間を奪い続けるから、ここまでいい加減な絵になって作品の質が落ちてしまったんだぞ?
これまでのワンピース(特に「新世界編」以前)は、引きの絵でも細かく丁寧に描かれていました。むしろ細かな絵にこそあそび心があり、尾田先生が楽しんで描いているのが伝わってきた。
だから毎話毎話、すべてのコマを隅々まで食い入るように見て、尾田先生の絵を味わってきました。
多少エピソードが退屈だったり物足りなかったりする時があっても、絵が好きだから、絵を見てるだけで楽しめるから、何度も何度も繰り返し読み込んできたんです。
だから「ワノ国編」以降はワンピースを読むのがつらい。
読み込めば読み込むほど、線が雑で潰れた絵ばかり目にすることになり、失望してしまうのです。
潰れた絵が何なのかを「読み解く」のもストレスに感じます。
私が大好きだったワンピースは、ワノ国に入って完全に崩壊してしまいました。セリフだけでなく、絵さえも楽しめない作品になってしまった。
もはや尾田先生は、大好きだったはずの「漫画を描くこと」がめんどくさくなっているのではないでしょうか。早く連載を終わらせたいけど、物語をまとめるのにどうしても時間がかかってしまう。
絵を描くのがめんどくさいから、手を抜ける場所はとことん手を抜く。ふざけられる場所はとことんふざける。
読者が面白いと思うかどうかは関係なく、自分が面白いと思う「おあそび」や「おふざけ」を入れて「気分転換」していかないと、描くモチベーションが維持できない。
そうした「気分転換」の一環として、本編を描く以外の仕事にも自ら積極的に関わっているのかもしれません。
ワンピースの人気が落ちてきてることや、アンチコメントが増えていることは作者自身もわかっているけど、編集者が無能すぎて役に立たないから、批判の声からは耳をふさぎ、自分を騙しながら、「面白い」と言い聞かせて、ギリギリの精神状態で描いているのではないかと心配になってしまいます。
それほどまでに「ワノ国編」は作品の劣化ぶり、投げやりぶりがすごい。
そんな状況に追い込んだのは、間違いなく編集者たちです。あのワンピースをここまでつまらない作品に劣化させられる編集者たち、ほんとすごいですよ。全員辞職してほしい。
※私がなぜ編集者の責任であると考えるかについては、別途、詳しく記事を書こうと思います。
危機感を描けない
たまが噛み砕かれそう
序盤でホールデムというザコキャラに捕まり、ライオンに体を噛み砕かれそうになってしまうたま。
ルフィは真剣な顔で叫んでいるものの、肝心のたまのリアクションが「え〜〜〜ん」とか「きゃー痛いでやんすー!!」と記号的なセリフばかりのため、緊張感も危機感もまるでありません。
子供がライオンに咥えられて、体を噛み砕かれそうになっている状況を想像してください。「え〜〜〜ん」とか「きゃー」とか「痛いでやんすー!!」なんて言葉を発すると思いますか?
まったく痛がってるように見えないし、言葉が軽すぎて危機的状況にも見えません。完全に茶番です。
だから退屈でつまらない。
ルフィが「どうせ死なない」と思って行動している
インペルダウンでマゼランと戦ったときは、(エースを救えずに死ぬくらいなら)毒を食らって腕がなくなってもいいという覚悟で、やむを得ずマゼランに攻撃することを決意しました。
結果、全身毒まみれになり瀕死状態に陥りますが、イワンコフの能力によってなんとか生還できた。(まぁ「あれだけ致死量の毒を浴びて死なないなんておかしい」と感じる読者もいたでしょうけど、一応、“悪魔の実”の能力やボンちゃんの決死の応援のおかげ、といった理屈があったので許容しましょう)
重要なのは「ルフィはマゼランの体に触れたらマズいことは分かっていたけど、触れなければ勝てない(エースを助けられない)と悟ったため、腕を失う覚悟で触れた(殴った)」ということです。
それがワノ国では、感染力が極めて高く、高熱や焼けるような全身の痛みがあり、
血液が噴き出して、わずかな時間で「干からび腐った植物」のように成り果ててしまう疫病の感染者に対し、
なんと無意味にも、ルフィ自ら触りにいくんです。
これからカイドウと戦おうって時に、わざわざ伝染病を受け取りに行くって向こう見ずにも程がある。
そこがルフィらしい行動だと思うかもしれませんが、違うんですよ。。
そんなことができるのは、ルフィも読者も「感染しても助かる」とわかっているからです。だからリアリティがなく、薄っぺらくて共感できない。
本当に植物状態になってしまうほどの危険な伝染病なら、こんな無意味に、簡単に、命を投げ打つように自ら触りに行けるはずがないんです。
仲間たちが感染させられそうになったのをかばって、やむを得ず罹ってしまうならまだしも、自ら感染しに行く意味がわからない。
「こんなもん全然効かねェ!!!」と言いながら、しっかり効いています。
このあと伝染病に罹ったままカイドウと戦うのであればいいんですけど、そっこーでチョッパーが治してくれます。
しかも、
「割と簡単なウイルス」だったというオチ。
なんだよその茶番。「ルフィらしい」かっこいいシーンだけ描き終えたら、その後の処理はどうでもいいのか?
このパターンは「パンクハザード編」でもありました。「シノクニ」なんて恐ろしい化学兵器を出しておいて、人間を硬化させる恐怖を描いた後は、あっさり硬化が割れて中の人は全員無事だったというギャグオチ。
こういう薄っぺらい即席の感動シーンばかり描こうとするから、「どうせみんな助かる」と思われてピンチがピンチでなくなり、物語に緊張感が出なくなってしまうんです。
このシーンの決め台詞も長々としゃべらせすぎてキレ味がなく、ひたすらにダサい。
なんでこんなにしゃべらせるんでしょうか。。
「何が”日常”だ 言いなりに動いて…ダンゴ貰って生かして貰ってんのが日常!?」
「目ェ覚ませ!!! お前らただの奴隷だ!!!」
「おれが他の国から来てて何が悪い!!」
「他所者がこの国守っちゃいけねェのか!!?」
「それができなきゃここはずっと地獄だ」
「おでんの話なら聞いた!! あいつはすげェ!!
「でも20年前おでんがカイドウに殺された日 この国は止まったんだろ!!?」
全部いらない。
自らウイルスに触れることで、自分が「同志」であることを伝える意図があったのだとしたら、その「行動」だけで十分にその意志や覚悟は伝えられるんです。
長々と喋らせすぎるから、最後の「おれ達はカイドウに勝ちに来たんだ!!!」のキレ味もなく、ものすごく凡庸なセリフになってしまう。
「勝ちにきた」というワードチョイスがそもそもダサいので、全く締まらないシーンになっています。
しかもこれで終わらず、ルフィはさらに言葉を続けます。
あぁダサい…こんな言葉を尽くして人を動かそうとする主人公じゃなかったよルフィは…。
で、長尺の「演説」の甲斐あって、あっさりとみんなの心を掴むことができます。
あぁ薄い…あまりにも薄い…。このシーンの薄っぺらさがすごすぎて、全く心に響かない。全員が心を失った操り人形のようです。
編集者が仕事できないなら、もうプロの脚本家を入れた方がいい。そんなレベルで決め台詞の劣化が激しく、物語が締まらなくなっています。
セリフの不自然さが過去最大レベルに
決め台詞だけでなく、通常会話のセリフも違和感だらけ。
なぜかルフィがエースの弟であることを言わない
このシーン、エースを慕っているたまに対し、ルフィはただ「エースは死んだ」とだけ伝えるんです。
これ「なんで?」って思いません? 「エースはおれの兄ちゃんだ」「2年前 頂上戦争でおれをかばって死んだ」って説明すればいいじゃないですか。
それで「エースの代わりにおれがたまの願いを叶えてやる だから泣くな」と伝えればよかった。
自分はあんなに精神崩壊して号泣してジンベエに八つ当たりしまくってたクセに、同じくエースを慕うたまに対して、「死んだ」という事実だけ伝えるってなんなのでしょうか。。
その後も、
なぜか不自然なほどにエースが自分の兄であることは「説明」しないのです。
「エースの弟」としてではなく、ルフィ自身としてたまの願いを叶える姿を、たまが勝手にエースに重ねて見てしまう、という演出にしたかったんですかね??
そういう描き方をしたい作者からすれば隠す「理由」があるのかもしれませんが、ルフィ本人からすれば隠す理由がないため、あまりにも不自然です。
で、その後、敵から奪った食料と水をおこぼれ町の貧しい人たちに渡してあげたルフィは、(偶然にも)エースと同じ言葉を発します。
「…ん? いやか」がキモすぎる。
いやなわけないのにわざわざ確認する、押し付けがましい「やさしさ」がルフィらしくありません。ルフィはそんなこといちいち確認するキャラじゃないでしょう。少女漫画のイケメン主人公のような描き方にゾッとしてしまいます。
その前の、水を持ってきたシーンのセリフも違和感がすごい。
「水だァ〜〜〜!!! 毒なし!!! タダだもってけ〜〜〜!!!」がもう説明的すぎて…ルフィが発した言葉に全く思えません。
面白くないものを「面白い」と説明する
「ワノ国編」で最も不自然で気色悪いのが、トコと“麦わらの一味”のやりとりです。
これ、何が面白いのでしょうか…。
仮に読者である少年少女がこのクソみたいなダジャレを笑うとしても、サンジ・ロビン・フランキー・ウソップが吹き出して笑い転げるほど、そして余韻に浸って笑い続けるほど面白いですか? 笑えますか?
そもそも「面白さ」を
「ははは!! こっちまでニヤケちまうな」
「ぷーーっ!!」
「くくく…!! あー面白かった」
「トコちゃん明るい子ね かわいい フフフ」
と表現するのがもう不自然すぎる。
今までサンジやウソップ、ロビン、フランキーが、こんなに露骨に「面白い」ことを説明しながら笑ったことなんてありません。生涯で一番笑ったシーンがこれ…??
こんな精気のないアホづら下げた笑顔のどこに笑えるポイントがあるのでしょうか。。
“麦わらの一味”のこの「笑い」に共感できた読者、一人でもいるんですか?
ウソップの「くくく…!! あー面白かった」が一番気持ち悪い。不自然すぎて、人が発する「セリフ」に思えません。
ここは「トコがいつも笑顔で、周りが釣られて笑ってしまうほど屈託のない明るい子」であることを(説明して)印象付けることで、この後、その笑顔が「スマイル」によって作られたものだったことを明かしたときに、同情と感動を引くための前振りなんですが、その描き方があまりにも強引で下手くそすぎる。
余計なセリフを追加しまくる
「蛇足」という言葉がピッタリなセリフを山のように挟んできます。
たとえばこちら。
もう全部不自然ですが、「…!! 返事はー!!?」が特にいらない。
なんでこんなに無意味なセリフをしゃべらせて、尺を伸ばそうとするのでしょうか。いらないセリフを読まされるストレスだけでなく、読者は余分な「間」を受け取らなければなりません。だからテンポが悪くなる。
「妖刀ゆえ呪われてしまうぞ!!」「必ず返せよ!!?」だけなら、スッと次のコマに進めるのに、「必ず返せよ〜〜〜っ!!!」「…!!! 返事はー!!?」とされると、この(つまらない)1コマで無駄な「間」を味わわなければなりません。
アニメで考えたらわかりやすいですが、要は1秒で済むシーンを、5秒のシーンに間延びさせられているのです。
もしかしてアニメが原作に追いついてしまうから、無駄にセリフを増やしてアニメの尺を膨らませようとしてるんですかね。。
次のシーンも無駄なセリフが多すぎます。
「おい待て!! 事件しか起きねェじゃねェか!!!」だけでいいのに、「そういう事です!!」「止めに行くぞバカ共を!!」「あいあいキャプテン!!」と蛇足3連発。
ほんと、辞書の「蛇足」の例に載せたいくらいのクオリティです。
続いてはこちら。
あぁうるせェうるせェ。。
どんだけ無駄な「説明」しゃべらせるんだよ。こんなのセリフじゃないよ。
しかも雷ぞうという誰からも求められてないモブキャラにここまでしゃべらせるなんて、無意味でしかありません。
これを指摘してセリフを削れない編集者は、もう仕事してないとしか言えませんよ。
「おれは海賊王になる男だ」を乱用しまくる
刀鍛冶の飛徹に会って早速一発。
(飛徹の「基本的に好かん」という説明セリフも辟易します)
浦島という存在価値のないモブキャラに対しても言ってしまい、
カイドウと対峙した時にも言っています。
なんと「ワノ国編」前半だけで3回も言ってるんですね。
たしか鬼ヶ島上陸後にカイドウ&ビッグ・マムに対峙してからも、2回は言ってた気がするんですよね。
「ワノ国編」だけで5回も言ってるんです。
他に言うことないんでしょうか。。
カッコイイ決め台詞を考える時間がないから、とりあえず定番のやつ吐かせとけってなってる気がしてなりません。
強さを言葉で「説明」する
これも繰り返しになりますが、キャラの強さや危機感をキャラクターが言葉で説明するようになりました。
ジャックvsアシュラ童子のシーンでは、
「何てレベルの決闘だ!!」とモブに説明させ、
ビッグ・マムの強さは、
「13億の男がァ!!! 2撃でのびたァ〜〜〜 !!!」「次元が違う!! 本物のビッグ・マムだァ!!!」と説明します。
「え〜〜〜!?」というギャグリアクション
さて、最後は恒例の「え〜〜〜〜!!?」というリアクションの多用によって、物語がギャグ化し、緊張感が失われている例を挙げておきます。
兎丼にビッグ・マムが現れた時のリアクションがこちら。
全員目が飛びてて「え〜〜〜!!?」だの「うわああああ〜〜〜!!!」だの「なぜ〜〜〜!!?」だのうるさいだけのギャグリアクション。
さらにクイーンがビッグ・マムにやられたシーンでのモブたちの反応も、
これまたギャグリアション。こんなふざけた反応では、ビッグ・マムの強さや脅威など感じようがありません。
その後、カイドウとビッグマムの喧嘩に対するモブたちの反応がこちら。
なぜモブたちにこういうバカみたいなリアクションばかりさせるのでしょうか。だからシリアスで緊張感のある雰囲気にできないのです。
クイーン初登場時もこの有様。
面白くもなんともないギャグリアクションを3連発。あまりにもワンパターンでしつこい。
最後にカイドウとビッグ・マムが同盟を結ぶことにしたときのモブの反応がこちら。
もうため息しか出てきません。編集者は即刻「え〜〜〜!!?」の使用を廃止させるべきです。
これを使っている限り、物語に緊張感をもたらすことはできません。
この先も「え〜〜〜!!?」にまみれたギャグ展開として描き続けるようなら、クライマックスも全く盛り上がらずに終わってしまうでしょう。
まとめ
この他にも、不自然で違和感のセリフややりとりは大量にあります。
そのせいでキャラクターの心がなくなり、感情移入できるキャラが一人もいなくなってしまいました。。
みんな、作者の創造力を失ったワンパターンの記号的台詞を、操り人形のように吐かされるようになってしまったのです。
作画面でもツッコみたい点はたくさんあるので、また追記していくかもしれません。
さて次回からは、これまで一方的に不満を吐き出してきた各エピソードについて、「ではどう描いていれば面白くなったのか?」「2年前のキャラの魅力を損なうことなく、ワクワクする展開にできたのか?」について語っていきます。
また毎週ワンピースが掲載されるたびに、最新話について「もし自分が編集者だったらどのような指摘をして、ネームを修正してもらうか」についても語っていこうと思います。
もし修正の必要がない完璧なエピソードがあれば、それはそれで賞賛します。
みなさんのお考えや反論があれば是非コメントください。
私の中で「ワンピース」は「史上最も好きな漫画」であり、まだ「前半の海」での評価の貯金が残っているからです。
ワンピースが大好きだったからこそ、この先改善されることを(いつまでも)期待して読み続けてしまっているわけです。その期待や熱量がゼロになったら読まなくなると思います。
実際「エッグヘッド編」以降、つまらなさが許容量を超えてきており、熱量は急速に冷めてきています。コミックスも104巻からついに購入をやめました。
ジャンプは購読して読み続けていますが、これもお金の無駄だと感じるようになったら卒業するかもしれません。
ニーズがあるからです。
上記の通り、最初は「史上最も好きな漫画」であったことから、(この先つまらないワンピースとして残りのエピソードが削られていくことに耐えられず)改善されることを願って批判をしてきましたが、もはや作品は崩壊し切ってしまったため、今は改善を期待しているわけではありません。
ただ、ワンピースという作品は、日本一売れている漫画だからこそ、熱量の高い(高かった)読者も多く、私と同様に「つまらなくなってしまった」と感じ、それを無念に思い、不満や釈然としない気持ちを抱えている読者の数も多いのです。
そういう方達にとっては、自分の気持ちを代弁してくれる記事や、自分の本音の感想をコメントして、同様の感想を抱いている方達と共有できる場には一定の価値があり、そうしたニーズに応えることにもまた一定の価値があると思っているため、運営を継続しています。
ニーズがあるからです。
ブログのようにテキスト情報だけ(それも超長文)だと、文章を読み慣れていない人にはハードルが高かったり、読む気にならなかったりする(実際、そのような声やリクエストがあった)ため、記事を動画化してYouTubeに投稿することにしました。
もっと批判や誹謗中傷コメントで溢れるかと思っていましたが、(ブログ読者の方に限らず、新規の方でも)共感し、更新を楽しみにしてくださっている方が相当数いて、ここにもニーズがあることがわかったため、運営を継続しています。
余計なお世話としか言いようがありません。
自分の人生の時間の使い方は自分で決めます。
あなたこそ、見ず知らずの他人の人生に意見するような無駄な行為に時間を使うのはやめたほうがいいのではないでしょうか?
他人の人生に口を出す前に、どうぞ自分の人生の心配をしてください。
論理が破綻しており、全く筋違いな言い分です。
プロの作家が商業作品として世に販売している時点で、それを購入した側が評価したり、感想を述べたりするのは当然に許された権利です。
私は読者(消費者)であって、漫画家ではありません。漫画を描きたいわけではなく、面白い漫画を読みたいからお金を払って購入している立場であり、購入した作品の内容に不満があるから、批判的な感想を述べているわけです。
あなたはお金を払って観に行った映画が酷い仕上がりでも、「自分に映画は作れないから文句は言えない」と考えて口をつぐむタイプですか?
購入したゲームがクソゲーでも、「自分では作れないから文句を言う資格はない」と考えるタイプですか?
お金を払って観に行った音楽ライブで、アーティストが音を外したり声が出てなかったり歌詞を間違えまくったりして全く感動できないパフォーマンスを披露しても、「自分のほうが歌が下手だから批判すべきじゃない」と思うのでしょうか?
飲食店でマズい料理を出されても、「自分で作れないんだから(店を開いてないんだから)文句を言う権利はない」とか、「文句を言えるように、まずは自分で作れるようになろう(店を出せるようになろう)」と思うのでしょうか?
市場に商品として投下されている時点で、それを購入した消費者からの評価は避けられません。作り手はそれを分かった上で、自らの意志で作り手側(買い手から評価される立場)を選んでいるのです。
一方の消費者は、自分ではできないからこそお金を払って人に任せているのであり、そこで期待したクオリティに達していなかった場合に、低評価を下したり、批判したりするのは当然に許された権利です。
「購入した商品について批判するためには、自分がその商品以上のクオリティのものを作れなければならない(文句を言うなら自分で作れ)」なんてあまりにも本末転倒で筋違いな暴論です。
頭の悪い人だとバレてしまうので、金輪際そうしたコメントはしない方がいいですよ。
尚、私がこのブログで批判しているのは、基本的に尾田先生(漫画家)ではなく、担当編集者です。編集者視点で、「なぜこの部分を直さないのか」「なぜこの内容でOKを出してしまうのか」という批判をしているのです。
その意味でも「文句言うなら、自分で描いてみては?」という主張は的外れですが、もし「文句言うならお前が編集者をしてみろ」と言われ、実際に依頼をしていただけるのであれば、私は喜んでお受けします。
そして、私が編集者になった後のワンピースがつまらなければ、当然批判も受けとめます。
その覚悟を持って(編集者を)批判していることをご理解いただければと思います。
心配しています。
このブログでは、基本的に尾田先生ではなく、担当編集者を批判するスタンスをとっており、尾田先生の健康や多忙を心配するコメントを過去に何度もしています。
なんなら長期休載に入ることや、連載ペースを落とすことを推奨している立場であり、そうした対応をせずに原作以外の仕事を次から次へと振りまくって尾田先生に負担をかけ、作品の劣化を放置し続ける編集者を批判しているのです。
なぜなら、1人の人間が週刊連載で何十年も面白い作品を(世間とのズレを生む事なく)描き続けることなど、そもそも不可能だからです。肉体的に困難なのはもちろん、作者1人の感覚で何百万人という読者の感覚とズレることなく、質の高い作品を描き続けることなどできるはずがないのです。
そのズレを正すのが編集者の役割であり、作品の質を維持するためには編集者の客観的視点が不可欠だというのに、全く機能していないことが露骨に作品に出てしまっており、にもかかわらず原作以外の大量の仕事を振って尾田先生からネームや作画の時間を奪い続け、作品の劣化に歯止めがきかない状況を進行させているため、その点を指摘して批判をしているわけです。
尾田先生の健康面の心配はしていますし、「作品への批判」と「健康面への心配」は両立するものです。
思いません。
「少年漫画」だから大人の観賞に耐え得るクオリティになっていなくて当然(あるいはそれでも問題ない)という考え方は、「少年」の読解力や感性を「(自称)大人」の勝手な思い込みと偏見で侮り、間接的に「少年漫画」を見下していることと変わりません。レッテルに囚われた思考停止人間の典型です。
少年を侮り、少年漫画を見下し、少年漫画のファンとして感想を述べ合う大人達を「異常」だと言ってのける人間のほうが、よっぽど異常だと私は思います。
読者アンケートの順位は相対的なものなので、「1位のままだからワンピースは劣化していない」という論理は成り立ちません。
ワンピースがどれだけつまらなくなっても、他の作品が抱えているファン数がワンピースよりも少なければ、ワンピースは永遠に1位のままです。「アンケート回答するファンの数=作品の絶対的な面白さ」ではありません。
ワンピースは「前半の海」で蓄積した熱狂的ファンがあまりにも多いので、ジャンプのアンケート回答においては、今度もほとんど1位をとり続けるでしょう。
私の中で「信者」の定義は、「何を描かれても無条件に絶賛し、全て肯定的に解釈して作者を持ち上げる読者」を指しています。
そのため「つまらない部分やおかしいと思う部分は多少あれど、普通に面白いし楽しめている」とか、「前半の海よりも面白さが失われたとは思うけど、新世界編も総じて楽しめている」といった読者は、私の言う「信者」には含まれません。
作者にとって有害かどうかは作者が決めることですので、本人に聞いてみてください。
ただ「つまらない」「くだらない」「ゴミ」「読む価値がない」「お金の無駄」「オワコン」「資源の無駄」といった捨て台詞で、作品を貶めるだけの(ほとんど誹謗中傷でしかない)批判は「有害」だと思いますが、きちんと作品を読み込んだ上で、「なぜつまらないのか」「何が問題なのか」を考え、「どうすれば改善されるのか」まで提示した上で行う「論理的な批判」は、(作者個人は求めていないにせよ)私は「有害」とは思いません。
というより、そうした批判を行う権利は誰にでもあるので、それが有害かどうか議論すること自体がナンセンスです。
それこそ「嫌なら読まなければいい」のです。
煽り体制が低いのは事実ですが、勘違いコメントや難癖コメントを放置すると、それを見た方に誤解を与えたり、場が荒れたりしやすく、早々に対処しておく必要があるため、説明なり反論なりをしています。
えてしてそういうコメントをする人ほど、放置するとそれを「肯定」と見做して、さらに誤解を強めて暴走しやすい傾向にあるからです。
たとえば「煽りコメントにだけ返信してねェw 効いてる効いてるww」とか「図星だから反論できねェんだw」とか「何も言い返せないから逃げやがったww 悔しかったら反論してみろやww」のような言い分です。(そうなると対処にさらに時間がかかるので、早めに処理しています)
また、私への直接的な質問系のコメントやうれしいお言葉にも、できるだけ早めに答えるようにしています。
記事への感想や建設的なコメントについては、読者さん同士でコメントやリアクションをしていただけているので、慌てて私がコメントせずにおまかせしている部分もあります。私がコメントするとそこでやりとりが終わってしまい、読者さん同士の会話が生まれづらくなったりもするので。
色々状況を観察しながら、よいコメント欄になるよう運営していきたいと思っています。
YouTubeで公式がウソップが仲間になる話をライブ配信していたのですが、本当話がまとまっていて面白かった。改めて最初の頃は面白いし好きだなと感じましたね。そして決まって思うのが序盤以降のつまらなさ、馬鹿っぽさです。まさにここで書かれているような事ですね。敵も味方も緊張感が本当にない。キャラデザからしてふざけているのが多すぎますね。最初の頃から変なキャラはいますが緊張感とギャグのバランスは弁えていたと思います。
めちゃくちゃ的確だとおもいます、そしていつの間にそんな強くなってた?もないから、まったくピンチすら感じずすべてがつまらない。個人的にいちばんすきなのは、アラバスタのチョッパーandウソップバトルやナミバトルみたいな普通では勝てない相手をどう工夫でたおすか、みたいな話がすきだったかな。もうアラバスタの頃はかえってこないんででしょうね、残念です。
アラバスタ、ウォーターセブン、世界戦争だけでよかった。あと、ベルメールさんストーリー、ほかは全部いらないくらい。
線の雑さは尾田先生の乱視のせいらしいですね…