ホーム › 掲示板一覧 › ワンピースについて語る場 › 頂上戦争編について語ろう › 返信先: 頂上戦争編について語ろう
「大恩あるお袋の名は継いでも…」
「俺の親父は白ひけだ」
と語っていたエースが、”愛する人を侮辱する者に対しては鬼のようになる”という憎き父親であるロジャーの気質、もといその血に抗えなかったのが残念でなりません。
エースの墓前でシャンクスまでも「まるでロジャー船長だ」と思い出す描写がありましたが、白ひげを愛していた彼が結局は家族の「気にするな」の言葉より、安い挑発に乗って実父のようになってしまった。しかしロジャーのように全てを叩きのめす事など出来ず、最後は弟の盾になり死んでしまう。
この「ロジャーのように」という補完の仕方が凄くモヤモヤするんですよね。
シャンクスのセリフや、ガープが「まるで鬼だった」と説明していることから、エース(少年期の行動も含め)の背景にはロジャーが居るという理由付けがなされています。
血よりも濃いはずの家族の声に耳を傾けず、忌むべき血に流されてしまった…というのが、エースにとっては「これ以上ない屈辱」であるように思うのです。
それをシャンクスの回顧で美談めかしいものにされ、その後のロジャーも回想で出てくる度にエースに似せられていく。(髪型がエースのクセ毛っぽくなってきています)。
エースというキャラの人生が、作品の「受け継がれていて素敵でしょ?」という意図によって愚弄され、何かいい話にまとまっているのが納得出来ません。
恐らくあの展開はエースと白ひげの死から逆算して作らており、そのもっともらしい(ヘイトを買わない)理由として、「ロジャーの気質はこうだったから息子もそうなった」としたのでしょう。
また、テーマからは逸れますが
無鉄砲さと弱さから兄を失ったルフィも、しょうもないギャグ(本物は別格である)という展開のために、二年間で仲間の顔も思い出せない間抜けにされたのも酷い。新世界編以後の全てに言えることですが、展開ありきにしても”その理由付けが丁寧に出来ていない”。だからつまらないんだと。だからニカの後付け感やボニー周りの唐突感も拭えないんだと思います。