ホーム › 掲示板一覧 › ワンピースについて語る場 › 前半の海から存在した「片鱗」 › 返信先: 前半の海から存在した「片鱗」
二年後の悪い点のあらゆる原型が詰まってるのはスリラーバーク編ではないかなと思います。
(羅列してるだけです)一般ゾンビのギャラリー化、リアクション要員化。カイドウ・二枚のビブルカード・古代巨人族・将軍ゾンビ・くまの真意などの伏線のバラ撒き。ただでさえ少ない麦わら一味なのに更に分割され動くことで増える場面転換の多さ。兵士ゾンビ動物ゾンビ将軍ゾンビ(全員喋る)と来て統括するモリアの幹部にカゲの被害者たちと無駄に新登場しまくるキャラたち。麦わらメンバーの個人戦からのオーズでの総力戦からのモリア戦からくまとの遭遇という長丁場の戦い。よく考えたらそもそも必要もないナミの過剰なお色気シーン。アブサロム戦の喋ってることの7割がスケベ心のサンジ。ギャグの球数の多さ。冷静に羅列していったらカゲカゲの実に出来ることが多すぎる点。新世界全編で散見される人体実験、薬物、人身売買といった薄暗い描写の走り(まぁ人間の死体のゾンビ化っていう舞台装置の都合上仕方ないとも言えますが)。尾田先生の「ホラー映画といえばこれでしょ」的こだわりが優先された描写……。
原型と書いた通りこれらのほとんどの要素は初出なので新鮮さも大きく、本筋のワンピからはやや外れた、この章独自のケレン味と捉えられる程度の目立ち具合だと思います。ただ、新世界編の悪い点を思うとスリラーバークにはそれらがかなり符合してたよなぁという感想を抱きますね……。
やはり前半の海だけあってスリラーバーク編は面白いですし、ブルックの過去編は一人の人生の始まりから終わりと考えれば相当コンパクトにまとめられてることとか、オーズ戦の各々の持ち味を出し切った戦い方と船員同士の軽快なやり取りとか、今のワンピと同じ要素が含まれつつも比べものにならないほどよく出来てるところもいっぱいなのが悲しいですね。