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【ワンピース】1138話「神典」が普通に楽しめた理由

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2/11 追記完了しました

1138話、相変わらずセリフや描写は酷いものが多く、ツッコミどころは多々あるのですが、それがどうでも良くなってしまうくらい、ラスト2ページの描写が興味深かったので、その一点だけで「普通に楽しめた」としました。(1136話の「普通に楽しめた」はタイトル詐欺のようになってしまいましたが、今回はそうはならずに済むのではと思っています…笑)

前半部分については、私が想像していたよりも意外とサクサク点と点が線につながりそうなので、この後の展開の「前振り」としては普通によいと思えました。

たとえば、シャムがシャンクスの双子の兄だとあっさり明かされたり、エルバフにシャンクス似の人物がいる事をルフィが知ったり、エルバフ編に入る前に登場した「来い…」の人物はおそらく元ロジャー海賊団で、この後ルフィ達の前に現れそうだったり──この辺りの種明かしはもっと先延ばしにされると思っていたので、あっさり明かされる展開となったのは意外でした。

だからこそ、主にセリフや作画、展開のさせ方の雑さ、強引さなど、その描き方についてもっとどうにかならなかったのかと思ってしまいましたね。

また、前回の感想で、どのシーンも次の話につながる「前振り」になっていない(から描いてる意味がない)という指摘をしましたが、その「前振り」は今話で描かれました。

これ、前話できちんと「前振り」まで描いていたら、前話も格段に面白い1話になりましたし、次が気になる引きにできたはずなんですよね。

そのあたりの見せ方や構成については、腕が格段に落ちたなと思ってしまいます。

毎週毎週、もっと濃密でワクワクする話にまとめられるはずなのに、切り取り方とその見せ方が悪いせいで、ラスト2ページしか味のしない描き方となってしまっている(しかもそれが常態化している)のが残念でなりません。

今話は、「前振り」部分と「味のするラスト2ページ」がどちらもあったのでよいと思えましたが、この「前振り」は前話で描いておくべきものであり、それをしていれば(今話はもう一歩進んだ前振りができたわけなので)、全てのシーンがより濃密でワクワクする1話になっただろうと思います。

さて、最後の壁画については、これまでにないワンピースらしからぬ締め方で不気味さもあって、情報量も多く内容も興味深かったです。こういう詩的かつ謎めいた文章や画の作り方は相変わらず上手いしセンスも抜群ですね。

壁画の内容については、考察者含め、たくさんの人たちが「解読」や「考察」をすると思うので、私は「読解」するにとどめようと思っていますが、およそワンピースの世界設定(と今後の収束の方向性)が示されていると思うので、この絵自体は非常に興味深いものでした。

といっても、私としては(ニカの後付けのない)当初の構想通りの世界設定のまま描いて欲しかったという思いは変わらないため、この先の興味としては、

  • 「前半の海」で描いてきたことと「新世界編」から後付けしまくってきた要素をどのように集約していくのか
  • 果たしてそれは、最低限の整合性を保ちながら達成できるものなのか
  • 後付けした要素によって物語が厚みを増し、面白くなったと言えるのか(それとも後付け要素など必要なく、当初の構想のままの方が面白かったはずだと感じるのか)

となっています。

完結すれば、どの要素が後付け要素で、どの部分が当初構想していた「筋」であり「幹」なのかはある程度読み取れるはずなので、完結後に(私が読みたかったはワンピースの)原型を予想してみたいなと思っています。

いずれにせよ、今回は久々に次回が楽しみに思える1話でした。

ちなみに次週も休載ではなく、久々の4週連続掲載ということで、このまま休載を減らして、「原作」も「アニメ」も「映画」も「実写」も全部本気でやります、というジャンフェスでのコメントは本当だったのだと思わせていただきたいですね。

取り急ぎコメント欄のために公開し、以下、随時追記していきます。

以下、追記です。最終チェックできていないため、ミスや確認不足のポイントがあるかもしれない点ご了承ください。(修正点があった場合、動画化の際に対応します)

また、この記事は、1138話を読んだ直後に抱いた感想となります。(すでに1139話が掲載されていますが、それらの内容は加味していません)

1138話の感想

「前振り」描写の回収について①

先に、前話で触れた「前振り」描写の件を説明しておきます。

前話では、大きく「ルフィサイド」と「ロキサイド」の2つが描かれ、前者は「巨人が倒れてんぞーー!!!」とルフィが叫んだところで場面転換となり、

出典:ONE PIECE 1137話/尾田栄一郎 集英社

後者はシャムロックが「どいつもこいつも使えん奴らだ」と(誰のことを指してるのかよくわからないセリフで)痺れを切らしてその姿を現した後、「大昔この“新世界”を制圧した凶暴な『エルバフの戦士達』は….必ずや我々『世界政府』の指揮下に置かせて貰う!!!」と宣言したところで終了しました。

出典:ONE PIECE 1137話/尾田栄一郎 集英社

まずルフィサイドの「巨人が倒れてる」というセリフについて、読者は誰が倒れているのか(おそらく門番の2人だろう)と分かってるわけですから、「巨人が倒れてる事にルフィが気づく」(誰が倒れてるかは明かさない)という描写では、新しい情報が何もなく、話が前に進んだことになりません。

ここで場面転換しても読者は次の展開をワクワクして想像することができず、肩透かし感と読み応えのなさを覚えるだけで終わってしまう。

百歩譲って、このあと門番以外の人間が倒れてることが明かされる場合かつ、そのミスリードに展開上意味があるのであればまだ理解できますが、(それでも誰が倒れてるのかまでは明かした上で場面転換すべきだと思いますし)、結果は案の定門番が倒れていたオチだったわけですから、前話の場面転換は全く「引き」や「前振り」として意味をなしていなかったことがわかります。

どう考えても区切るタイミングを間違えている。

例えば、1137話の時点で、倒れてる巨人を見つけたルフィが(ただ事ではないと察して)駆け寄り、「どうしたんだ!! 何かあったのか!?」と確認したところ「赤髪にやられた…」のように言われて、「!!?」と衝撃を受けたルフィの表情を描いてから場面転換すれば、中盤の見せ場シーンにもなって読み応えが増す上、次週への「引き」としてもより盛り上がる「前振り」となったでしょう。

なぜなら、ここまで描けば「次週、“赤髪”と聞いたルフィはどんなリアクションをするのか?」とか「シャンクス似の人物は一体何者なのか、次週明かされるかも…!!」といった想像が広がるため、その先の展開が描かれるのを楽しみにできるからです。

「巨人が倒れてる事にルフィが気づく」描写だけで終えてしまうと、次週に描かれるのは「それが門番2人だと明かされる(ルフィ達が門番2人のもとへ駆け寄る)」事までが「通常想像しうる事」であり、それは読者が既に知ってる情報なわけですから、このタイミングで場面転換されても、次週(その後の展開)を楽しみにする材料にはなりません。

そこからどんな会話がなされ、どんな展開が描かれるのか、そもそも門番達は生きてるのかなどは、全て作者の裁量次第でしかないため、予想のしようがないからです。

要は、次回の内容をワクワク予想できるだけの情報を与えずに、既に知ってる情報までで区切っているため、新情報がないという意味で描いた意味がなく、次週を楽しみにする材料もないため「引き」としても成立していない、ということです。

実際、私は門番を見つけた後は「何者かがロキを探して冥界に向かった 万が一ヤツを解放されたらこの国は終わってしまう」のようなセリフを言われて、ルフィ達が何らかの行動に移そうとする様子が描かれるのではと想像していました。

少なくとも、その侵入者が「“赤髪”だった」とルフィに伝えられる展開になるとは思ってなかった。

なぜなら、この門番達の前で、侵入者2人はどちらも顔を隠しており、門番達がその顔を確認した描写など一切なかったからです。

フードをしていた上、👇🏻この身長差で見下ろしていたわけですから、顔が見えるはずがなく、会話や攻撃をしたのは軍子だけだったわけですから、この描き方では「(少なくとも)シャムの顔は見ていない」「顔を見ることなくやられた」と受け取るのが自然でしょう。

出典:ONE PIECE 1135話/尾田栄一郎 集英社

また、この後のロキとのシーンで、軍子はシャムが攻撃しようとした際に「団長こんな奴に…」と言ってるため、この門番2人相手にシャムがフードを外して顔を見せて攻撃をしたことも考えられません。

そのため、👇🏻おそらく軍子の攻撃によって倒された後(もう1人の門番も倒されて)視点が下がったことで、2人ともシャムの顔が見えたということなのだろうと思います。

出典:ONE PIECE 1135話/尾田栄一郎 集英社

👇🏻つまりこのアングルですね。

出典:ONE PIECE 384話/尾田栄一郎 集英社

こうしてシャムの顔を確認するに至ったという事なのでしょう。

いや、端折りすぎだって…

せめてシャムの顔が見えるアングルになった後、シャムの方に顔を向ける描写や、その顔を見て「!!?」とか「お…お前…!!」のように衝撃を受ける表情を入れておくべきでしょう。

コマが足らずその描写を入れられなかったのであれば、今話で「あれは絶対に“赤髪”だ!! 奴らに倒された後 確かにこの目で見た…あいつの顔を見間違うはずがねェ…!!」のように(どうやって顔を確認したのかまで分かるセリフを)言わせればいい。

それさえせずに、👇🏻この描写で場面転換しておいて、

出典:ONE PIECE 1135話/尾田栄一郎 集英社

実はシャムの顔を見ていましたって、展開のさせ方が雑すぎるとしか言えません。

何より、わざわざフードを被って顔を隠しているということは、本人達にも(作者にも)「顔を見られたくない」「まだバレたくない」という意図があるはずなのに、対峙した相手全員にその場で顔バレしてましたってオチにするのは意味わからんでしょう。

何のためにフードかぶってんだこいつら笑

結果、今話で「赤髪だった」とルフィに伝える(あっさりルフィに伝わる)予想外の展開だったわけですが、

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

この意外性はポジティブなものではなく、「まさかそんな雑で強引な話の進め方をするとは思わなかった」という意味でのネガティブな効果にしかなっていません。

故に、(このタイミングで“赤髪”だったとあっさり明かすのであれば尚更)ルフィが倒れてる巨人を見つけて駆けつけたところ「“赤髪”にやられた」と言われるシーンまで描いた方が、ずっと次週が気になる「引き」になるし、「前振り」として有効に機能しただろうと思うわけです。

その上で、今話では

「シャンクスがそんなことするはずねェ!! お前らの見間違いだ!!」

「しかしあれは絶対に赤髪だ 奴らに攻撃されて倒れた時 確かにこの目で見た…見間違うはずがねェ…!!(兄弟の可能性もあるが…)」

のような会話をさせて、シャンクスの家族の話からロジャー海賊団の話に続けて、「編笠の男」の登場につなげればいい。

もっと言えば、仮に前話で門番2人を見つけて「“赤髪”にやられた」と言わせるところまで描いていたら、今話では「編笠の男」がルフィ達の前に(シルエットなり後ろ姿なりで)登場するシーンまで描けたかもしれません。

そこで口にさせるセリフによっては、ただの豆粒描写で近づく姿を描く👇🏻このような「前振り」よりも、ずっと盛り上がる「引き」となるでしょうし、1話の濃度が高まってさらに読み応えが増しただろうと思います。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

実際、「前半の海」の頃のワンピースは、1話の濃度がそれくらい高く、毎話毎話今の比ではないくらい見どころと読み応えと情報量がありました。だからこそ毎週ワクワクしながら読むことができたのです。

今はその場で描けばいい・明かせばいいネタをいちいち出し惜しみして先延ばしにするせいで、大半の描写が中身カラッポで、描く意味のないものばかりとなり、1話の見どころがラストページしかなくなっています。

そうして読み応えが失われている一方、種明かしのタイミングが雑すぎて肩透かし感を覚えるばかりなので、せっかくのネタを殺してるようにしか見えないんですよね。

描くべきことを描くべきタイミングで、出し惜しみせずに描いていけば、1話の濃密さや読み応えは絶対に増すのに、なんでこんなに「つまらなくする」描き方ばかりしてしまうのか、疑問でなりません。まぁ、全ては「考察勢へのエサ撒き」スタイルになってしまったことが原因なんですけどね。。

「前振り」描写の回収について

さてもう一つ、前回シャムロックは、ロキを「神の騎士団」に入隊させるというミッションにおいて、軍子に任せてても埒が明かない(目的を達成できない)と痺れを切らしてその姿を現したわけですから、その後は「ではシャムはどうやってロキに言うことを聞かせるつもりなのか」まで描かなければ「前振り」にならないという話をしました。

「エルバフの戦士達を世界政府の指揮下に置かせて貰う」という宣言など、そのセリフだけで完結してしまうため、「前振り」として意味を持たず、次回への「引き」にならないからです。

実際、今話でロキはそのセリフを完全スルーしており、前話の「引き」は何の意味もなしていない描き方となっています。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

せめてここで「エルバフを世界政府の支配下に置くだと? 何を今更…この国はもうバカな国王のせいで平和ボケしちまったよ」とか「フザけんじゃねェ!! 今更そんな勝手が通ると思うな!! エルバフの戦士達をナメんじゃねェぞ」のようなセリフで、ロキの立場や考えを明かす方向性にもっていくのならまだ意味がありましたが、完全スルーですからね。

今話の冒頭から、シャムと軍子はロキの元を去ろうとしているため、前話の描写とつなげると「どいつもこいつも使えん奴らだ…もっとスマートにいきたかったが….大昔この“新世界”を制圧した凶暴な『エルバフの戦士達』は….必ずや我々『世界政府』の指揮下に置かせて貰う!!!」とだけ言い残して立ち去ろうとした、ということになります。

意味わからんでしょう。

「どいつもこいつも使えん奴らだ」と痺れを切らしてその姿を現したわけですから、その後に続くセリフは「どうやって言うことを聞かせるつもりなのか」であるべきで、独り言の決意表明など全く言わせる必要がありません。

たとえば「もっとスマートにいきたかったが…仕方ねェ この国の子供達に犠牲になって貰おう!!」のように言わせれば、シャムが子供達を人質に取ることで言うことを聞かせようとしていることがわかる上、その非道さや残虐さを感じられますし、それに対するロキのリアクションがどう描かれるのかや、実際に子供達に手を出される展開を想像できるため、次週が楽しみな「引き」になります。

「ロキにこれ以上拷問しても無意味だから、子供達を人質に取るために村へ向かう(つもりである)」という終わり方になるため、今話でロキのもとを去ろうとする描写とのつながりも、よりわかりやすくなるでしょう。

もしくは、シャムが顔を現した後に、ロキに「てめェ…赤髪…!?」のようなリアクションをさせて「引き」にしたり、もう一歩進めて、シャムに「その海賊は生き別れた私の双子の弟だ…」まで言わせたりすれば、よりインパクトのある「引き」になったかもしれません。

これだけ「引き」にするネタがあるというのに、なぜ訳のわからん今更感満載のクソダサ宣言を「引き」にして、翌週にはしっかりスルーされて一瞬で無意味化し、本来「引き」にできたはずの謎は、唐突かつ雑に明かすような展開にしてしまうのか。

「大昔この“新世界”を制圧した凶暴な『エルバフの戦士達』は….必ずや我々『世界政府』の指揮下に置かせて貰う!!!」なんて宣言されても、痺れを切らして前に出てきた流れやセリフと噛み合っていないため、「んなこたぁ聞いてねェんだよアホめ」としか思えないんですよね。

もちろんこうしたセリフを言わせてはいけないわけではありませんし、こうしたセリフが「引き」に使われたことはこれまで何度もあります。

しかし、そのセリフが話の流れに合っていない上、言ってることも今更感しかなく的外れでクソダサく、もっと「引き」にすべきポイントがたくさんあるにも関わらずそれを選んでしまうと、ただ「引き」が弱くなるだけで、なんの旨みもないんですから、あえてこのセリフを選ぶ理由がなぃですよね。。

マジでなんのために言わせたんだこのセリフ。。

前話の時点で、次の話の展開につながり、尚且つ読者の興味を引くような「前振り」を入れておけば、前話の内容も濃くなり、次週への期待も高まるため、もっと味のする1話となり、面白みが増したはずなのです。

そして、1137話でそこまで話を進めておけば、今話はもう一歩話を前に進めた「前振り」を描くことができるため、1139話の展開がより楽しみになる1話になったはずです。

具体的には、シャム達が「陽界」に着いて子供達を見つけるシーンや、ターゲットを(たとえばコロンに)定めるシーン、あるいはそこまで描かずとも、「神の騎士団」をもう一人呼ぶにあたり、名前とシルエットの公開まで持っていくこともできたかもしれません。

これにラスト2ページの壁画が加われば、その内容の濃さと怒涛の展開に(シートベルトを締めなければならない)最終章感をちゃんと感じられるのではないでしょうか。

まとめると、今話に関してはどのシーンも次週への「前振り」まで描かれていたためよかったのですが、その「前振り」は本来前話に入れられたもの(入れるべきだったもの)であり、そうしていれば今話の前振りはもう半歩か一歩前に進められるか、より描写の濃い「前振り」にできたため、今話の読み応えや面白さはもっと増しただろう、ということです。

今話はどのシーンにも「前振り」があった分よかったと言えますが、どれも薄味の前振りのため「読み応え」には寄与しておらず、結果、ラスト2ページだけ味のする1話でしかないのがもったいないと思ってしまいますね。

そのせいで、「普通に楽しめた」とは言いつつも、ラスト2ページ以外はいつも通りほぼ酷評の感想となっております…笑

扉絵の不毛さ

さて、ここからは1138話の内容について指摘していきます。

まずは扉絵から。前回、扉絵の構図の酷さを指摘しましたが、今話を見て、尚更その酷さ(描く価値のなさ)が明確となりました。

1136話の時点で、その外観からフーズ・フーのアジトであることは誰の目にも明らかだったのに、

出典:ONE PIECE 1136話/尾田栄一郎 集英社

中を覗く様子(その視線の先は描かず、誰のアジトかを明かさずに無意味なモブを3体描くだけ)という何の意味もなさない扉絵を一週挟んで、

出典:ONE PIECE 1137話/尾田栄一郎 集英社

今話でそれが「フーズ・フーのアジトだった」と明かされました。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

1137話の扉絵など完全に不要で、「ヤマトとお玉が中を覗いたらフーズ・フーがいた」絵を描けば、一週で済んだ話です。

わざわざ2週に分けた意味が何一つありません。

たとえばこういう構図です。

出典:ONE PIECE 445話/尾田栄一郎 集英社

仮にフーズ・フーの姿を明かすのを今話にしたい場合でも、1137話の構図は👆🏻このような視点にして、ヤマトとお玉が窓を開けようとしている(中は見えない)絵にすべきでしょう。

そうすれば、今話のフーズ・フーの正面絵も、ヤマト達視点から(窓を開けて覗いたことで)見えた様子となり、没入感が高まります。

「ヤマトの金稲荷代参を(カメラで)追っている」というテイなのに、(覗き見しようとしてる)建物の中に先にカメラが設置されていて、そこからヤマトを映すアングルで描かれると、急に作り手側の視点で見る事を強いられるため一気に冷めるんですよね。。

作画を楽にしたいのでしょうけど、見飽きた引き絵の固定カメラ作画ばかりだと、画が単調すぎて全然記憶に残りません。今回の扉絵連載は特に酷い。

ロキはなぜシャムロックの顔がわかった?

冒頭のシーンでまず気になったのはこの点です。

ロキは目隠しをされている(ないしもともと目が見えない設定なのか包帯を巻いている)ため、シャムがシャンクスに似ていることに気づいていない状況かと思っていたのですが、普通に気づいていた展開となりました。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

しかし、その理由が説明されていないため、「なぜわかるのか(なぜ見えているのか)」「いつ見たのか(見えてたにしては気づくの遅くね?)」というツッコミが生じてしまいます。

まず、「なぜ見えるのか」については「見聞色」で見えてるんだろう(藤虎は気配だけで顔までは分からない描写だったから、藤虎以上の見聞色なのだろう)と解釈してる人もいましたが、これはただの妄想でしかなく、何のフォローにもなりません。

なぜなら「見聞色」で見ているとわかる描写など一つもないからです。

まぁそれ以外に考えようがないため、実際はその線が濃厚ではあるのですが、仮に「見聞色」で見ていて、なおかつ海軍大将以上の精度じゃないと見れないのだとしたら、目隠しされてるのにシャムの外見が見えていることに、軍子やシャムは驚く(ないし意外な)表情をさせなければなりません。

たとえば、軍子に「貴様…見えているのか…?」のようなセリフを言わせて、「見えるはずないのに見えている違和感」に触れさせることで、初めて「見えてる事に何か意外な理由付けがある」可能性」が出てきて、作者が「その意図で描いている」つもりであることが明確となります。

これをスルーしてしまうと、「見えるのは当然でありわざわざ触れることではなく、それを軍子もシャムも承知している」描写になってしまうため、読者はその理由を読み取る材料が一切ありません。ただ作者が「ロキには見えていない」という設定を忘れてしまっただけの可能性さえあります。

ロキが「見聞色」を使った様子も、シャム達が驚く様子もないのに、「目隠しされてるから見えないはずなのに見えているのは『見聞色』を使ったからだ」と解釈するのは妄想でしかなく、そこから「藤虎以上の『見聞色』であることを示している」とまで解釈するのはこじつけでしかありません。

その意図を持って描いたのであれば、その意図を示さなければ読者には伝わりませんし、その意図があるのに、その意図があるとわからないように描く意味など一つもありません。

仮に現代文の試験で「ロキはなぜ目隠しをしているのにシャムの顔がわかったのか?(一番正しい答えを選べ)」という問題が出て、選択肢に「見聞色で見た」があったとしたら、確実に不正解となるでしょう。なぜなら「作中にそうだと読み取れる描写はない」からです。

では何が正解になるかと言えば、「描かれていないからわからない」です。

強いて言えば、シャムの👇🏻この表情が「なぜ目隠ししているのに見えている…」と訝しがる意図での沈黙と解釈することもできるのですが、

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

その後軍子に「貴様が知る必要はない」と言わせてしまっているため、少なくとも軍子はそこに疑問を持っていないことになりますし、シャムもその疑問を口にせずに心に留める理由がない上、その点に触れることなく普通にすぐ正体を明かしてしまっているため、結果として、2人とも「見えるはずがないのに見えていることに疑問を持っていない」シーンとなってしまっています。

仮にこの先、「見聞色」で顔まで見えていたこと(そんなことが可能であること)が説明されたとしても、このシーンが「見聞色によって顔がわかった」前提で描かれていなければ(そう読み取れる描写がなければ)、それは後付けにしか見えず、説得力を失ってしまうわけですから、その意図で描いているのであれば、この時点でそうだとわかるように描いておくべきなのです。

今の描き方の場合、このまま触れずにスルーして(読者の妄想解釈に任せる)こともできるし、ロキに特別な能力を付与して(見聞色以外の理由で)見えたことにすることもできます。

作者が「意図」を示していないため、作者の裁量次第でいくらでも理由を後付けすることができてしまうわけですね。

そんな保険をかけてまで後回しにする設定か? と思ってしまいます。

また、「いつ顔を見たのか(いつからわかっていたのか)」については、普通は「シャムがフードを取った後」だと読むのが自然ですが、この後「門番達はフードを被ったままのシャムの顔を見ていた」という事実が加わるせいで、じゃあ(外見が見えているロキは)最初に対峙した時点でわかっていたのでは?(にしては触れるの遅すぎじゃね?)というツッコミが生じてしまいます。

「フードをしたままでも“赤髪”の顔だとわかる」上、「ロキは普通に外見が見えている」という前提なのに、最初に対峙した時点で見えてないのはおかしい。

要は、ロキサイドは「フードを外した後にその顔を見た」演出にしておきながら、門番サイドは「フードを被ったままでも顔が見えていた」結果となっており、門番もロキも「なぜ顔が見えたのか」の説明はない、という描き方になっているため、両者が噛み合わないおかしな描写になっているわけです。

おそらく門番達は(倒れて目線が下がったことで)フードを被ったままのシャムの顔を見ることができた一方、ロキは(座っていて既に目線は低い状態で真正面から対峙しているにも関わらず)フードを被ってたから顔までは見えておらず、フードを外した後にようやく顔がわかった、ということなのでしょう。

さすがに描き方が雑すぎるし、御都合主義がすぎませんか。

フードを取るまでは顔がはっきり見えない(正体を隠す)という演出をするのであれば、フードを取っていない状態で対峙した相手はその顔を見ていないという展開にすべきですし、フードを取っていない状態でも顔バレしていたことにするのなら、ロキのシーンもその前提で描かなければ描写が噛み合いません。

ちゃんと展開を決めていたら、こんな中途半端な描き方になるはずがないんですけどね…

もしこのような齟齬を生む展開にするのなら、そこの筋が通るような説明が必要なのに、実際は門番達が(フードをしたままの)シャムの顔を見れた理由も、ロキが同じ条件下で顔を見れなかった(フードを外した後にようやく見れた)理由も、そもそも目隠ししているのに顔がわかる理由も、何一つ説明されておらず、全て読者の妄想解釈に任せる描き方となっています。

こういう小さな違和感や謎に答えを示さずに先に進めてしまうため、雑でスッキリしない読み心地になってしまうんですよね。

ロキのセリフ、不自然だしダサい①

ロキの質問に対して、軍子から「慎め…貴様が知る必要はない…」と返されたことに対し、「確かに…」と納得してしまう「世界を終わらせる“太陽の神”」さん。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

どんだけ物分かりいいんだお前…

その後の「だが…大海賊に天竜人…!! 世界の対極に…同じ顔があるのはさすがに不思議に思うだろ…」という言い分はその通りだと思うのですが、先に物分かりのよさを見せてしまってるせいで、続く言葉がただの駄々にしかなってないんですよね。

しかも、シャムはあっさりその関係を明かしてしまうシマツです。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

何なんだこいつら…

あっさり双子の弟だと明かす肩透かし感

私としては、シャンクスの双子の兄弟であることを明かすのは、シャム側ではなくシャンクス側のシーンで描くか、シャム側だとしてもルフィと対峙した際に明かされるものと思っており(その方が面白いだろうと思っていたため)今話であっさり明かされたことが意外でした。

テンポのよさという意味ではポジティブに捉えられますが、これを明かすのは割と重要シーンだと思っていたため、あっさり明かされたことで肩透かし感の方がすごく、もっと見せ方考えてもよかったのではと思ってしまいます。

先に触れた通り、シャムは「顔を見せていない」というテイで描かれてきたのに、門番にもロキにもシャンクスと同じ顔だとバレていた、という描き方で明かすのは意味がわからない。

どうせ何週にも渡ってフードで顔を隠す描写を挟むのなら、ロキの前でフードを取る展開ではなく(そこでは隠し続けた上で)、ルフィと対峙した際に顔を明かす展開の方が盛り上がったのではと思うんですよね。

というのも、シャムがロキの前で顔を出した意味など、全くない描写となってしまっているからです。

その顔を見せたことで言葉の力や説得力が増したわけでも、ロキの気が変わったわけでも、能力を使ったことでロキのYESを引き出せたわけでもありません。

ただ、「すでに拘束されて身動きが取れなかった勧誘相手に、(軍子が与えた拷問に加えて)死ぬかもしれない致命傷を与えてその場を去っただけ」です笑

マジでこいつの行動に何の意味があったんでしょうか…

顔を出した意味もなければ、能力を使った意味も、最後に攻撃を下した意味もありません。

「ロキが生意気にも脅しをかけてきたから制裁を加えた」ってことなのかもしれませんが、勧誘相手に致命傷を与えるのは無能でしかありませんし、そんな脅しに食いつく時点で小物にしか見えません。圧倒的強者であれば、ロキの脅しなど意に返さずスルーするところでしょう。

普通にこのままだと埒があかないからと、(顔を隠したまま)「軍子 村へ行くぞ 戦士の子供達を抑える」と言ってその場を離れ、村の騒ぎを知って戻ってきたルフィが、村を荒らす人物の顔を見て驚愕する、的な展開の方がずっとワクワクしませんか。

既にシャンクスの兄弟(かもしれない)と分かった上でルフィとシャムが対峙するシーンを描かれても、リアクションがギャグ寄りになる未来しか見えず、面白くなると思えないんですよね…

果たしてどのように処理されるのか、期待して待ちましょう。

ロキのセリフ、不自然だしダサい②

このシーンのロキのセリフも酷い。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

「覚えてろてめェら…この鎖が外れた時にゃあ…!! わかるよな!?」→わからねェよ笑

「おれはダチの運命を見届け…!! 背負ったんだ…!!!💢」→知るかよ笑 何をだよ笑

お前はダチを殺された怒りを「食らって」世界を滅ぼすんじゃなかったのか?

何かを「背負ってる」なんて知らんかったぞ?

何を背負ったのかはっきり言えよ、何のためにそこ濁してんだよ。

すでに「世界を滅ぼしてやる!!!」と「堂々宣言!!!」してるのに、今更そこを濁してなんの意味があんだよ。

「💢」によってキレてることを伝えるだけで核心部分を言葉にしないため、何も言っていないに等しいガキの駄々のようなセリフになっています。

どんだけ回りくどい脅し方してんだか…

そもそも「戦士は“死に様”ジタバタするな!!」とダチの死を冷静に受け入れた上で、内に秘めた「怒り」を「食らう」という描き方がなされていたのに、今更「💢」付けてキレ出すなよダセェな…

冷静さを失って癇癪起こした小物にしか見えないんだよ。

なんでこんなダサい描写ばかり追加してしまうのか理解に苦しみます。

シャムの戦闘描写のわかりづらさ

これ、初見時はマジで何をやってるのか全然わかりませんでした。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

要は「シャムの剣からケルベロスを出し、そいつらの口から剣が出てきて、首輪を回転させた勢いで首だけ分離して飛んでいき、ロキの腹部に刺さった」ということなんでしょうが、構図、コマ割り、セリフ、全てがわかりづらい上、能力の理屈や原理も意味不明で、「何でもアリ」としか言いようのない描写です。

まず、シャムの剣からケルベロスが出てきた位置と向きについて。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

👆🏻これは、シャム達がロキから離れようとしたところで振り返って出しているため、この位置&向きになる(犬共がロキの方ではなく画面左を向いている)のはわかるのですが、その後にこの犬共がロキの方を向く描写がなく、延々同じアングルの寄り絵を描いてしまっているため、

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

👆🏻こちらの3コマ目の「ギロリ…!!」が見当違いの方を向きながら睨みつけてるようにしか見えないんですよね。

つまり👇🏻この方向を向いたまま睨みつけているようにしか見えず、その目線の先にロキはおらんぞ…笑 と思ってしまうわけです。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

普通、👆🏻このように登場シーンを描いたら、その後ロキの方を向いて睨みつける描写を入れるべきなのですが、その構図を描くのが面倒だったのか、寄り絵に「ギロリ」とつけて、(さらに寄り絵の)ロキに「あ!?」と言わせることで、「ロキの方を向いて睨みつけた」ことを表しているわけです。

つまり絵ではなく言葉で説明しているだけなわけですね。

また、首輪がぐるんぐるん回り出した後に睨みつけているのですが、

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

そのまま攻撃描写に入らず、なぜか急に軍子の描写が差し込まれるため、尚更何をやってるのかわかりづらくなっています。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

まずなぜこのタイミングで「気配を消すのだ」と言い出したのかが全く理解できません。

能力を使って攻撃に入ろうとしている最中に「気配を消せ」というのは一体どういう要望なのでしょうか。なぜこのタイミングで気配を消せと言い出すのか、そもそもそんなことは可能なのかなど何もわからない。

攻撃準備に入ってる状況で気配を消せと言われたら、(気配でバレてしまうから)「その攻撃をやめろ」と言ってるようにさえ聞こえてしまいます。

が、シャムは言われた後に気配を消す描写もなく普通に攻撃しているため、軍子のセリフは何の意味もなしてないんですよね。これでは「気配を消しながら攻撃しろ」ってことなのか「気配でバレるからその攻撃はやめろ」ってことなのか、どちらの意図で言ってるのかまるで読み取れません。

普通、これってシャムが攻撃を終えて、軍子の乗り物に乗った後に言わせるセリフではないでしょうか。今から「陽界」に向かうから(接近がバレないように)気配を消してくれという意味なのであれば、尚更そうすべきです。

どうしてもこのタイミングで言わせたいなら、「その攻撃を終えたら(移動するから)気配を消してくれ」とか「そんな奴の相手してないで気配を消してくれ(上の巨人共にバレてしまう)」のように言わせるべきでしょう。

まぁ、そもそも魔法陣であんなに堂々と侵入してきて、門番も能力で倒しておいて、今更「気配」を気にし出すのも意味がわからず、何言ってんだとしか思えないのですが、攻撃体制に入った後(攻撃する前)に「気配を消すのだ」とだけ言い出すのはもっと意味がわかりません。

おそらく軍子は、シャムがロキに攻撃しようとしてることなど(どうでもいいこととして)スルーしていて、「移動するから(接近に気づかれないように)気配を消すのだ」と伝え、シャムは(もう攻撃体制入っちゃったから)この攻撃だけやっちゃうね、ってことで首の発射だけ済ませてすぐに戻したって感じですかね…

つまり、今から移動しようとしてたのに急にタバコを吸い出した親父に対して、娘が「もう行くんだからタバコ消して」と注意し、親父は一吸いだけして消したって感じでしょうか。

何じゃそのシーン笑

描く意味あります?

軍子のセリフが何の意味もなしておらず、ただただわかりづらさと不自然さを増すだけの雑音描写となっています。

で、その後が👇🏻こちらの描写なのですが、初見時は頭が分離して飛んでいってるものだと全く読み取れませんでした。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

なぜなら、空中に描かれてる豆粒がまるで犬の頭に見えない上、飛んでいる方向と角度がどう見てもおかしいからです。

さらにいうと、次のコマでは👇🏻このように(おそらく)胴体だけを剣に戻す様子が描かれるのですが、

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

飛んでいる顔面は首の付け根から正面にそのまま真っ直ぐ飛んでおり、とても先ほどのコマで描かれた角度のついた軌道やスピード感には見えませんし、胴体から離れた距離も全然違います。

さっきは勢いよく空の彼方に飛んでいったのに、なぜ次のコマではこんな胴体の近くをノロノロとプロペラ回して飛んでいるような描写になるのか。

で、そのまま空を飛んで旋回して、ロキの方へ向かって行くのですが、

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

そもそもロキは目の前にいたのに、何のために空を飛んで遠回りしてんだとか、なんで胴体は刀に戻した後なのに首の軌道をコントロールできるのかなど、ツッコミどころしかない攻撃となっています。

揚げ足取りだと言ってしまえばそうなのですが、何でもアリ過ぎる上、そもそもこの攻撃方法を選ぶ理由がないため、ただただ頭の悪い人間の攻撃にしか見えず、シャムの格や強者感を損ねる描写にしかなっていません。

犬の口から剣を出した後は、首を外さなくてもそのままロキに飛びかかればいい話だし、首を飛ばすにしてもロキに向けて直接発射すればいいだけで、空を旋回してから命中させる必要など全くありません。

首輪を回すことで推進力を生んでいるのであれば、どう考えても胴体から離脱する瞬間が一番勢いがあってスピードも威力も大きいと思うんですよね。。

空中で旋回して(一旦勢いを殺して)から再度首輪の回転だけで推進力を得るって、絶対大したスピード出ないでしょう。

一体何のために一回旋回させたのか全く理解できません。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

要はこれ、作者の作画の都合ないし意図優先で描かれた攻撃でしかなく、シャムがこの攻撃を選択する意味を与えられていないんですよね。だから意味のわからない攻撃描写になっているのです。

ロキが刺されるシーンの絵は、顔が黒塗りされてることでグロさが増していてよかったですが、それまでの言動や攻撃描写の意味がわからなすぎて、よくこんな意味不明な描写ができるなと思ってしまいました。

  • なぜ剣から生まれた犬の口から(合計3本も)剣が出てくるのか。
  • なぜ口から剣を出す意味があるのか。(犬に噛みつかせればよくね?)
  • 犬の口から出てきた剣とシャムの剣の違いは何か。(犬の剣はシャムの剣とは別物なの?)
  • なぜ犬の首とシャムの剣が分離してるのに、口の中の剣は残るのか。(口から出てきた剣はどういう理屈でそこに存在してる?)
  • なぜ首を分離して発射する必要があるのか。(剣から生み出した犬ゆえ「胴体」は剣につながっているからその場を離れられず、首を分離しないと飛びつくことができないってコト!?)
  • なぜ分離した後に追跡ミサイルになるのか。(シャムと犬、どっちの意思とコントロールなのか)

など、何一つわかりません。

とにかく何でもアリの攻撃でしかない上、その攻撃をする意味さえないため、何やってんだこいつとしか思えない能力の使い方をしています。

シャンクスの兄のくせにダッセェ能力者だよ全く。

ロキに致命傷を与える(トドメを刺す)謎

そもそもこいつらは、ロキを「神の騎士団」に勧誘しに来たというのに、死ぬかもしれない攻撃をしてその場を離れるってどういうつもりなんでしょうね…

「生きていられたらいつでも殺しに来い その時は私が相手になってやる」という言い方からして、死ぬかもしれないと思っているし、最悪死んでも仕方ないと思っているとしか思えないのですが、もうロキのことは諦めて(興味を失って)成り行きに任せる判断をしたってことなんでしょうか。

前回からのつながりでいうと、「もっとスマートにいきたかったが」と言っていたため、そのまま「(余計な殺生や非道な行為はできればしたくなかったが)このままロキを拷問してても埒が明かないから戦士の子供達を抑える」という展開に持っていけばいいのに、その前にロキにトドメを刺すって意味わからんでしょう。

すでに拘束されていて身動きが取れず、軍子の拷問によって散々ダメージを与えた後だというのに、何のために致命傷になり得る攻撃を残す必要があるのか。。

「言うことを聞かないから(勧誘は諦めて)殺していく」わけでも、「言うことを聞かせるために(拷問はやめて)別の手段を取る」わけでもなく、ただ「死ぬかもしれない攻撃をしてから放置して(目を離してる間に出血多量で死ぬ可能性を作ってから)別の手段を取る」って意味不明すぎます。

「どうせ死ぬことはないと思っているから、最大限痛めつけて素直に言うことを聞かなかったことを後悔させておく」とか、「最悪ロキが勧誘を飲まなくても、他の連中を制圧してエルバフを指揮下に置ければ問題ない」と考えているということでしょうか。

セリフや行動が何もかも噛み合っていないため、その言動に理解も共感も感情移入もできず、「何やってんだこいつ…」としか思えないんですよね。

だからなんかカッコつけたことを言ってる割に、全然場が締まらない。

「どいつもこいつも使えん奴らだ…」と言って出てきておいて、結果やってること軍子と変わらないですからね。

やってること頭悪すぎるし、中途半端すぎるでしょう。

ちなみに、シャムが攻撃に入ろうとしたところ、軍子が「団長こんな奴に…」と口を挟むのですが、じゃあお前がなんとかしろや、お前が「使えねェ」奴だったからシャムが動くハメになったんだろうが、としか思えませんでした。

マジでこいつは「どいつもこいつも使えねェ」の中に自分が入ってるとは夢にも思っていないんでしょうね笑

いちいちリアクションするロキも鬱陶しい

シャムがケルベロスを出したら「はァ!!? 何だそいつァ!!! ハァ」と息を切らしながら驚き、

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

その犬共の口から剣が出てきたら「うお!! 気味悪ィ!! どうなってんだコイツら!!」と中身のないうっすいリアクションをかます。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

その犬に睨まれたら、「あ!?」とイキり返してるくせに、内心は「ゾク」とビビり散らかしてるシマツで、

その後も、「冗談じゃねェぞ…」

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

「まさか…!!! あんなもん刺さったらさすがに!!!」

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

「くそォ!! 天竜人ォ!!!」

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

と、ひたすら説明的なリアクションを叫び続けます。

こんなに相手の一挙手一投足にいちいち言葉を挟んで、こまめにリアクションしてたら強者感が台無しでしょう。

やられる側が1コマごとに細かく自分の状況や内心を説明してんじゃねェよみっともねェ…

戦士は“死に様”ジタバタしちゃいけないんじゃなかったのかよ…笑

お前が一番ジタバタしてんじゃねェか。

ほんとロキが強者に見えたのは初登場時のワンシーンだけで、その後は予想通り、あっという間に(セリフのダサさによって)評価を地に落としてしまいました。

「気配を消す」とは

「神の騎士団」が魔法陣でワープしてきた時から、なんでルフィ達は「見聞色」の覇気でその異常事態を察知できないのか(魚人島でのカリブーや、エルバフに着いてすぐのロキの気配は察知できたのに、「神の騎士団」の侵入に気づかないのはおかしくないか)と思っていたのですが、「気配を消す」という設定が雑に追加されました。

おそらく、気配を消して侵入したから気づかれていない、ということなのでしょう笑

雑すぎるて…

こういうところからも、「見聞色」なんて後付けはいらんかったとしか思えないんですよね。どうせこうやって扱いきれなくなって、ツッコミどころを増やすだけの結果になるのは目に見えていたわけですから。

都合のいい時だけ「見聞色」を使って気づかせる描写を入れ、都合の悪い時は「見聞色」など存在しないものとして気づかせなかったり、「見聞殺し」だの「気配を消す」だの雑な後付けによって強引に辻褄合わせたりするシマツ。

そもそも「気配」云々の問題ではなく、視覚的に城に黒い雷が落ちている上、「ドン!!」という轟音までしていたというのに、

出典:ONE PIECE 1134話/尾田栄一郎 集英社

誰1人気づかない時点で無理がありすぎるとしか思えません。

出典:ONE PIECE 1134話/尾田栄一郎 集英社

このアホヅラボンクラ巨人共の無能さたるや…呆れて物も言えません。

酔っ払ってたから気づきませんでしたじゃねェんだよ…笑

さすがに御都合主義が過ぎるでしょう。

ルフィのセリフがどれもこれも気持ち悪い

シャンクスに対するルフィのセリフが気持ち悪すぎて、もう触れるのも嫌になるレベルです。

まず「ホントだ見間違うはずねェ “赤髪”はエルバフを何度も訪れてる…」という巨人の言い分に対して、「まー確かにシャンクスはかっけーからなー!!」と返すのが意味不明で、まるで会話になっていません。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

「確かにシャンクスはかっけー」って、誰もシャンクス(や侵入者)のかっこよさの話などしてないし、仮にシャンクスが「かっけー」なら、(巨人達に理不尽な攻撃をしてきた)侵入者とは別人だ、という結論にならなければおかしいでしょう。

門番がシャンクスに襲われた話を聞いて、「まー確かにシャンクスはかっけーからなー!!」と返したら、その襲撃行為を「かっこいい」と評価した上で、そんな「かっけー」ことをする奴ならシャンクスと見間違えるのも理解できる、と言っていることになります。

頭おかしいんかこいつ笑

マジでどういうつもりでこのセリフを口にしてるのか理解できません。会話が噛み合っていないことに気づけないものでしょうか。

その後の「シャンクスはもっと明るくて威張らなくて!! スジの通らねェ事は絶対しねェんだ!!!」という主張も意味不明です。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

おそらくこいつは、門番達の話を聞いてその侵入者のことを「暗くて威張っている奴」だと感じたのでしょう。

が、実際のところ門番達の前でシャムは一言もしゃべっておらず、「暗くて威張ってる」描写など1つもされてないのですから、門番からそのような説明がなされることは(普通に考えれば)あり得ません。

シャンクスと思しきそいつは「ただ顔を隠して黙っていた」だけであり、「自分は引いて部下にしゃべらせる」ことなど大物海賊であればいくらでもあり得るでしょうし、むしろ本物だったからこそ、正体がバレないように一歩引いて何もしゃべらなかっただけの可能性だってあります。

門番達の伝え方が悪かったのか、このサル男の理解力がなさすぎて勝手にズレた解釈をし出したのかわかりませんが、「自分は引いて部下にしゃべらせていた(顔を隠して黙っていた)」人物を「暗くて威張ってる」と解釈し、「だからシャンクスじゃない」と結論づけるのは、あまりにも的外れで説得力に欠ける言い分です。

「暗い」はまだしも「威張ってる」と解釈するのは、作者のメタ視点でのセリフでしかありません。

要は軍子とシャムが門番と対峙したシーンで、2人を「暗く」て「偉そう」に描いたため、(実際は軍子しかしゃべってないし動いていないのに)その印象を「2人共に」適用して、(作中キャラ達がそのように解釈したことにして)そのままルフィに否定させているだけであり、「門番から聞いた話に対するルフィのリアクション」になっていないのです。

門番が1135話で描かれたことを説明した場合、“赤髪”については「後ろで黙って見ていた」以外に伝える要素がなく、「威張ってる」という解釈に至る材料などないのですから。

門番からどんな説明を受けたら、シャンクス似のそいつの事を「暗くて威張っている奴」だと受け取ることになるというのか。

もちろん、👇🏻このシーンの後、もう一体の巨人がやられる際に、

出典:ONE PIECE 1135話/尾田栄一郎 集英社

「シャムが威張るような言動をした」可能性もあるにはあるのですが、それならそう描けって話ですし、少なくとも、この後ロキに攻撃しようとしたシャムを軍子は「団長こんな奴に…」と止めてるわけですから、門番ごときをシャムが相手したとはとても考えられません。

フードも外さず、攻撃もしていないのなら、口も開いていない(この場は全て軍子に任せた)と読むのが自然でしょう。

というより、描写されたシーンでは一言も発していないのに、描写されなかった(カットされた)シーンで、「実は偉そうな態度をとっていたんです」と言われても、まるで納得感がありません。

もっと言うと、サル男の「スジの通らねェ事は絶対しねェ」という言い分も意味不明です。

なんでこいつに「スジが通ってるかどうか(何がスジか)の判断ができるのでしょうか。

少なくとも門番達の情報だけでは「スジが通ってるかどうか」などわかりようがありません。

たとえば、ロキによってシャンクスの部下が殺されており、(その部下の妹と共に)ケジメをつけにやってきたのに、門番達が居場所を教えることを拒んだから(巨人族全体に恨みを持つ妹が)攻撃した、という場合だってあるわけです。

なぜ「スジの通らねェ事」だと言い切れるかと言えば、作者がこの2人は「神の騎士団」であり、そんな設定はない(理不尽でスジの通らない襲撃をしてきただけ)とわかっているからです。

当事者の情報量からすれば「わからない」わけで、その可能性もあるわけですから、普通の思考力を持った人間であれば、「スジの通らねェ事は絶対しねェ」から「それはシャンクスじゃねェ」なんて結論付けられるはずがないのですが、ルフィが作者視点でしゃべっているため「全てを知ってる(のに知らないフリをしている)人間」のセリフになってしまっているわけですね。

というか、こいつの中では「スジが通っていれば、シャンクスはお世話になった巨人族を攻撃することもあり得る」と考えているんですかね…シャンクスへの信頼や人間性の解釈のロジックが薄すぎません?

普通に、「シャンクスが世話になった巨人達(友達)を襲うなんてバカな事するはずがねェ!!」とか「シャンクスは理由もなく誰かにケンカを売るような奴じゃねェ!!!」と言わせればよくないですか?

これくらいシンプルで、言葉数が少ない方が、多くを語る必要はないくらい無条件にシャンクスを信じていることになるため、ずっとシャンクスに対する「信頼」の厚さを感じられます。

「シャンクスはもっと明るくて威張らなくてスジの通らない事は絶対しない」から「それはシャンクスじゃない」という論理の薄さたるや、まるで信頼関係のある人間に対するフォローとは思えません。

信頼している(かつごちゃごちゃ難しいことは考えないルフィだ)からこそ、「シャンクスがそんなバカなことするはずがない」だけでいいのです。

実際、かつてのルフィは「おれの仲間はこんなくだらねェマネ絶対しねェ!!」と一瞬の躊躇もなく断言していて、だからこそ仲間達への信頼の厚さが感じられました。

出典:ONE PIECE 118話/尾田栄一郎 集英社

これをいちいち「おれの仲間は明るくてやさしくて!! スジの通らねェ事は絶対しねェんだ!!!」なんて説明的なセリフを吐いてたら、説得力が薄れるだけでしょう。

大人になった後のルフィがシャンクスについて触れるシーンなどまだ数少なく、ようやく再会が見えてきて、そのシーンが増えてきてるというのに、こんなダサいセリフばかり吐かせてたら、すぐに貯金使い果たして、2人の関係性が泥まみれになっちゃいますよ。。

露出狂のセリフも相変わらず鬱陶しい

これに対する露出狂のセリフも相変わらずキモいんですよね。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

「すごい信頼!! ふふっ」じゃねェんだよ…なんでいちいち媚びてくるんだよ鬱陶しい…

今更そんな薄っぺらいセリフと表情でリアクションするくらいなら、黙って微笑みながら見つめとけよ。

本当にルフィのことを理解していたら(シャンクスがルフィにとっていかに大切な存在であり、恩人であるかを理解してたら)今更そんな浅くてうっすいリアクションになるはずがないんだよ。

もっと一言一言考えて言葉を吐けよ。

寄り絵の1コマで伝えるにしては、表情もセリフも薄っぺらすぎんだよ。。

ベルメールを「モリメール」と間違えるのもクソつまらん上、

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

そもそもルフィは「あいつの過去になんか興味ねェ!!」と言って話を聞かなかったはずなのに、

出典:ONE PIECE 77話/尾田栄一郎 集英社

なんでナミの親の名前を知ってんだ、というツッコミが入ってしまうため、いらねェとしか思えません。

もちろん「その後ナミから聞かされた」「ナミが何度もその名前を出すから教えてもらった」ってことなんでしょうけど、それなら名前間違えんなとしか思えませんし、ナミの母親の名前を知ってる(聞いた)ことにするのなら、もっと早い段階でそのシーンを描いとけとしか思えません。

そこを明確にせず、読者の想像に任せていたからこそ(アーロン編の完璧さを損なうことなく)味わい深さを残せていたのに、こんな雑な描写で「実は知ってた」ことにされても、今更感と作者の作為臭しか感じないため、雑音にしかならないんですよね。。

興味がなく、知らなかったはずの(少なくともその後ナミから聞いた描写がない)ベルメールの名前を、わざわざ「実は聞いていた」テイで唐突に持ち出しておきながら、「その名前を間違える」という茶番を描くことに、一体何の意味があるというのか。

また、別にナミは「シャンクスが悪者扱いされている事を全面否定するルフィ」につっかかってるわけでもないのに、「お前だってナミ!! モリメールが悪く言われたら腹立つだろ!?」とキレ気味に騒ぎ出すのも意味不明で、情緒バグってんのかとしか思えません。(「お前だってナミ!!」も日本語として意味不明で気持ち悪い。「お前だってモリメールが悪く言われたら腹立つだろ!?」で済むのに、なんでわざわざ名前を叫ぶ必要があるのか)

しかもこの後、急におとなしくなって「シャンクスの兄弟か…いてもいい奴だろうけど」と冷静にしゃべり出すシマツです。

まじで会話のできないモンスターになっちまったな…

キッツイよ延々会話が成立しない化け物達のセリフ読まされるの。。

シンプルに、キャラの人格や精神が完全に途切れてしまっていて、その場その場で作者が思いついたセリフを言わせてるだけなんですよね。。

「シャンクスが世話になった巨人達を襲うなんてバカなマネするはずがねェ!!」

「確かに あんたから聞いた話だと “赤髪のシャンクス”がそんなことする人とは思えないわね」

「当たり前だ!! 絶対見間違いだそんなの!」

「それじゃあ…瓜二つの人間か…あるいは兄弟かもしれねェな…」


「シャンクスの兄弟か…そういえば聞いたことねェな家族の話」

でいいじゃないですか。

なぜ自然で冷静な会話ができず、何かあれば叫ぶか騒ぐか媚びるかしかしなくなってしまったのでしょう、この世界の人間たちは。

門番のセリフ不自然すぎ

「それじゃあ…瓜二つの人間か…または兄弟とかって事で…」って、誰に向けたどういうセリフなんですかね。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

続く言葉は「手打ちとしよう」「納得してくれ」ってことですかね?

どんなセリフやねん。

普通に「あの赤髪似の人物は一体何者だったのか」の話をしているんですから、「もしくは兄弟の可能性も…」とか「兄弟かもしれねェな」というのが自然なセリフでしょう。

「または兄弟って事で」って、作者から読者へのメタ視点での説明セリフでしかないんですよね。

よくこんな見るに堪えない不自然なセリフ回しにそのままOK出せるわ…

いちいちバギーを下げる言動がいらん

この後の「ロジャーかレイリー達が“家族だったんじゃねェかな” ロジャー海賊団が!! バギー以外の!」といちいちバギーを除外するセリフを言わせるのも、作者の作為しか感じずルフィのセリフに見えません。

どんだけバギーのこと気にしてんだよこいつ。。

バギーがロジャー海賊団の一員だったことがお前の中で(即座に頭に浮かぶくらい)しっかりインプットされてることに違和感しかないんだよ。

興味関心がなく、会った時に思い出すくらいのどうでもいい奴のような扱いをしてたのに、いつの間に「ロジャー海賊団」の話をしたらしっかりと頭に浮かぶ存在になっちまってんだよ。

というか、お前にとってのバギーの評価を、シャンクスにとってのバギーの評価に勝手に上乗せすんなよ。

ルフィのバギーに対する(バカにして見下し、厄介者として鬱陶しがる)スタンスが、作者の中で勝手に誇張されていて、本来大して気にする存在でもなかったのに、いつの間にかいちいち揶揄して落としてネタにするのが当然となっていることに違和感しかないんですよね。

要は、ルフィのスタンスではなく、作者のスタンスとしてバギーを落とすネタを入れてるようにしか見えないのです。

メタ視点でセリフを考えないで、きちんと前半の海の頃のように、キャラ本人に入り込んだ上でセリフを生み出し欲しいものです。

編笠の男が接近

こちらも想定していなかったタイミングで急に展開が進んだため意外でした。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

ロジャー海賊団の話をしているところに近づいてくるというわかりやすい演出のため、まず間違いなく元ロジャー海賊団の一員でしょう。

思ってたより早めに種明かししてくれそうでよかったです。

この「前振り」(引き)であれば、「この笠の男は一体誰なのか」「おそらく元ロジャー海賊団の人間だろうが、ルフィ達と合流したらどんな会話がなされ、どんな展開につながるのか」を読者は想像できるため、次回を楽しみに待つことができます。

仮にここで編笠の男の描写を入れず、「ロジャーやレイリー達が“家族”だったんじゃねェから ロジャー海賊団が!!」というセリフだけで場面転換して終了してたら、「前振り」にならず、次回の展開が想像できないため、前話同様、退屈な1話となってなっていたことでしょう。

せっかくこの「引き」を描いたのだから、無駄な引き伸ばしや場面転換など入れずに、次週でストレートに登場まで描いて欲しいですね。

シャンクスの出生について知っている可能性もありますし、ルフィと合流することでどんな展開に繋がっていくのか気になるところです。

※この点、1139話できちんと編笠の男の登場まで描かれました。が、その正体を明かすまでに予想だにしない不毛なやりとりが挟まれて引き延ばされており、せっかくの盛り上がりを削ぐだけの「クソつまんねェ」描き方となっています。この点は1139話で掘り下げます。

フランキーの運ばれ方

今話で一番笑ったのはこちらのシーンです。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

なんじゃこの人形持つような運ばれ方。

何直立不動のまま脱力してなされるがままの姿勢で運ばれてんだ…笑

神典」の読解

さて、ここまでひたすらネガティブな指摘ばかりとなってしまいましたが、ようやく「普通に楽しめた」ポイントである「壁画」と「神典」についてです笑

ラスト2ページの出来はセンス抜群で内容も興味深いものでした。

出典:ONE PIECE 1138話/尾田栄一郎 集英社

全文解読や考察については、すでに多くの方がされていると思うので、そちらにお任せして、気になった点だけ触れておこうと思います。

まず大枠をまとめると、1136話でヤルルが「『神典』によれば世界はすでに二度壊れている そしてその都度“太陽の神”ニカの存在が刻まれておるのだ」と言っていたように、「第一世界」の終わりと「第二世界」の終わりで世界が壊れていて、(そのタイミングでニカが現れており)、「第三世界」で書かれていることが「これから起きる(と予言された)事」ということかと思います。

そして、「第一世界」に現れた“太陽の神”が初代ニカ、「第二世界」に現れたニカがジョイボーイで、「第三世界」ではルフィがニカとなって世界を終末へと導く、という構図になるのでしょう。

つまり、

  • 第一世界の「太陽の神」は「ニカ」を指し、
  • 第二世界の「人は太陽を殺し神となり」の「太陽」は「ジョイボーイ」を指し、
  • 第三世界の「太陽の神」は「ルフィ」を指す

というだろうと思います。

ただ、第二世界の「太陽」は「マザーフレイム」を指し、「人はマザーフレイムを使い果たして神となった」と解釈している人もいるようです。

各章の「太陽」の意味とは

私としては、ヤルルの説明的にも「神典」の構成的にも、「第二世界」だけ「太陽の神」に触れないのは美しくないことに加え、ベガパンクによる“空白の100年”の説明や、ジョイボーイと人魚姫の約束のことも踏まえると、「人は太陽を殺し神となり 海の神は荒ぶった」というのは、普通に「連合軍がジョイボーイ(太陽の神)を殺して神(天竜人)となり、海の神(ポセイドン)は荒ぶった」と読むのが正しいのでは、と思いました。

その場合「彼らはもう会えないのだ」というのも、ジョイボーイと人魚姫のことを指していると読むべきでしょう。

要は、「第二世界」については、「太陽は戦火を広げるばかりだ」の太陽がマザーフレイムを指し、「人は太陽を殺し神となり」の太陽はジョイボーイを指すのでは、ということです。

そう考えると、各章にある(“太陽の神”以外の)「太陽」という言葉は、すべてがマザーフレイムを指すわけではなく、それぞれ別のものを表している可能性が出てきます。

尚、「彼らはもう会えないのだ」の「彼ら」とは、第一世界で「レッドライン」が生まれ、第二世界で「グランドライン」が生まれ、世界が分断されたことで会えなくなってしまった人々全般を指している、という解釈もあり、私もこの説は濃厚と思っていますが、その上でも、第二世界は「ジョイボーイと人魚姫」を指している可能性はあり得ると思っています。

以下、「太陽」に関する記載です。

  • 第一世界
    ・禁断の太陽
    ・“太陽の神”は現れた
  • 第二世界
    ・太陽は戦火を広げるばかりだ
    ・人は太陽を殺し神となり
  • 第三世界
    ・“太陽の神”は踊り、笑い、世界を終末へと導く
    ・太陽は回帰し新しい朝が来る

こうして並べると、第二世界で“太陽の神”に触れないのはやはり不自然であり、「戦火を広げる太陽」「後に“神”となる『人』に殺された太陽」とでは、どう考えても後者の方が“太陽の神”の説明と重なるため、「連合軍がジョイボーイを殺して天竜人となった」と読むのが正しいだろうと思います。

なぜここだけ“太陽の神”と書かなかったのかといえば、「人は“太陽の神”を殺し神となり」と書くと「神」が重複する上、「“太陽の神”を殺した人物が(太陽の)神になった」と誤読させかねないからでしょう。

以上から、まず第一世界の「禁断の太陽」と、第二世界の「太陽は戦火を広げるばかり」の太陽はどちらもマザーフレイムを指すという解釈で間違いないだろうと思います。

※この点、「太陽は戦火を広げるばかり」の「太陽」は「太陽の神を信仰するエルバフの戦士達」を指すのでは、という解釈もあるようですが、第二世界では古代兵器の使用による海面上昇が起こったことが確定しており、これはマザーフレイム(当時の「太陽」)を燃料としたものだと思われるため、第二世界にもマザーフレイムの記述があるのが自然かと思うので、素直に「マザーフレイムの使用(ないし奪い合い)によって戦火が広がってしまった」と読むのでいいのではと思います。

そうすると、第三世界の「太陽は回帰し新しい朝が来る」の「太陽」もマザーフレイムを指していると読むのが(神典の構成上)綺麗ではあります。

ただ、「マザーフレイムが回帰して新しい朝が来る」とするのは、第三世界の終末の予言としてイマイチしっくり来ないというのが正直なところです。

というのも、「第三世界」におけるマザーフレイムはベガパンクが作ったものであり、イムも「ベガパンクが作ったというマザーフレイムを使いたい」という(新たな発明品のような)言い方をしていたため、ベガパンクが作らなければ、そもそも存在しなかったもののはずだからです。

ここで押さえておく必要があるのが、「マザーフレイムとは、ベガパンクが生み出した未完成品(の“太陽”)である」ということです。

つまり、これまで「太陽=マザーフレイム」と読んできましたが、厳密には、第一、第二世界の「太陽」とは「マザーフレイムの完成形」のようなもので、ベガパンクが口にした「“消えない炎”があれば太陽が作れる」の意味での「太陽」を指している(のだろう)ということです。

そう考えると、「太陽は回帰し新しい朝が来る」というのは、第二世界までで使い果たしてしまった(ないし失ってしまった)「太陽」が、何らかの形で復活する・戻ってくる(回帰する)という意味合いで、それによって「新しい朝が来る」と予言した可能性もなくはなさそうです。

ただし、「神典」を書いた人物の立場で考えると、第三世界で「(マザーフレイムの完成形としての)太陽が回帰する」と予言するのは、そう考え得る材料が一切ないため、ただの妄想でしかなく、さすがに無理があるのではと思います。(まぁ、“太陽の神”が太陽エネルギーに関係しているとか、第二世界の終わりでもマザーフレイムの原料は残されていて、それさえ見つければ人が太陽を作るに至ることは容易に想像できた、という可能性もあるにはあるのですが)

そのため、「太陽は回帰し」の太陽はマザーフレイムではなく、本来の意味での「太陽」や、全く別の何かの比喩である可能性もありそうです。

たとえば魚人島目線で、「太陽は本来近くに見えるものだったのに、世界の崩壊によって見えなくなってしまったが、ルフィが第三世界を終末に導くことで太陽(が見える世界)は回帰し、新しい朝が来る」というパターン。

もしくは、第一世界で「世界を死と闇で包んだ」の「闇」との対比で考えた場合、物理的に世界が(光の届かない真っ暗な)「闇」の世界になったわけではないと思うので、数々の悲劇により「闇」で包まれたように希望のない世界になってしまった、という比喩だと考えると、「闇」と化した世界が元通りの希望に満ちた(平和な)世界となることを「太陽は回帰し」と表現したパターンや、それを果たした人物を「太陽」と喩えているパターンもあり得ます。

あるいは、それら全てをひっくるめいるパターンもあるでしょう。

「新しい朝が来る」際に「回帰する太陽」とは何かと考えると、該当しうる選択肢がいくつもあるため、結論、現時点では「わからない」となりますね笑

「神典」はいつ書かれたものなのか?

さて、「神典」の内容を読み解く上で、押さえておかなければならないのがこの点です。

「壁画」と合わせて描かれていることから、あたかも同時期に(壁画の絵に合わせて)書かれたもののように見えますが、壁画が“空白の100年”(800年〜900年前)に子供達によって描かれたものとされている一方、「神典」は「太古の昔より伝わる」「古き言葉ゆえ解釈は多岐に渡る」「誰にも翻訳できぬまま今に伝わり」と説明されています。

神典が書かれたのが800年〜900年前となると、ヤルルの親や祖父母は生きていた時代なので、この説明と噛み合わないように思います。

まぁ、ヤルルの祖父母以上の世代が、800年前に子供を産んだ後全員すぐに死亡したため、それ以下の世代には言葉も歴史も何も引き継がれていない、ということならギリギリ整合性が取れるかもしれませんが、さすがに強引すぎるし、いずれにせよ(アラバスタで4千年、オハラの「全知の樹」で5千年の歴史がある世界線において)寿命400歳以上の種族が、800年〜900年前のことを「太古の昔」と呼ぶのは無理がありますし、そもそも、神典を読んで「第一世界」(の歴史)があることを知っている人間が、「第二世界」のことを「太古の昔」と表現することなどあり得ません。

ここで加味しなければならないのが、「神典」とはきちんと「神典を描いた人物の視点のみ」で書かれたものなのか、その存在含め「作者のメタ視点(考察者達へのエサ撒き視点)」で書かれたものなのか、です。

たとえば、「太古の昔より伝わる」「古き言葉ゆえ解釈は多岐に渡る」「誰にも翻訳できぬまま今に伝わり」という設定からすると、「神典」は第一世界(少なくとも第二世界の前半以前)に書かれたものと解釈すべきかと思いますが、一方で、その時点で第二世界の終末を予言することや、第三世界の冒頭に「混沌に空白あり 不都合な残影は」という記述を入れることは、(「ヨチヨチの実」の予知能力人間が書いたという荒技を使わない限り)不可能です。

「混沌に空白あり」の「空白」が“空白の100年”を示すとすれば、混沌の後に「空白」が生まれること(空白の歴史にされてしまうこと)を予言できるはずがありませんし、「不都合な残影」の「不都合」とは、第二世界における勝者の視点である上、それを「不都合」と捉えるかどうかはその勝者次第なので、どちらが勝つのかわからない時点でこれを予言するのも無理があります。

つまり、「神典を記した人物視点」で考えれば、(神典が記された経緯とそれが存在する設定に、最低限のリアリティーを持たせるのであれば)、「第二世界の終末」か「第三世界の始まり」に書かれたものだと解釈すべきなわけです。

しかし、それだと「太古の昔より伝わる」「古き言葉ゆえ解釈は多岐に渡る」「誰にも翻訳できぬまま今に伝わり」という説明と食い違ってしまいます。

この時点で、「神典」の設定は前提から破綻しており、作者の作為やメタ視点が加わっていることは確実と言えます。(なんなら、エルバフ編に入るにあたり後付けで考えたアイデアなのではとさえ思ってしまうほど、その存在に整合性が取れません)

つまり、「作中キャラが記した神典」を読み解くのではなく、「作者が考えた世界設定の謎解き文」を解読する作業になっているということです。

こうなると、読者もメタ視点で読む必要が出てくるため、その解釈は無限に広がっていきます。

たとえば「混沌に空白あり 不都合な残影」という表現は、(第二世界の勝者が不都合な歴史をもみ消し)“空白の100年”が生まれた事(少なくとも生まれる可能性が高い事)がわかる立場でないと書けないため、「神典は800年前前後に描かれたものである」と解釈するのが自然であり、逆にそうではない場合、どのような文意や解釈であれば整合性が取れる内容となるか、と推理することができます。

が、ここに「全てを知ってる作者が読者への謎解きのために神の視点で書いた」可能性が加わると、その内容を読み取ることは不可能になります。

「いつの時代の、どの立場の人物だろうとこの文章が書けてしまう」(なぜなら作者が神の視点で書いたものだから)という前提になると、「神典」は存在から破綻し、解釈の可能性は無限に広がってしまうからです。

せめて、

  • 「神典」は第一世界の終盤に書かれたもので、第一世界に起きた事(+第二世界の序盤の予言)のみ記されていて、
  • 「壁画」は第二世界の終盤を生きた子ども達が、それを読んだ上で描いたもので、第一、第二世界の歴史を知っていることから、それを踏まえた「夢」を絵に描いた。
  • その内容は、子供達は種族間で力を合わせて(第一、第二世界において人々を苦しめてきた)勢力を打ち倒し、みんな平等で戦争のない世界になって欲しい、という夢である。

といった設定にしていれば、整合性の取れる説明は可能だったのではと思います。

本来はそのように描くべきだったところ、ここに作者の作為とメタ視点(考察者へのエサ撒き欲)が加わったことで、第二、第三世界の文章が追加され、(本来作中世界に存在し得ない、作中キャラが書くことなど不可能である)「神典」が誕生してしまったように見えるんですよね。

たとえば「太古の昔より伝わる」「古き言葉ゆえ解釈は多岐に渡る」「誰にも翻訳できぬまま今に伝わり」なんて設定にせず、「“空白の100年”の後に記されたものだが、世界政府樹立にあたり、当時の世代は子供を除き口封じのため全員殺されてしまったため、そこに記されている言葉の意味を誰も解釈できずにいる」とか、(太古の昔から)「書き足されてきた」といった説明があれば(それでも無理があるとしか思えませんが)、ギリギリ成立し得たかもしれません。

結論、「神典」は

  • 「第一世界」で書かれたという設定だが、その内容は作者のメタ視点で書いてしまったため、本来だと存在し得ない文章になっている。
  • 「第二世界」の終盤以降(800年前前後)に書かれたものであり、ヤルルの親や祖父母は生きていた時代ではあるが、それを「太古の昔より伝わる」「古き言葉ゆえ解釈は多岐に渡る」「誰にも翻訳できぬまま今に伝わり」という設定にしてしまった。

のいずれかであり、私としては前者だろうなと思っています。

そもそもニカ自体が「太古の昔」の伝説の戦士とされており、それが第一世界から書かれている時点で、この世界における「太古の昔」とは、第一世界を指していると考えるのが普通ですし、その時代に書かれたものだからこそ、「古き言葉ゆえ解釈は多岐に渡る」「誰にも翻訳できぬまま今に伝わり」という設定が成立すると言えるからです。

「ヨチヨチ」の能力者が書いたという荒技で辻褄を合わせる可能性、十分あり得そうですね笑

個人的に気になった点

さて、以上を前提とした上で、個人的に気になったのは以下の3点です。

  • 「第一世界」「第二世界」「第三世界」という区分(と呼び方)と、1131話でロキが言っていた「我らの神話で言うならここは『第一世界』」というエルバフの区分に関係はあるのか。
  • ルナーリア族の位置付け。
  • 第一世界が滅んだ後の第二世界(ジョイボーイが生まれた900年前)になぜ「あるまじき高度な文明を持つ王国」があったのか。

「第一世界」「第二世界」「第三世界」という呼び方について

1点目については、普通に「神典」の文章だけ読むと関係なさそうなのですが、「我らの神話で言うなら」と言ってるわけなので、関係あると捉えるべきだろうと思います。

たとえばエルバフにおける「第一世界」が「冥界」なら、「陽界」が「第二世界」で「天界」が「第三世界」にあたり、この世界が海に沈み、人々が高いところへ居場所を移してきた歴史を考えると、エルバフの構造がその歴史と関係している可能性もありそうです。

これは「天界」について触れられるタイミングで明らかになるのではと思いますが、いずれにせよ、エルバフの歴史とワンピースの世界設定を整合性の取れるように回収するのはなかなか難しそうだなと思います。(エルバフの設定自体が、確実に後付け改変されているため、どうしても強引さが出てくるはずなので)

ルナーリア族について

ルナーリア族について、「ワノ国編」では以下の説明があります。

  • 昔々 赤い壁のその上に“発火”する種族が住んでいた。
  • “レッドライン”の上にマリージョアができるよりずっと昔 あの上には『神の国』があったらしい。
  • 絶滅したはずのルナーリア族は 自然界のあらゆる環境下で生存できる怪物だった。
  • 大昔には“神”と呼ばれていた。

これらの情報をまとめると、マリージョアができるよりずっと昔、“レッドライン”の上には「神の国」があり、そこにはルナーリア族という“発火”する種族が住んでいて、“神”と呼ばれていた、ということになります。

私としては、これは「第一世界」の話だろうと思っていたため、「地に炎あり」「地の神は怒り」における「炎」と「地の神」というのは、ルナーリア族のことを指している(少なくとも関係している)のでは、というのが最初に読んだ時の感想でした。

「火」を操る一族で、「大昔」に「神」と呼ばれていて、「神の国」があったとされ、ワノ国であれだけ歴史上重要かつ謎めいな存在として描いていたわけですから、「神」や「炎」というキーワードがある章で触れられてると読むのは自然な解釈のように思います。(むしろここで無関係だったら、どこで関わってくるんだと思ってしまいます)

※この点、ルナーリア族については、第二世界に登場する(「虚無に息吹きあり」がそれを指している)と解釈している人もいるようです。

たしかに、マリージョアができたのが800年前だとすると、そこからさらに100年以上前のことを「大昔」「マリージョアができるよりずっと昔」と表現するのはあり得るため、ルナーリア族が「神」と呼ばれたいたのは「第二世界」の頃というのはあり得るかもしれません。

ただ、「虚無(と化したレッドラインの上)に息吹きあり(何らかの生命が住み始めた)」として、それはルナーリア族であると読むのは、さすがに無理があるように思います。

「神」と呼ばれ、「神の国」に住んでいた“発火”する種族のことを指すのなら、もっとわかりやすい表現をするでしょうし、「虚無と化したレッドラインの上」に生まれた生命が、ルナーリア族となる理由もありません。

私としては、第二世界の文中にルナーリア族を指すものは見当たらないため、第一世界の「地に炎あり」や「地の神」のほうがルナーリア族を表す言葉としてしっくりくるなと思います。

つまり「第一世界」の文は、「地」に住むルナーリア族の「炎」によって人々は生活し、文明が築かれ、ルナーリア族は「(地の)神」と呼ばれていたが、「人」が欲望に負けて「禁断の太陽」(マザーフレイム)に触れたことで、(あるいは奴隷制度に対して)怒り、世界を滅ぼしたことを表している、といった解釈です。

「業炎の蛇」は今の“レッドライン”を指すと思うので、ルナーリア族が怒り(世界をリセットするために)自分達が住んでいた蛇のような大陸を「業炎」で纏い、世界を死と闇で包んだ(これによって“レッドライン”が生まれ、ルナーリア族はほぼ絶滅した)と読むこともできます。

ただ、これだと自ら絶滅を選んだようになってしまうため、その動機として「禁断の太陽」に触れたこと(ないし奴隷制度)に対する怒りというのは弱い気もしてしまいますね。。

また、多くの方が説いているように、

  • 第一世界で「レッドライン」が生まれ、
  • 第二世界で「グランドライン」が生まれ、世界が分断されたことで「彼ら」は会えなくなってしまったが、
  • 第三世界ではその分断がなくなって会えるようになる、

という解釈は、3章立ての構成でこの世界の設定を回収する説明として非常に綺麗なので、私もこの説は濃厚だと思っているのですが、その場合、私の解釈では「レッドライン」が生まれるきっかけにルナーリア族が絡んでいたことになる一方、第三世界の壁画を見ると、ルナーリア族の扱いがあまりにも小さいため、第一世界の時点でそこまで歴史の大勢に関わる立場だったようにも見えないんですよね笑

(まぁ人魚姫も同じ扱いで描かれていますし、第三世界の絵が、全種族が集まることによる平等や共闘を表しているとすれば、どこか一つだけ強調するのも趣旨と異なるので、そこに関連づける必要はないのかもしれませんが…)

また、「海の神」がポセイドンであることに対し、「地の神」がルナーリア族というのは、並列させる名前として少々弱く、綺麗ではない気もしてしまいます。(ルナーリア族の中にも「地の神」と呼ばれるような象徴的存在や特別な能力を持つ立場の人物がいたのであればバランスが取れるかもしれませんが)

こうした違和感を一旦スルーして思考を進めると、第一世界における「レッドライン」の形成は、

  • 「蛇のような大陸」(レッドラインの原形)が初めから存在していて、ルナーリア族はそこに住んでいたのだが、大陸が「業炎」を纏い、土が赤くなったことで「赤い土の大陸(レッドライン)」と呼ばれるようになったパターンや、
  • 初めから「赤い土の大陸」ではあったが、世界を分断する高さではなく、ルナーリア族の怒りによって、海面が下がるか大陸が隆起するかして、世界を分断する結果となったことで「レッドライン」と呼ばれるようになった

といったパターンが考えられます。

いずれにせよ、ワノ国の描写を踏まえると、第一世界にルナーリア族が絡んでこないのはあり得ないと思うので、何らかの形で絡んでいるのではと思っているのですが、同時に、そこまで具体に寄った内容ではなく、もっと抽象度の高い比喩を交えながら世界の大勢を表しているだけなのかもしれないな、とも思います。

この点、他にも考えられる解釈が大量にあり、それを掘り下げてたらめちゃめちゃ長文になってしまったので、この点は別途まとめるようにします。

「第二世界」が高度な文明だった理由

ベガパンクによると、“空白の100年”に「あるまじき高度な文明を持つ王国」があり、ジョイボーイは900年前にそこで生まれたということだったので、その期間が一番文明として栄えていたのかと思っていたのですが、第一世界が滅んだ後が第二世界だったとなると、なぜ一度滅んだのにそんな高度な文明を持つことができたのか、という疑問が出てきます。

まぁ、シンプルに「第一世界」はもっと高度な文明を持っていて、滅んだことで「第二世界」では文明レベルは下がったものの、第三世界の人々からすれば「あるまじき高度な文明」だった、ということか、第一世界の「高度な文明」がジョイボーイの生まれた王国だけ残っていた(引き継ぐことができた)ということですかね。

このあたり、どのように回収されるのか気になるところです。

まとめ

さて、今話の「壁画」を見て思ったのは、現在のストーリーは、ワンピースという作品において、もともと構想されていた「幹」の部分は残しつつも、そこを太くするか色を変えるかした上で、付随する枝葉を大量に追加したものであり、原型部分はもっとシンプルなものだったんだろうな、ということです。

たとえば、壁画の左側に描かれているキャラの大半は、存在しなくても成立する物語であり(ゆえにそもそも構想にない枝葉の部分で)、描いて行くうちに増えていったキャラ達を、最後にまとめて回収しようとしてるように見えます。

冒頭で触れた通り、完結すればどの要素が後付けで、どの部分が当初構想していた「筋」であり「幹」なのかはある程度読み取れるはずなので、私としては早くそこが知りたいですね。

ちなみに、次週も休載ではなく、久々の4週連続掲載ということで、このまま休載を減らして、「原作」も「アニメ」も「映画」も「実写」も全部本気でやります、というジャンフェスでのコメントが本当であったと思わせていただきたいです。

※この点、1139話は本編12ぺージかつ内容もカラっぽで、明らかに手を抜かれた1話であり、翌週は休載だったため、4週連続掲載した意味をまるで感じませんでした。

私の中で「ワンピース」は「史上最も好きな漫画」であり、まだ「前半の海」での評価の貯金が残っているからです。

ワンピースが大好きだったからこそ、この先改善されることを(いつまでも)期待して読み続けてしまっているわけです。その期待や熱量がゼロになったら読まなくなると思います。

実際「エッグヘッド編」以降、つまらなさが許容量を超えてきており、熱量は急速に冷めてきています。コミックスも104巻からついに購入をやめました。

ジャンプは購読して読み続けていますが、これもお金の無駄だと感じるようになったら卒業するかもしれません。

ニーズがあるからです。

上記の通り、最初は「史上最も好きな漫画」であったことから、(この先つまらないワンピースとして残りのエピソードが削られていくことに耐えられず)改善されることを願って批判をしてきましたが、もはや作品は崩壊し切ってしまったため、今は改善を期待しているわけではありません。

ただ、ワンピースという作品は、日本一売れている漫画だからこそ、熱量の高い(高かった)読者も多く、私と同様に「つまらなくなってしまった」と感じ、それを無念に思い、不満や釈然としない気持ちを抱えている読者の数も多いのです。

そういう方達にとっては、自分の気持ちを代弁してくれる記事や、自分の本音の感想をコメントして、同様の感想を抱いている方達と共有できる場には一定の価値があり、そうしたニーズに応えることにもまた一定の価値があると思っているため、運営を継続しています。

ニーズがあるからです。

ブログのようにテキスト情報だけ(それも超長文)だと、文章を読み慣れていない人にはハードルが高かったり、読む気にならなかったりする(実際、そのような声やリクエストがあった)ため、記事を動画化してYouTubeに投稿することにしました。

もっと批判や誹謗中傷コメントで溢れるかと思っていましたが、(ブログ読者の方に限らず、新規の方でも)共感し、更新を楽しみにしてくださっている方が相当数いて、ここにもニーズがあることがわかったため、運営を継続しています。

余計なお世話としか言いようがありません。

自分の人生の時間の使い方は自分で決めます。

あなたこそ、見ず知らずの他人の人生に意見するような無駄な行為に時間を使うのはやめたほうがいいのではないでしょうか?

他人の人生に口を出す前に、どうぞ自分の人生の心配をしてください。

論理が破綻しており、全く筋違いな言い分です。

プロの作家が商業作品として世に販売している時点で、それを購入した側が評価したり、感想を述べたりするのは当然に許された権利です。

私は読者(消費者)であって、漫画家ではありません。漫画を描きたいわけではなく、面白い漫画を読みたいからお金を払って購入している立場であり、購入した作品の内容に不満があるから、批判的な感想を述べているわけです。

あなたはお金を払って観に行った映画が酷い仕上がりでも、「自分に映画は作れないから文句は言えない」と考えて口をつぐむタイプですか?

購入したゲームがクソゲーでも、「自分では作れないから文句を言う資格はない」と考えるタイプですか?

お金を払って観に行った音楽ライブで、アーティストが音を外したり声が出てなかったり歌詞を間違えまくったりして全く感動できないパフォーマンスを披露しても、「自分のほうが歌が下手だから批判すべきじゃない」と思うのでしょうか?

飲食店でマズい料理を出されても、「自分で作れないんだから(店を開いてないんだから)文句を言う権利はない」とか、「文句を言えるように、まずは自分で作れるようになろう(店を出せるようになろう)」と思うのでしょうか?

市場に商品として投下されている時点で、それを購入した消費者からの評価は避けられません。作り手はそれを分かった上で、自らの意志で作り手側(買い手から評価される立場)を選んでいるのです。

一方の消費者は、自分ではできないからこそお金を払って人に任せているのであり、そこで期待したクオリティに達していなかった場合に、低評価を下したり、批判したりするのは当然に許された権利です。

「購入した商品について批判するためには、自分がその商品以上のクオリティのものを作れなければならない(文句を言うなら自分で作れ)」なんてあまりにも本末転倒で筋違いな暴論です。

頭の悪い人だとバレてしまうので、金輪際そうしたコメントはしない方がいいですよ。

尚、私がこのブログで批判しているのは、基本的に尾田先生(漫画家)ではなく、担当編集者です。編集者視点で、「なぜこの部分を直さないのか」「なぜこの内容でOKを出してしまうのか」という批判をしているのです。

その意味でも「文句言うなら、自分で描いてみては?」という主張は的外れですが、もし「文句言うならお前が編集者をしてみろ」と言われ、実際に依頼をしていただけるのであれば、私は喜んでお受けします。

そして、私が編集者になった後のワンピースがつまらなければ、当然批判も受けとめます。

その覚悟を持って(編集者を)批判していることをご理解いただければと思います。

心配しています。

このブログでは、基本的に尾田先生ではなく、担当編集者を批判するスタンスをとっており、尾田先生の健康や多忙を心配するコメントを過去に何度もしています。

なんなら長期休載に入ることや、連載ペースを落とすことを推奨している立場であり、そうした対応をせずに原作以外の仕事を次から次へと振りまくって尾田先生に負担をかけ、作品の劣化を放置し続ける編集者を批判しているのです。

なぜなら、1人の人間が週刊連載で何十年も面白い作品を(世間とのズレを生む事なく)描き続けることなど、そもそも不可能だからです。肉体的に困難なのはもちろん、作者1人の感覚で何百万人という読者の感覚とズレることなく、質の高い作品を描き続けることなどできるはずがないのです。

そのズレを正すのが編集者の役割であり、作品の質を維持するためには編集者の客観的視点が不可欠だというのに、全く機能していないことが露骨に作品に出てしまっており、にもかかわらず原作以外の大量の仕事を振って尾田先生からネームや作画の時間を奪い続け、作品の劣化に歯止めがきかない状況を進行させているため、その点を指摘して批判をしているわけです。

尾田先生の健康面の心配はしていますし、「作品への批判」と「健康面への心配」は両立するものです。

思いません。

「少年漫画」だから大人の観賞に耐え得るクオリティになっていなくて当然(あるいはそれでも問題ない)という考え方は、「少年」の読解力や感性を「(自称)大人」の勝手な思い込みと偏見で侮り、間接的に「少年漫画」を見下していることと変わりません。レッテルに囚われた思考停止人間の典型です。

少年を侮り、少年漫画を見下し、少年漫画のファンとして感想を述べ合う大人達を「異常」だと言ってのける人間のほうが、よっぽど異常だと私は思います。

読者アンケートの順位は相対的なものなので、「1位のままだからワンピースは劣化していない」という論理は成り立ちません。

ワンピースがどれだけつまらなくなっても、他の作品が抱えているファン数がワンピースよりも少なければ、ワンピースは永遠に1位のままです。「アンケート回答するファンの数=作品の絶対的な面白さ」ではありません。

ワンピースは「前半の海」で蓄積した熱狂的ファンがあまりにも多いので、ジャンプのアンケート回答においては、今度もほとんど1位をとり続けるでしょう。

私の中で「信者」の定義は、「何を描かれても無条件に絶賛し、全て肯定的に解釈して作者を持ち上げる読者」を指しています。

そのため「つまらない部分やおかしいと思う部分は多少あれど、普通に面白いし楽しめている」とか、「前半の海よりも面白さが失われたとは思うけど、新世界編も総じて楽しめている」といった読者は、私の言う「信者」には含まれません。


作者にとって有害かどうかは作者が決めることですので、本人に聞いてみてください。

ただ「つまらない」「くだらない」「ゴミ」「読む価値がない」「お金の無駄」「オワコン」「資源の無駄」といった捨て台詞で、作品を貶めるだけの(ほとんど誹謗中傷でしかない)批判は「有害」だと思いますが、きちんと作品を読み込んだ上で、「なぜつまらないのか」「何が問題なのか」を考え、「どうすれば改善されるのか」まで提示した上で行う「論理的な批判」は、(作者個人は求めていないにせよ)私は「有害」とは思いません。

というより、そうした批判を行う権利は誰にでもあるので、それが有害かどうか議論すること自体がナンセンスです。

それこそ「嫌なら読まなければいい」のです。

煽り体制が低いのは事実ですが、勘違いコメントや難癖コメントを放置すると、それを見た方に誤解を与えたり、場が荒れたりしやすく、早々に対処しておく必要があるため、説明なり反論なりをしています。

えてしてそういうコメントをする人ほど、放置するとそれを「肯定」と見做して、さらに誤解を強めて暴走しやすい傾向にあるからです。

たとえば「煽りコメントにだけ返信してねェw 効いてる効いてるww」とか「図星だから反論できねェんだw」とか「何も言い返せないから逃げやがったww 悔しかったら反論してみろやww」のような言い分です。(そうなると対処にさらに時間がかかるので、早めに処理しています)

また、私への直接的な質問系のコメントやうれしいお言葉にも、できるだけ早めに答えるようにしています。

記事への感想や建設的なコメントについては、読者さん同士でコメントやリアクションをしていただけているので、慌てて私がコメントせずにおまかせしている部分もあります。私がコメントするとそこでやりとりが終わってしまい、読者さん同士の会話が生まれづらくなったりもするので。

色々状況を観察しながら、よいコメント欄になるよう運営していきたいと思っています。

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匿名
匿名
2 日 前

今やってる壁画とかを空島ぐらいでやってたら良かったのかも
ニカとかもそのあたりから匂わせてたらまだ納得できた気がする
まぁ後付けだからしょうがないか

つよよよ
つよよよ
3 日 前

ロビンが神典を読み上げたシーンはどれが正しいんですかね?
1.原文=古代文字を翻訳して読み上げた
2.原文=古代文字以外の古き言葉を翻訳して読み上げた
3.原文=古代文字以外の古き言葉をそのまま読み上げた
初見では1でしたが、ヤルルとサウロの台詞も読み直して3と思ってます。
自分に読解力がないのが原因ですが、パッと読んでスッと理解できない漫画になったんですよね…神典の内容云々の前に立ち往生ですわ。

匿名
匿名
3 日 前

太陽の神ニカは木が由来であるゴムの性質を持っているのに、それとは別で森の神がいるのめちゃんこモヤモヤする

匿名のファン
匿名のファン
4 日 前

今のところ神の騎士団の襲撃理由に神話が一切関係ないのが終わってる。エルバフの軍事力+神話の抹消が目的なら、オハラの生き残りであるロビンが急いで神話を読み解く必要性と歴史を守るための戦いという緊張感が加わったと思うんだけど。フランキーに見せてもへぇそうかくらいの感想にしかならないでしょ。

つよよよ
つよよよ
7 日 前

追記お疲れ様です。
フランキーの体(240cmでしたっけ?)ですが、初見で異常にデカくない?っていう違和感ありました。気になってリプリーの上にルフィが乗っているコマと比較したら、やっぱり相当でかいなと。巨人目線でばかり描いてるから、サイズ忘れちゃったんだなと思いましたね。
逆に、巨人目線で描くところを人間目線で描いちゃったのが壁画と思いました。寿命3〜400年の巨人にすれば、8〜900年前の落書きが大昔の歴史的価値のある文化遺産のはずないし。これとリンクしている神典も、そこらの子供が正しく読み取れるくらい分かりやすく書かれてることになります。
長年描いてきたキャラのサイズも、自信ありげに出してきた壁画や神典も、なんかボロボロじゃんって。
さらには皆さんご指摘のようにルフィは自由でも何でもないキャラだったことになるから、私としてはニカ登場時と同じくらいがっかりした回になりました。

匿名
匿名
7 日 前

フランキーが運ばれるシーン確かに面白かった、これが普通に楽しめた理由・・・!

巨人の教師、フランキーの体を確かめたことで急に工学系の知識をペラペラ話し出して汚名挽回を図ってきそう

匿名
匿名
7 日 前

なべおつさんの分析を読んで改めて思ったけど、
「話が動いたように見えるから今週はマシか?」
→「いや、ちゃんと読むとやっぱキツいわ…」
になりがちな気がするんだよなあワンピース。
真面目に?読んでる考察者様(笑)は凄いなあ。

匿名
匿名
8 日 前

今話のなべおつさんの評価が
読む価値ない理由なのはオモロイなwww
いや、、、でも、、、まじ価値ないわ。
神話の続きはやらなかったしよ。その神話の続報が知りたいから今週楽しみにしてた読者はがっかりだよね。

匿名
匿名
8 日 前

ワンピースを「物語」で読んだ方がいい気がします。
小説の一章分を読んでそこだけで作品全体を判断する人はいないでしょう。

匿名
匿名
8 日 前

・安定の場面転換からスタートで壁画の件はまるでなかったかのように放置
・まるでゲームのマップ移動時のロードのように挟まる場面転換を経ないと新しい部屋にすら入れない
・鼻の珍セリフ「1人で!?斧2本で〜〜!?」「え〜〜〜〜!?斬りすぎだろ!!!」
・二週ぶりの適当アオリ「顕る!」

匿名
匿名
8 日 前

結局、壁画の続きはないわけね。わかってたけどね。残念だね。何年後に神話の解説されるのかね。読者をいつまで焦らすのかね。

匿名
匿名
8 日 前

この記事の扉絵への指摘を読んだあとに1139話の扉絵見たら、まーたお得意のシルエット芸で不毛な先延ばししてて乾いた笑い声が出たわw
フーズフーの正面絵が2話連続してて単調だしほんと酷い

匿名
匿名
9 日 前

日本語がおかしい漫画作品てワンピくらいだと思う

とくめい
とくめい
9 日 前

明日になったら最新話か。折角だから、ワンピースの駄目な所を、これまでの書き込みからまとめてみようかと思う。
・一味の目的と読者の興味が一致していない…読者は真の歴史が知りたいのに、一味は歴史に興味がないので話に絡まない。なのに、真実に一番近いところにいるというチグハグさ。一人は考察用の主人公を作っておけ。
・キャラクターの人格が軒並み作者によって歪められている…ルフィのモリメール発言やサンジの剃刀混入など、本来なら絶対にしない事を、ウケるからという理由だけで作者に言わされてしまっている。
・敵組織がアホ過ぎる…空白の100年を研究する奴は周り含めて消す癖に、噂話は見逃すという甘々具合。情報操作ぐらいしろ。あと、魔法陣の瞬間移動があるなら、ロードポーネグリフの回収とか出来ただろうに、それすらしない。
・エロ描写が増えた…女性が軒並み爆乳化。なんなら女体化、巨大娘、ケモ娘とエロ同人に配慮したネタが増えている。この手の漫画でスリーサイズ公表とかするべきではなかった。
・感情表現や状況説明が💢や説明台詞で済まされている…状況を絵で説明できなくなったので、💢で怒っていると表現したり、戦闘描写も喰らう側が説明する始末。
・新しい設定が悉く他の設定と矛盾する…サターン聖は船でエッグヘッドに行ったが、シャムは魔法陣でエルバフに行く。飛行船は技術的に作れないのかと思わせて、クローン技術があるエッグヘッドを出す。古くは覇気。これのせいで、シャンクスの4皇設定がネタ扱いされるようになった。
・ニカの後付け…言わずもがな。

取り合えず、こんな感じ。ほかになにかあったら追加してどうぞ。

匿名
匿名
9 日 前

シャンクスはなんで一度聖地に戻ったとか蛇足な情報いれるんだよ。天竜人の非道は知ってるだろうし戻って来いって言われても固辞したでええやん。
親の七光りけ?くだらねえ。

匿名
匿名
9 日 前

頂上戦争の時にシャンクス聖は下々民のセンゴクに俺の顔を立てろと要求してたけど一介の下々民如きは従うしかなかったて草

匿名
匿名
9 日 前

今週号の表紙(右上)のルフィ、メタボな気がする

匿名
匿名
9 日 前

マジで💢マークやめろ
これは編集が簡単に消せる話だろ

マジで一気にギャグ調といくか茶番感でる

匿名
匿名
9 日 前

でもこっからのリベンジャーロキは少し楽しみ

匿名
匿名
9 日 前

敢えて怒りマークを付けたり字体をギャグっぽくすることでグロすぎないようにしてるんだと思いたい

匿名
匿名
9 日 前

日本語も漫画表現もおかしくてまともに読めない

吹き出しの中の情報だけをかいつまんで楽しむくらいしかこの漫画を読む方法がない

つまらないというより、もはや意味がわからない

とくめい
とくめい
9 日 前

追記お疲れ様です!
やはり神の騎士団の二人がロキをどうしたかったのかがよくわからんというのが致命的ですね…
目的が曖昧だと敵も魅力的に見えない…今のところシャムロックも軍子もかっこよく見えないのが残念です。

・巨人族を世界政府の支配下に置くってどういうこと?(洗脳して戦力にする?進撃の巨人の「地ならし」要員的な?)
・(↑上記のようなことができそうな)ロキの悪魔の実の能力が欲しかったわけではないの?
・神の騎士団が堂々と潜入してるが、サターン聖の「エルバフはやめとけ」発言はなんだったの?

などなど…

匿名
匿名
9 日 前

ロキが本当にひたすらダサすぎて…
ケルベロス出てもいちいち反応せずに「ふっ…そんなもんで俺が言うこと聞くとでも…?」くらいのスタンスで堂々としてろよ
ケルベロスのやばさをどうしても言葉で伝えたいとしても、例えば心の中で「流石に…これはやばそうだな…」とかにするとか。とにかく声に出すのが本当におかしい。

これってあれなのよ。伝説の迷セリフの「おいおいおい!これはやべぇ!腹に風穴あいちまう!」と全く同じなのよ。
それ言ったら相手が「まぁ…たしかにそうだな。これはやばいからやめるか」とでも言ってくれるとでも思ってんのか

匿名
匿名
9 日 前

これってちょっと追記?

匿名
匿名
9 日 前

最近のワンピって今回のケルベロスといいソシャゲ向けにあっさりした演出の必殺技みたいなの多くね?

匿名
匿名
9 日 前

尾田君、せっかく気合い入れて神の騎士団のデザイン頑張ったみたいだけど、ぶっちゃけシャムロックですらもうワクワクしないくらい滑っているんだよな

わざわざ魔法陣で登場させ、強キャラ感出しているけど倒したのがザコの巨人二人と弱っている自称太陽の神

それでしまいには「我々だけではエルバフ落とせそうもない・・・よしもう一人呼ぶか」

あのさぁ・・・・・だったらお前ら最初から3人で来いよ!!!バカなの?

なんでお前ら何週も時間かけて登場しておいてこんなにショボいんだよ!!
昔のワンピースならMr.3の強キャラ感半端なかったわ
むしろドリーとブロギーをモブキャラみてえなおっさんが一人で倒してて
当時の読者の間も「Mr.3…こいつやべえ…」があったんだよ

今じゃシャンクス似のおっさんが出てきて、あーどう見ても強そう笑で意外性がない
で、攻撃手段がケルベロスと軍子にやらせるだけ…いやお前シャンクス似ならもうちょっと
強そうな技を出して見せ場作れよ・・・せめて神避のような派手な剣技で騎士っぽさ出せ!!

尾田君さぁ、なめんなよ、漫画をよぉ!!

匿名
匿名
9 日 前

なべおつさんの感想だから私がとやかく言うのもお門違いですし、最後の2ページに楽しめた要素が集約されてるのも分かります。でも言いたい、「普通に」楽しめてはいないと思う!!w

匿名!!
匿名!!
9 日 前

確かにケルベロスの首発車のコマ、ロキとの距離感といか構図がおかしいな
これ目の前の標的「ロキ」の斜め方向を向いて発車してるという不恰好で不自然な挙動になってるというコトになるし

匿  名
匿  名
10 日 前

空白の百年の真実なんて知れ渡っても、どうせ大して世間は変わらないでしょ。
ガンダムUCで、世界がひっくり返るとか言われてたラプラスの箱が公開されたのに大して世の中変わらなかったし。ONE PIECE世界の人間は馬鹿しかいないんだから、公開したところで、『へー』で終わっちゃうでしょ。

Last edited 9 日 前 by 匿  名
とくめい
とくめい
10 日 前

> 描くべきことを描くべきタイミングで、出し惜しみせずに描いていけば、1話の濃密さや読み応えは絶対に増す
まさにその通りですね。今のワンピースは描くべきことを描かない、プラス描く必要のない無駄なキャラの無駄なエピソードを描きすぎて、どうでもいいレベルの作品になってしまっている

とくめ
とくめ
10 日 前

最近の考察で、ヒグマが「56人殺したのさ」は、56皇じゃなくて、シャンクスみたいな奴=シャンクスの兄弟56人になってた。つまり、ヒグマは56人の天竜人を殺した極悪人という事になってて面白かった。
考察者は、神話だのなんだのじゃなくて、こういう面白いネタを投下しろと思った。 
ちなみに自分はシャンクスはクローン人間でたくさんいる説をあげたい。

匿名
匿名
10 日 前

ずっと「情報じゃなく物語を見せてくれ」と言い続けてきたけど、そもそもロキの小物っぷりやシャムの何も考えてない拷問っぷりを見ると、もうそれは不可能なのかなと。
キャラの能力とか肩書き止まりなんですよ今のワンピースは。結局はそれがどうキャラの内面に作用して、どう物語が動くのかを見せなければ意味がない。
ステューシー、味方になった意味ありましたか?
新中将、出した意味ありましたか?

もうずっと紹介紹介、紹介だけ。
ニカが凄いのは分かったから早く「それがルフィにとって何の意味をもつのか」にシフトしましょうよ。もっとキャラが各々の立場で考えて、何かをする事に何の意味があるのか?を意識しようよ。
いつまでキャラのステータス画面見せてんだよ。

アンピース
アンピース
10 日 前

追記おつです!ロキの目の件ふれてくれてよかった笑

一言でいえばキャラ造形の甘さ、に尽きるでしょうね。「呪いの王子」とか「赤髪双子」とかガワの設定だけでどういう思考で動くキャラなのか、どうストーリーに関係して展開するのかが見えてこない。エルバフ編の中でロキをどうキャラ付けしてシャムロックと神の騎士団をどういう立ち位置にしたいのかが不明なので、(ルフィと関係ないところで)バカ同士の何を見せられてるんだってなるんですよね。

ロキ・・・「呪いの王子」とか「頭ぶっ飛んでる」とかワードだけ先行
・なぜ目や能力、太陽の神について掘り下げないのか
・意味のないセリフ全部声に出させてしまうのか
・動けない事を逆手にとるとか言葉で翻弄するとかキャラの主体性0

シャムロック・・・赤髪双子とか団長とかケルベロスだけ 
・なぜ勧誘するのに拷問してるのか(勧誘する目的も不明)
・なぜロキ勧誘→制圧に目的が変わってるのか
・なぜ無策のまま姿を晒した上で退散し「うーんもう一人呼ぼ」になるのか

外見のデザインだけこだわっててもストーリーが全然頭に入ってこない、というかストーリーになってない。だから「設定資料を見せてるだけ」って揶揄されるんですよね。

匿名
匿名
10 日 前

さすがなおべつ!
評価では褒めるけど、内容は結局クソミソで最高でしたw

匿名M
匿名M
10 日 前

追記お疲れ様です!

なべおつさんの推敲通りで、壁画の描写以外ご都合主義のかたまりっすねほんとに…

特に登場して台詞を言ったキャラもれなく格下げしていくのなんとかならないんすかねー

匿名
匿名
10 日 前

追加お疲れ様です。
たしかに犬三匹の戦闘シーンが把握しづらい。
もうすでにシャムロックと剣に興味ないわ。魅力なさすぎる。

匿名
匿名
10 日 前

>今はその場で描けばいい・明かせばいいネタをいちいち出し惜しみして先延ばしにする
>全ては「考察勢へのエサ撒き」スタイルになってしまったことが原因

完全に同意です。こんなセコイ描き方ばかりしてるからどんどんつまらなくなるんだよ…。
もう何年も作者本人がこのやり方でおもしろいと思ってるんだから本当に終わってる。

匿名
匿名
10 日 前

追記お疲れ様です
また普通に楽しめてなさそうで笑いました
タイトル詐欺にならないように褒めるトピックも1つくらい欲しいですね

匿名
匿名
10 日 前

壁画の古語と現代語が合わさった文章が中2感出てておもろい笑
未だにあやふやな情報しか開示しない進め方なんだな

匿名
匿名
10 日 前

テコンダー朴の万能壁画みたいに後付けし放題な壁画でテンション上げてる考察者が滑稽

匿名
匿名
10 日 前

もうここで書くのは今更すぎるけど、ロキの『おれはダチの運命を見届け…!!背負ったんだ…!!💢』の怒りマークが本当に無粋だなと思った…。
『くそったれェ〜!!💢』もそう……。

なんで余計なもの入れるんだろう……。

匿名
匿名
11 日 前

詳しい人に聞きたいです
ロードのレゴ編って今更だけど
ONE PIECEとレゴがコラボするならステマに該当したりしないんですか?(ふと疑問に思いました)

匿名
匿名
11 日 前

ミホークもなんか魅力なくなったよな。
それの原因ってクロスギルドに加入したのが原因ではなくて、ゾロの修行をみてやったのが原因だと思う。なんか遠い存在が急に近くなりすぎた感ってゆうような。

Last edited 11 日 前 by 匿名
解放の戦士を担わされた尾田の奴隷
解放の戦士を担わされた尾田の奴隷
11 日 前

なべおつさんが最後2ページ普通に楽しめた理由が気になる
わたしも考察もしないし壁画を眺めて読解だけした(殆ど意味不明)が私はルフィが世界の奴隷だったと知りがっかりした…
「世界で一番自由な奴が海賊王だ」という太陽神解放の戦士ルフィの発言に対してルフィと決められたメンツ(ルフィがあってきたであろうしら星、ロキ…)だけがマザーフレイムを持った黒い奴と戦う行く末が暗示されてるのがルフィの自由は無く尾田の奴隷になったと明確に示されたように思った
ロキは壁画通りならやはりルフィと組むことになるが、さて…次回壁画に触れるのか?はたまたいつもの場面転換ただ謎を増やしただけなのか?世界に新たな謎を増やすより、既にとっ散らかってる全伏線(ひっぱり続け謎)回収───。して欲しい

匿匿名名
匿匿名名
11 日 前

「ルフィ、巨人族の名前は誰も間違えないのなんなん?」って思ってたから

ルフィが唐突にベルメールさんの名前間違えるの見て

『ルフィは今でも名前間違えますよー大丈夫ですよーその設定忘れてませんよー』
って感じが透けて見えてしまって残念だった

とくめい
とくめい
11 日 前

昔のジャンプ編集部だったら、one-pieceは打ち切りだったんだろうな。最終章だから猶予があるという人がいるとしたら、同じ状況だったBLEACHが打ち切られる意味が分からないし。
今となっては、BLEACHは打ち切るべきではなかったと思う。
作品見る目も、声を出す勇気も編集部には亡くなってしまったんだ。
よく、one-pieceが完結したら週刊少年ジャンプは終わると言われるけど、そうじゃなくて、編集部が尾田のような売れっ子?に口出し出来ないから、終わるんじゃないの。

ダルダルの連載(プロット)
ダルダルの連載(プロット)
11 日 前

最近のこの漫画は展開が早いんじゃなくて、無駄な展開が多いが正解ですね笑
広い視野でみると何も話が前進してない。謎が増えるだけで1つも解決していない。
ロッキーポート事件やワノ国でのゾロの一族の話など、物語に深みが出る話の広げ方を読者は期待していたはずなのに、ただ一過性の話題作りを狙ったニカボニーや偽シャンクスなど誰得展開が多過ぎて、着地点をどうしようとしているのか理解に苦しみます。
信者は騙せても、本当にワンピースが好きだった人達の目は騙せませんよ。

匿名
匿名
11 日 前

この世界に様々な宗教はないんだろうか
いきなり出てくるニカと対立しないのか
ニカが目の前で全てをやってくれるので人々は受け入れるのか
やはりニカ…ニカが全てを凌駕する

あとニカ唯一神の気まずさを誤魔化すためにオリジナルニカの優位性は保ちつつ人類皆ニカ化みたいなお茶濁しはありそう
みんな笑顔の子供マインドでニカボニーみたいになれて最後は世界中ドンドットット♪

アンピース
アンピース
11 日 前

ロキが見えてる(かも)件について

目隠しをされてるキャラなのに双子ほどそっくりだとわかる。
それに対し「見えてるのか?」とか「なんの能力者だ?」とか
見聞色どうとか、もはや作中だれも触れない。
矢印で飛んでくぐらい何でもアリなんだからヤボなことは重々承知ですが
読者的にも「ふーん見えてるのね()」ぐらいでしかない笑
これキャラ造形としてとしてだいぶ失敗では。(なぜわざわざ目隠しキャラにしたのか)
今後目隠しの理由が明かされたとしても「いまさら?」ってなりそうで。

話それますが藤虎の目の事は気を使っていたのにロキにはノータイムなルフィさんも。
(まーゾロの目には一生触れないんですけどね)

ロキ登場(目に秘密?)→神の騎士団→軍子→シャムロック
もはやロキがどういうキャラなのか割とどうでもよくなってますよね。
エグヘでも読者の興味ベクトルをどんどんずらして本題から反らしてましたが。この描き方はもう癖になっちゃってるんですね。

匿名
匿名
11 日 前

てゆーか今更だけどマジでワンピースとレゴがコラボするんだ。そのためのロードのレゴランド3話だったのすげえ💩ぬ

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